三人之会について 1 (奥田)
こんばんわ。
三人之会主宰の奥田です。
今日は、「三人之会」についてもう少しご説明をさせていただければと思います。
「三人之会」とは、「演出家・奥田知叡が生きているうちにどうしても一回は仕事をしたいアーティスト2名と組む3人組ユニットのこと」なのですが、何しろ「どうしても一回は仕事をしたい」人が山ほどいるものですから、基本的には一年度が終わると、次の年度も続けるか、新しい方をお招きして活動を行うかを考えます。
(ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、さんにんのかいという読み方のグループがかつてありました。作曲家である芥川也寸志、團伊玖磨、黛敏郎が1953年に結成した「3人の会」です。ジャンルは異なりますが、やはり前衛的な試みを行っていたグループであったこと、このうちの何人か、特に音楽作品が三島自身の作品によく使われていた黛敏郎は、私の修論『三島由紀夫と能』とも密接な関わりを持っていたことから、先人にあやかりながらそう名付けました。最後は表記が混同しないように、「3人の会」ではなく、「三人之会」としました)
2人でユニットを組むのは両方にかなりの負担がかかるか、もしくは負担か偏りうまくいかないと思い、バランスの取れる3人で組みたいと考えていたのですが、理想は私だけがそれぞれのアーティストを知っている状態ではなく、3人とも他の2人をよく知っていることが望ましいと思いました。
そうすると、結局何かの同期で組むことになってしまうのですが、実は2022年度メンバーの俳優・滝本圭、俳優・渕上夏帆とは同じ何かの学校に所属していたわけではなく、それぞれ別の場所で知り合うことになりました。こんな偶然は滅多にありませんから、せっかくなら3人で何かやろう、とはいえそれぞれ自分の活動主体があり、おそらく一回きりの公演になるだろう…という状況下で私の脳内に産まれたのが、この年度ごとに「生きているうちに(中略)一回は仕事をしたい」方をお迎えするやり方でした。いわば一期一会の気持ちで作品を作っていますが、公演が終わればバイバイという関係ではなく、初回公演に22年度メンバーとして出演いただいた滝本さんは、今回の公演にも参加をしています。
実は、23年度のメンバーに加わっていただいている、書家・今子青佳、映像作家・田詩陽のお二人は、初回公演にもそれぞれ美術・映像として加わっていただいていたのですが、どう変化をつけていくかについてはまた今度お話します。
奥田知叡
2023年8月14日脱稿
(以上の内容は、三人之会の第二回公演『逃亡』のクラファンを実施した時に書かれたものです)
(編輯 衛かもめ)
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