同人ベイビーがプチオンリーの主催をした話
先日の5月4日及び5月15日、とあるマイナージャンルのプチオンリーがひっそりと開催されました。
私、さんまゆは、その主催でした。
こちらは「これからプチオンリーの主催をしてみたいと思っているパッショネスな方の力になりたい」という願いと備忘録からなる、あまり丁寧ではない日記です。
始まりは 車窓に映る 目の色の
突然ですが皆様は「MAD RAT DEAD」という日本一ソフトウェアのゲームをご存知でしょうか。
Nintendo SwitchとPS4で配信されています。
このPVと曲にビビッと来た方は体験版もあるので良ければ是非!
さて、話は少し遡ります。
このMAD RAT DEADというゲームに見事にハマり込んだ私は、去年の9月19日に東京で行われたオールジャンル同人イベント「GOOD COMIC CITY 27」にサークル参加しました。
私は同人歴が2年ちょっとという同人赤ちゃんなので、サークル参加もこの時で2回目でした。
サークル申し込み時の原作選択一覧にMAD RAT DEADの名前が無く、「その他」を選択しなければならないほどのドドドマイナージャンルでしたが、Twitterフォロワーが集結し確か9サークルくらいいたと思います。
コ○ナが流行っていたりで欠席の方もいましたが、一般の人もまばらで、のんびりスケブやったりおしゃべりできたり楽しいイベントでしたね!
そんな楽しいひとときも終わり、愛しのフォロワーと別れを惜しんでいる時でした。
誰からともなく「MAD RAT DEADプチオンリーがあったらいいね!」という話題が出ました。
その中で「さんまゆさん主催とかチョー似合う!やらないんですか!?」と言われたのですが、その時は「なはは〜キャラじゃないしな〜」なんて誤魔化しました。
何度も言いますけど、私は本当に同人活動歴が浅いし、絵もお世辞にもうまいタイプじゃないし、人望があるわけでもないし、アクティブフォロワー数で言うと100人くらいですよ。
こういうのってもっと有名で絵が上手くて影響力のある人がキラキラしながらやるもんじゃないの?と勝手に思っていて、あたしじゃないよな〜でもMAD RAT DEADプチオンリーあったらいいねは本当にそう……と帰路に着きました。
疲れたね〜楽しかったね〜と同じ方向に帰る子と電車で2人余韻に浸っていたんです。
彼女が突然「主催、本当にやらないの?」と聞いてきました。
外はもう暗く、車窓に映る自分の目は少しやってみたそうな色をしていました。
でも前述の理由や、実際問題やるとなっても告知絵なんてとても描けないよ〜って誤魔化そうとしたんですよ。
「じゃあ私が告知絵描くからさんまゆさん主催やって」
「え????告知絵めっちゃ見た〜〜〜〜〜い!!!!!!」
なにを隠そう私は彼女の大ファン。プチオンリー発足の瞬間でした。
準備期間 メンタルはそう ウルトラ操!High!
そうと決まれば準備をしなければいけません。
告知絵は上記の彼女に「あなたらしくPOPな感じで自由に頼むわ!」と正式に依頼。
私は具体的なプチオンリーのビジョンを頭で組み立て、実現可能かを考えました。
●やりたかったこと●
10月29日*にプチオンリーの開催を告知Twitterアカウントにて宣言
(*MAD RAT DEADの発売1周年記念日。タイミング的に楽しいので…)オフイベはもちろん、pictSQUARE上でオンラインも開催
(情勢によって現地参加が厳しい方も楽しめるように)開催記念アンソロジーの発刊
(私が欲しい。し、こんなん絶対みんなも読みたいでしょっていうクソデカ主語)何かしらのラリー企画
(何サークルお買い回りで本部で景品一個もらえる、みたいなやーつ)
●問題点(主に私の)●
万人受けする文章を書く能力が著しく低い[HPや告知ツイートの各種文面調整]
(この記事がそれを物語っているでしょう?)万人受けする絵を描く能力が低い[ラリーの景品イラスト、ロゴ」
(そもそも画力が低すぎるしセンスが無理)カリスマ性が無い[アンソロのとりまとめ]
(人を集められない、アンソロの知識も無い、表紙も描けない)
(無力すぎる……何なら出来るんだ……)
●10月29日までにやらなければいけなかったこと●
告知Twitterアカウントの開設
告知HPの開設
開催日を決める
支援を受けるため赤ブーへプチオンリーの申請
支援を受けるため各印刷所へプチオンリーの申請
pictSQUAREへのイベント登録
告知絵の完成
やること多い〜〜〜〜バカか〜〜〜〜〜〜??????
この時点が先述のグッコミの直後なので、リミットの10月29日まであと一ヶ月くらいなんですよ。
時間が無さすぎる。ので、すぐに動きました。
私は自慢じゃないですが、人の得意なことや長所を見出すのが得意なので、私に足りないところを補ってくれそうなその道のプロっぽい方々に頼りまくりました。
そうして出来た最弱の王と最強四天王(実行委員会)がこちらです。
主催:さんまゆ(私)
告知イラスト他:Sさん
各種文面調整:Wさん
景品イラスト、ロゴ:Hさん
アンソロ主催:Kさん
界隈の人ならみんな名前を知っているであろう錚々たるメンバーが集まってくれました。
いやね、全体的に私に自信がないから協力を要請したんですけど、この最強実行委員会を招集出来たのは私だけだっていう自信はあるんですよね。
正直なところ、多分誰にも頼らなくても形だけなら全部一人でやることも出来たのは出来たと思います。
でも、無事に終わった今だからわかるんですけど私一人じゃきっと全部が中途半端で、こんなに素敵なプチオンリーにはならなかった。
本当にみなさんのおかげです、ありがとうございます。
そんなこんなで、一ヶ月の間に実行委員会の会議を二回行ったり、各々が各々の仕事をせっせとこなしていました。
プチオンリーのタイトルは、まあとりあえず仮称にしといたらええやろ!と私がノリで考えた「そりゃ耳鳴りもするわ」を、会議の時に委員会の皆さんが「良いと思う!」って言ってくれたので即決でした。
「じゃあそりゃ耳についてなんですけど〜」て適当に略して発言したらHさんが「"そりゃ耳"めっちゃいい…………」と褒めてくれたので、略称は「そりゃ耳」になりました。
(ちなみにこのタイトルは「MAD RAT DEAD知ってる人だけがニヤっとなる、絶妙なダサさを含んだ小洒落てないのがいいな」という独断で考えました。雑〜〜!でも評判良かったので結果オーライ)
10月の中頃、告知イラストを進めてくれていたSさんから完成したとの連絡があり、それはもうワクワクで早速拝見させてもらいました。だって私が一番楽しみにしていたので……
で、見せてもらったのがこちら。
やった〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!
彼女が約束を果たしてくれたので、主催頑張るぞ!という気が益々高まりましたね。
他にもpictSQUAREのバナーを作ってもらったり、赤ブー支援で使えるフライヤー無料印刷のためにフライヤーデザイン作ってもらったり、同じく赤ブー支援で当日会場大看板のデザインも作ってもらったり、え、もう彼女が実質主催でいいのでは……?と途中思いましたが。
とまあ、途中私が自信を無くしたりしながらも、なんやかんやこの時点で出来ることは全て終わらせました。
一番大変だったのはやっぱり告知HPの作成でした。
HTMLの基礎くらいは知っていたのが幸いでしたね。
出来たのがこちらです。
企画はまだ参加者の規模が分からず、詳細を詰めるのが困難だったので、とりあえずアンソロとカードラリーがあります、とだけ記載しておきました。サークルリストも空欄でした。
それ以外はあらかた完成させることができました。
告知前に、文章推敲担当のWさんに重箱の隅をつつくように細かく見てください!とお願いし、それはもう各所拙い文言をきれいに直してもらいました。
それと、10月29日の告知ツイッターアカウントからの大事なプチオンリー第一報の告知ツイート内容も一緒に唸りながら考えてもらいました。
会議資料の議事録まで作ってくれたり、頭上がりませんでした、ありがとうございますWさん!!!!!!
いざ告知! 脳汁ダバダバ にこにこにこ
さあさあいよいよプチオンリー開催宣言爆撃予定の10月29日です。
その日は日付変更と同時にMAD RAT DEAD発売1周年イラストがTwitterに沢山投稿され、改めてたくさんの人に愛されているゲームなんだな、と感動したり、まさかの日本一ソフトウェア公式Twitterから「一年前に死んだ実験ラットの献花サイト」とかいう狂気の優しさを公開されたりお祭り騒ぎでした。
プチオンリー告知アカウントからの開催宣言ツイートは、21時からにしましょうと会議で決まっていたので、朝から心臓バクバクして落ち着きがなかったです。
そして、その瞬間がやってきました。
Fooooooooooooooo!!!!!!!!!!!!
投稿時間がよかったのか(日付変更と同時だと皆さんの素敵イラストで埋もれてしまうと思ったので……)すぐに沢山の反応があり、皆さんめちゃくちゃ驚いたり喜んだりしてくれてて嬉しかったですね。
余談ですが、このツイートのインプレッション数今見たら12万とかいう見たことない数字で笑いました。
自分じゃ万人受けしないと思って人に頼りましたが、言葉通り万人に見てもらえたなら正解でしたね。
ここから実際のプチオンリー開催期間までは、私は主に告知Twitterの運営や告知HPの運営、各種問い合わせへの対応や提出してもらったカードラリーデータのデータチェックなどなどの細かい仕事や、自分の新刊作業をやっていました。
正直プチオンリーの運営が優先だったので、自分の新刊作業は後回しにしすぎた結果、〆切ギリギリすぎて缶詰作業でほぼ1日だけで20ページぐらいのレトロ印刷本を描きました。狂気。
まだまだ半年以上あるし〜と余裕ブッこいてたらあっという間に残り一ヶ月とかになってて、慌ててアンソロ主催のKさんと連絡取り合ったり景品イラスト担当のHさんにイラスト納品してもらったり、印刷所に本部用のカードラリー用カードや景品やポスターの発注をかけたりしました。
オフラインサークル参加は本部と私のスペース合わせて12サークルとなり、本部は誕生日席をいただきました。
オンラインサークル参加は本部と私のスペース合わせて24sp、募集枠全て埋まる満員御礼となりました。(約半分にあたる11spが〆切前2日間による駆け込み申し込みだったのでちょっと盛り上がりました)
最初、オンラインの募集スペース10spにしようか迷ったんですが(それで十分嬉しかったので)途中で変更も出来るし万が一!を考えてて正解でした……
でもまさか全部埋まるとは本当にカケラも思ってなかったんですよ!
先にやってくる5月4日の東京オフラインイベントの準備を最優先に、そこそこメンタルをやりながら当日を迎えます。
もう正直最後の方の記憶がないです。レポなのにごめんなさい……
それだけ必死だったんですよ……いや本当に記憶がない……
でも、数日前にアンソロ主催のKさんから売り子として行ってもいいかとお申し出があり、それはもう大変に大歓迎しました。
これは伏線なんですけど、多分Kさん来てくれてなかったら当日の本部の運営破綻してたと思います。
ありがたい!!!!!!!!
ドドドドド 三角の下に 集う愛
5月4日、東京ビッグサイト、清々しいこれ以上ない良い天気(但しほぼ寝ていない。)
三角の下でKさんと合流、緊張と自信の無さのあまり「正直今すぐ帰りた〜い!キャッキャ」とのたまう私にドン引きするKさん。励ましてくれてありがとう……
でも入り口であれとご対面して大はしゃぎしました。
あれです。
大看板です。
本部スペースに着いたらもう皆さん来られていて、なんなら設営完了してるサークルさんもいてびっくりしました。
当日のプチオンリーの企画で「カードラリー」があり、これはMAD RAT DEAD島のサークルでお買い物されると1サークルにつき1枚のカードがもらえ、4枚につき1つの景品を本部で受け取れるという企画です。(あらかじめサークル様にはカード図柄を提出いただいてました。これがまたみんなカワイイんだ……)
景品の缶バッジが3種類、全12サークルお買い周りでフルコンプできるという算段です。
カードも引き換えではなく、裏に確認スタンプを押してご返却という形にしました。(だってカワイイので持って帰ってほしかった)
まず、先に良かったことと反省点を書いてから実際の当日の様子を書きたいと思います。
○良かったこと○
売り子さんがいた
一般来場者数の予想が大体ちょうど良かった
万が一行列ができた時の対処をあらかじめ聞いておき最後尾札を作った
設営そっちのけでとりあえず頒布できる形にした
景品交換開始時刻を開場より一時間遅らせた
早めに撤収を開始した
×反省点×
設営が雑だった
サークル参加者さん達にカードラリー用カードを渡すのが開場ギリギリになった
来場者数予想自体は良かったものの、それがあんなに混雑する人数だとは思わなかった
スペースに着くなりまず直接搬入品の確認と数の確認が必要でした。
Kさんにはとにかく全ての数を数えたりしてもらいました。【○1事項(○良かったこと○の1番の意、以下同様の記述)】
その間に私はスペースの設営です。
あらかじめ設営の予行演習は軽くしておいたんですけど、軽すぎて細かいところの詰めが甘く、全然間に合わずしょぼい感じになっちゃいました。【×1事項】センスがないのも敗因ですが……
そうこうしていたら赤ブースタッフさんがプチオンリーの規模の確認のため来られ、景品の数や交換開始時間などをお答えしました。
最後に念のため行列が出来た時はどっちの方向にどのように誘導したらいいか尋ね、最後尾札の作製をお願いされたのでそのようにしました。【○3事項】
「まあ?言うても?マイナージャンルだし?行列なんか出来んでしょ!」
まさかそれが盛大なフラグになるとは……
もう開場時刻が迫っており、Kさんの数確認が終わったのでカードラリー用カードを各サークルさんにお渡しに行きました。
それまでの時間にも不安になってわざわざ取りに来られる方もいらっしゃったのですが、「後で必ず渡しに行きますすみませんすみません……」と準備を優先させてもらってて申し訳なかったです【×2事項】
全サークルにカードを渡し終えると同時に開場アナウンスがあり、やばい!ととにかく本を頒布できる形にだけしておこうと設営後回しスタイルにシフトチェンジしました。
すぐ一般の方が来られたのでこの判断は正解でした【○4事項】
マイナージャンルとは??????
ってくらい人が来る。すごい来る。びっくりするくらい来る。
私の物事を客観的に見ることができるという長所が「MAD RAT DEADはマイナージャンルだよ。勘違いすな」と語りかけてきてたんですけど、本気でメジャージャンルだと錯覚しそうになりました。
9月ののんびりさを基準にしていたので本当にビビった。
まさかプチオンリーの力がこんなにデカいものだとは思わなかったのです。
後ろを振り返るとどのサークルさんのとこにも一般の方がいて入れ替わり立ち替わりやっててえらく感動してちょっと泣きそうになりました。
いや忙しすぎて泣く余裕もなかったんですけど。
でもこの時はまだ行列ができるほどではないけど休む暇もないと言った感じでした。
カードと景品缶バッジの数をですね、最後までものすごーく悩んだんですよ。
だって前例がないので基準が何一つない。
でも私はこういう「なんとなく」「適量」を探り当てるのが得意!えっへん!
今回も勘が良い感じに当たって丁度良かったです。【○2事項】
でも!!
その人数が一気に本部に来るとどういうことになるかは予想つかなかったです。
準備に手間取ると思って景品交換を開場から1時間遅らせた時間に設定してたんですけどこれは正解でした【○5事項】
でもそうするとバラけることなく一気に来られるんですよね。
めっちゃ行列出来てる〜〜〜〜〜壁サーみたい〜〜〜〜
作っておいた最後尾札が役に立ちました。
通路を跨ぐくらい行列だったので、ふと気付けば赤ブースタッフさんが列の途中札も作ってくださっててすみません&ありがとうございますでした。【×3事項】
参加サークルさんや一般参加のフォロワーさんから「主催してくれてありがとうございます」ってめちゃくちゃお礼言われてデレデレしちゃって「やって良かった〜〜!」なんっつって、途中で何かトラブルがあることもなく、さあそろそろ撤収しようと思ったタイミングでほぼ飲まず食わずだったことを思い出したり。
いつも自分のサークルは閉場30分前から片付けるんですけど(少しでも長く会場の空気を吸っていたいので)モノが多いので今回は一時間前から片付けはじめました。【○6事項】
Kさんには相変わらず在庫の数を数えてもらって私が片付けて、ていうかKさんめちゃくちゃ察しがいいというか、そうそうそう!ということを何も言わずともさらっとやってくれて本当に助かったんですよね、ありがとう……
なんとかぎりぎり閉場時間に撤収間に合って、「終わっちゃった!」「終わったのか……?」「どうして……?」と謎会話をリピートしながら帰路につきました。
死ぬほど楽しかった…………………
オンライン ネットの海で 幻覚を
オフラインは終わりましたが、そりゃ耳鳴りもするわはまだ終わっていません。
11日後にpictSQUAREオンラインイベントがまだあります。
オンラインの方はオフラインがとりあえず終わってから手をつけたらいいや、と舐めた考えだったため、まだやらなければならないことがたくさんありました。
●5月15日までにやらなければいけなかったこと●
サークル配置
会場背景画像の完成
本部及び自サークルそれぞれのお品書き、サークルカット、店舗外観画像の完成
アバターの作成
当日交流用Discordサーバーの作成
会場BGMの登録
やること多い〜〜〜〜バカか〜〜〜〜〜〜??????(reprise)
まあでもやりましたよ。主催なので。なんなら当日賑やかし用にネップリイラストまで描きました。
「1.サークル配置」はpictSQUAREのcsvファイルが文字化けでうまく機能しなかったので手打ちで頑張りました。私は機械にも嫌われます。くすん。
今回やりたかったことの一つに、「pictSQUARE会場内にBGMを流す」というものがありました。
著作権上ゲームのサントラを流すことは出来ないのですが、個人の作ったイメージ楽曲やアレンジ楽曲なら良さそうでしたので、あらかじめTwitterで募集をしておりました。
ありがたいことに募集枠の10曲が全て埋まり、もう本当に大感謝でした。
ありがとうございました。
当日実際に流させていただいた曲の紹介ツイートを置いておきますので良かったら是非どうぞ。↓↓
そして、いよいよプチオンリーオンライン開幕の時がやってきました。
いえ〜〜〜〜〜〜〜い!!!!!!!!!!
5月15日0時から23時50分までの丸一日開催でした。
開場直後の同接人数は40人ほど。みなさん深夜に大はしゃぎですね!
会場背景画像なんですけど、これの作成が個人的に一番しんどかったです。
最初はMAD RAT DEADに関係するもの(例えばステージを模した背景とか)にする予定でしたが、なんせセンスと時間がない。
前日くらいに無力感でガチ泣きしながら無理やり完成させました。
それがこちら。
ダサい。
私は同人誌即売会のことを運動会だと思っているので(?)入り口を運動会の入場ゲートみたいにしました。
こんなところで我を出すな。
左上に気持ちだけ概念を込め、上の虹は完全にあの世への橋かけのつもりで置きました。
参加者さんが「あの世」って呼んでくれてて意図って伝わるもんだなと笑っちゃいました。
昼の部夜の部でコアタイムを設け、Discordで交流したり、オンラインイベントって正直侮っていましたがめちゃくちゃ楽しいものですね。
やりたかったことがもう一つあって、それが「時間経過で会場背景とBGMのプレイリストが変わる」というものでした。
MAD RAT DEADというゲームは、狂ったネズミの1日を体験するゲームで、進むごとにちゃんとステージ背景が夜になったり楽曲も夜っぽくなったりするんです。
少しでも近付きたくて。
ちょっと手を加えるだけでしたが、出来たのがこちらです。
正直会場背景なんてみんなそんなにガッツリ見ないでしょ、と思っていたんですけど、各所でそれぞれ思い思いに遊んだり記念撮影したりされていてちょっと恥ずかしくなりました。
BGMも夜仕様に変え、その日急に突発で思いついた記念撮影タイムを夜のコアタイム終了時間に設けました。
中央大木に集まっていただき、みんなで一斉に「@そりゃ耳!」とコメントするという簡単のものでしたが、同接50人で終わり際に最高の盛り上がりとなりました。
コメントの被りを気にしてみんな割と広範囲に広がってて画面内に収まらない感じだったので、主催アナウンス機能を使って「皆さんもっと中央に寄って!密に!」と発言したら、一斉にアバターがぞろぞろ動いてめちゃくちゃ笑ってしまいました。
記念撮影も終わり、楽しかったプチオンリーも残り50分となりました。
最後にどうしてもやりたかったことを設定し、主催アナウンス機能で皆さんに通知しました。
「一度会場を出てアバター選択画面でブラウザ更新後、BGMをオンにし直してまた戻ってきてみてください」
ぞろぞろと一斉に退場し、一斉に戻って来て、一斉に泣き出す皆さんを見て、申し訳ないけど一人で大笑いしてました(ごめんなさい)
この辺のことはあの会場にいた人たちだけの秘密にしておきましょうか……ふふふ。
12時の 鐘と共に 魔法は解け 終わる幻覚 始まる幻覚
同日23時50分、MAD RAT DEADプチオンリー「そりゃ耳鳴りもするわ」は、大盛況にて全日程終了しました。
私の主催としての8ヶ月間もようやく終わりました。
重すぎる責任からの解放感、終わってしまったことへの虚無感、Twitterに届くフォロワーの皆さまからのたくさんの、本当にたくさんの感想や感謝の言葉で感情がぐちゃぐちゃになり、涙が止まらなくなっていました。
それでも最後にもう一仕事残っていたのです。
MAD RAT DEADプチオンリー第2回開催決定!!!!!!!
実はオフラインイベント終了後に私宛にDMがあり、「次の主催をやりたいと思っている。そりゃ耳鳴りもするわの名前を使ってもいいか」というものでした。
今回のそりゃ耳が初めての同人イベントデビューだったけどとても楽しかったこと、自分と同じようにサークル参加初めての人の背中を押したいと思ったことが綴られており、大喜びでバトンを渡しました。
生きた証 残せたかなあ ねえ?ネズミくん
今回のプチオンリー、始まりのきっかけこそSさんの告知絵が見たいからといういささか不純な(不純か?)動機でしたが、やるからには皆さんに楽しんでもらいたかったんですよね。
若い世代の多い界隈なので、同人イベント自体参加したことが無い方も多く、でもそれってきっかけが無かっただけだと思っていたんです。
なので、次のプチオンリーの主催をやってくださる方もそうでしたが、「このプチオンリーがなかったら今ここに立っていません」「プチオンリーなかったら本なんて一生描こうと思わなかったです」「イベント初めてだけどこんなに楽しいんですね!」って参加者さんから声をいただいた時に「ああ、私はこのために生まれて来たんだな」って本気で思いました。
あと、これはプチオンリーの功績だと言っても自惚れではないと思うんですけど、赤ブーイベントサークル申込の時の原作選択一覧に「マッドラットデッド–ゲーム」が追加されたのは“個”を与えてもらったみたいでファンとしてものすごく嬉しくて本当にちょっと泣きました。
この記事冒頭で言いましたがそれまでは名前がなく「その他」を選ばなくてはならなかったので……
これは私に限ったことなのか、数多の主催の方々が思うことなのか分かりませんが、途中で本当に自信がなくなるんですよね。
私なんかは特に自己肯定感激低ネガティブ女なので「こんなやつが主催で本当にみんな楽しんでくれるのだろうか」とか「もっと有名な人が主催の方がきっともっと参加者集まっただろうに……」とか「本当は参加したかったのに私が主催なのが嫌で参加しない人もいるんじゃないだろうか」とか。
「もういっそ全てを投げ出して逃げてしまいたい!」と思って告知HPの管理画面ログインパスワードや告知TwitterのパスワードをSさんに渡して「私にもし何かあってもプチオンリーは開催されるように保険かけとく!」て重い責任を少し預けてしまったりしました(あの時は本当にごめん、無責任だってムカつかせたと思う)
でも途中で気付いたんです。
誰も私のことなんて見てなくて、見てるのはだってプチオンリーの方ですよ!
それに、もっと有名な人が主催だったら〜て思うけど、じゃあその有名な人はプチオンリーの主催やってくれるんですか?
もしこれを読んでいるこれからプチオンリーの主催をやってみたいと思う方がいたら、誰も声を上げないから勇気を出して一歩踏み出したたったひとりの人間なんだと、胸を張っても良いと思います。
私にも出来たのできっと出来ますよ、そこに愛があるのなら大丈夫。頑張ってくださいね。
この度MAD RAT DEADプチオンリー「そりゃ耳鳴りもするわ」にご参加くださったサークル参加者さま、一般参加者さま、実行委員会のみなさま、沢山の支援をしていただきました赤ブーブー通信社さま、Twitterで応援してくださったフォロワーさま、MAD RAT DEADをこの世に生み出してくださった日本一ソフトウェアさま、本当にありがとうございました。
最後に。
主催しながらの原稿は半分くらい諦めた方がいいですよ。