【考え方のくせ】ぼっかん星人が顔をだす
”もうこの店には来ないな。” またぼっかん星人が顔をだした。
ある雪の日の夕方。子どもたちを保育園に迎えに行った足であるうどん屋に行った。
久しぶりの外食で私は少し気分が高揚していた。雪の助けもあったかもしれない。
ラッキーなことに店内に人は少なく、レジも並んでいない。
ついているなと思いながらうどんを2つ注文した。
しばらくして、うどんをひとつ渡され、「もう一つはあと3分かかりますがいいですか?」と言われた。すでにひとつ受けっとっているので待つことにした。
2分程待っていると下の子がぐずり始めた。最近「待てない。」が口癖。下の子の様子を目にしたからか年配の女性店員が商品を席まで運んでくれることになった。助かったなと思いながらレジに進むとレジの店員から「商品ができるまでレジで待ってください。」と言われた。”えっ、この狭い店内なのにさっきのやりとりを聞いてなかったの。”とぼっかん星人がひょっこりと顔をのぞかせる。
続けて、頼んでもいない商品を読み上げられた。頼んでいないことを伝えるとレジの店員は「えっ。」と眉間にしわを寄せ、注文を受けた店員のもとに行った。”そんなに不快感を示さなくてもいいのに”とぼっかん星人と横に並んだ。レジの店員は戻ってくるとそのまま会計金額を告げた。”不快になったのはわかるけどお待たせしましたくらい言ってもいいのに”とぼっかん星人と友達になった。
その後、私はイライラしながら2回に分けてトレーを運び、イライラしながらうどんを食べ、”もうこの店には来ないな。”とすっかりぼっかん星人と親友になった。
帰宅してすこし冷静になると、うどん屋で3つの考え方のくせが出てきて、ぼっかん星人と仲良くなっていったことに気がついた。そして、ぼっかん星人と仲良くなったことでイライラした気持ちが雪だるまのように膨れ上がって”もうこの店には来ないな。”という極端な考えになった。
一つ目は『狭い店内で客が少ない状況であれば聞こえているのは当たり前』という考え方。レジの店員は他の業務があって聞いていなかったかもしれないのに、聞いているだろうという私の考えがぼっかん星人に「やっほー。」と声をかけていた。
二つ目はレジの店員が眉間にしわを寄せた時に『人は目の前の出来事に不快感を感じると眉間にしわを寄せる』という考え方。もしかしたら、戸惑った時に眉間にしわがよるタイプの人だったかもしれないし、目の前にいる私ではなく注文を受けた店員への不快感を示したのかもしれない。この考えがぼっかん星人に「こっちこっち。」と手を振って呼び寄せた。
三つ目は『待たせたら何かひとこと言うべき』という考え方。もしかしたらレジの店員は下の子がぐずっているから早くしないとと思って会計金額を告げたのかもしれないし、焦っていて言い忘れたのかもしれない。この考えがぼっかん星人と友達になるのに一役かった。
誰しもぼっかん星人と仲良くなることはあると思う。そんな時はすこし時間が経ってからでもいいから振り返ってみるのがよいかもしれない。
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