トライ&エラー
ママの強さについて
自粛期間中に妻の意外な一面が垣間見られた。妻とボクは慎重派に分類される。何事も石橋をたたいて渡る傾向にあるボクと、石橋をたたいても人が通るまで渡らないのが妻だ。何事にも万全を期して臨むタイプなのだ。
そんな妻が大胆に映ったのは、育児でのことだった。ボクは妻の手伝いをしたいと言って聞かなかった我が家の子どもに、なんとか諦めさせようとした。包丁で手を切ったら……火のかかった鍋に触れたら火傷する……などなど、心配が尽きなかったからだ。
もしも負った傷が後々まで残ってしまったら取り返しがつかない。目立つ場所でも目立たない場所でも関係なく。
妻の覚悟と勇気
ボクは高校時代に100キロ近い速度を出していた車に轢かれた。大きな事故に遭っている。幸いこうしてnoteを書けているので命に別状はなかった。右肘にフロントガラスの破片が入り、それをピンセットで抜いたくらいで済んだ。
肘は稼働することが多いので手術した跡が残った。致し方がない。目立たない場所なのでボク自身はなんとも思わなかった。母は違った。男子であろうと体に傷が付くのが許せなかったのだ。お腹を痛めて産んだ子が傷ついたのだから、当然と言えば当然だ。今でも交通事故の話になると必ず傷跡の話が出てくる。
過去にそんなことがあったので、我が子にはもちろん走って転んで擦り傷などは出来ると思うけど、後々まで消えないような傷が残らないようにと思っている。ボクの母親がそうだったように、親ならば当然のことだろう。
妻も同じ考えでいるけれども、子どもの気持ちを尊重している。
「やってみて痛い、熱い、危ない、と分かれば、諦めるかもしれないし、そういうことを経験して知るのも大切だと思うんだよね」
肝が据わっている。ボクはそこまでの覚悟も勇気も持てない。想像できる危険は回避させたいと思ってしまう。
悲しい顔は見たくないけど学びの機会は奪いたくない
料理中は妻が我が子のソバにいるので、一定の保険はかかっている。妻のスタンスもある。だから、ボクは彼女の考えを受け入れることにした。危険なように見えることにもトライさせてみてもいいんじゃないか、という方に舵を切った。
本音を言えば、ボクもトライ&エラーで色々と学んでほしい。でも、以前にも書いたけど、我が子は舌を切ったこともあるので、ついつい二の足を踏んでしまっていたところがあった。悲しい顔も、大粒の涙も、血も見たくない。
一方で、痛い思いをしないと身に付かないこともあるのだと、自分自身が身を以って経験しているだけに、その必要性も痛感している。妻と考え方が一致したからには、口出しを最小限に抑えて、見守っていきたいと思う。相当に忍耐が必要になると思うけど。励んでみよう。
おもいのままに。続けます。今日も呼吸ができた。ありがとう!