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折り返し地点

45回目のおめでとう

17歳で死んでいたことを思うと、平均寿命の半分、45歳まで生きられていることが不思議でならない。生きるとは、互いに助け合うこと。そう考えると、周囲の方への感謝の思いは強まる。ありがとうございます。

同時に、産んでくれた両親にも感謝しなければいけない。親になって分かる、親の有難味とはよくいったもので、最近はより感謝の気持ちが膨らんでいる。

3兄弟の長男にもかかわらず、高校、大学は私立に通わせてもらった。浪人すれば県外の予備校にも通わせてくれた。水泳、そろばん、サッカー、陸上と習い事をしたいと言えば快くやらせてくれた。

4つ下の弟が入退院を繰り返していたことを考えると、ボクが幼かった頃、我が家は裕福ではなかったと思う。入院費、治療費の負担は小さくなかった。それでも嫌な顔を一つせずに、何でもやりたいことをやらせてくれた両親には感謝だ。

翻って、我が子が何かしたいと言った時に、ついつい家計負担を考えてしまうボクは、キャパが小さいのかもしれないと思うことしばし。なんとかなると、よく友人・知人は言うが、本当かと疑ってしまう。まだまだ両親がボクに寄せてくれたような信頼、我が子への愛が足りないのかもしれない。

派手に車に轢き殺されそうになった17歳。受験のプレッシャーに負けた18歳。悶々とした19歳。憧れの大学で学んだ大学時代。夢を追いかけて夢を叶えた20代。とにかくサッカーと生きた30代。移住して映像の世界、広告の仕事に悪戦苦闘した30代後半から40代前半。

命を救われてから色々なことがあった。夢に手が届かずに絶望して他人を羨んだ20代。とんとん拍子にサッカーで暮らす日々を手に入れた30代。家族を作り我が子が生まれた、ここ数十年。その間に精神を病み、お腹を壊して体重15キロ減、お尻を3度出術。親知らずは、3本抜いた。アゴも開きにくくなった。

オカンのお腹から出てきて過ごした年月分、カラダに疲労がたまり、心が晴れたり曇ったり雨が降ったり雪に埋もれたり。人並みに大変なことがあったが、大病せずに40代中盤でも多少の無理がきくのは健康に産んでくれた両親、そして結婚後に健康管理をしてくれている妻のおかげだ。

興味の赴くままに進み、それを反対する人が周囲にいなかったこともラッキーだった。と書いて、オヤジに猛反対されたことを思い出して脇汗をかいた。そんなオヤジも孫ができて、武闘派の鎧を脱ぎ捨て、今では好々爺。孫のしつこい「遊ぼう」攻撃に相好を崩している。時間が過ぎれば、人も変わる。

毎年、誕生日のたびに目標を立てているが、今回はとりたてて何かしたい、何かする、ということが思い浮かばない。人生に絶望しているわけではなく、それほど日々が充実しているのだ。

特に今の職場では、やりたいようにやれている。元々がフリーランスだったので、自由に決めて、自由に動いて、成果を出すことに向いているのだろう。組織に所属しているが、自由度の高い場所であることが幸いしている。自由にできる成果を残しているし、周囲が野放しにした方が実力を発揮するタイプと思っているところに助けられている。

少し前は勝てなかったコンペの勝率は上がった。提案もスムーズに通るようになった。書くことは呼吸することであるボクにとって、仕事は生活の延長線上にあって切り離せない。つまり、仕事がうまくいかないと、いくらプライベートで楽しいことがあっても満足しない。面倒くさいと思いつつも、20代頭に「書いて生きていく」と決めたことが、ここまで続いていることに、ひとつ年を重ねる度に驚く瞬間がある。

時に、ひとは傲慢になる。コンペで不採用になれば文句をたれる。提案が通らなければ、分かってない素人が、と毒を吐く。そんな時、書けているだけで幸せじゃないかと思うと、少しだけ嫌な気分が和らぐ。

現状に満足しているわけではないが、最低限の「書いて生きる」ことができていることは尊い。きっと死ぬまで書いて、書くことと同様に好きな、話しているのだろう。たまに寡黙で、微笑んでいるだけでモテる人、人に好かれる人を見る。ジェラシーを抱くと同時、自分は自分でいいのだと再確認する。

色々なタイプの人がいるから、この世界は成り立っていると認識する。以前は効率の悪い人、ダラダラと生きているように見える人に腹が立っていたが、今は気にならない。運転中にトロトロと走っている人には、ついつい「へったくそ!」となじってしまうが、その度に我が子に注意される。気を付けます。

年を重ねたからなのか、それとも人生をより豊かにするお稽古事をしているからなのか、自分の中の許容度が高まっているように思う。ついつい厳しくなりがちになる家族にも、もっとやさしくあろう。これは大きな目標だ。

45歳は家族との小競り合い、罵り合いを減らしていこう。家が平和ならばメンタルも、より安定するはずだ。心が穏やかであれば仕事にも好影響を及ぼす。家族を大事にする45歳にする。

おもいのままに。続けます。今日も呼吸ができた。ありがとう!


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