こどもの絵って最高!と、思ってた私が勘違いしていたこと
娘(年少4歳)は絵を描くのが好きだ。
年がら年中描いている。
クレヨン、色鉛筆、絵の具
グチャグチャ、カラフル、まる、かお、ハート
聞かなきゃわからないものもある。
「これなあに?」と聞くのは忍びないので、「いい色だね」と、声をかけると、とうとうと物語が語りだされる。
宇宙、地面の中、謎の生き物……エトセトラ
彼女の表現が好きだし、こどもってすごいなと思う。大人には絶対かけない、この絵、サイコーと思う。
1歳も2歳も、何歳の時も、サイコーと思ってきた。
今でも大好きだ。が。
娘が描いたクリスマスツリーの絵。
可愛くて、大人にはかけない絵で、ハンカチにしてもらったときのこと。
「ホントにいい絵だね」
かわいい。と、褒めると、娘は言った。
「でも、娘ちゃんは、ほんとはもっと違う絵が描きたいんだよ」
まさか!本人は納得してないのか!!
よく聞くと、「もっと写真みたいな絵が描きたいんだよ。立体的な。どうしたら描けるんだろう」と、言う。
うわー、そうか!
もうこんなに小さくても、もっとうまく描きたいと思っているんだなぁ。
こどもの絵って、素晴らしい。
そう思っているのは大人だけかもしれない。
汚れちまった悲しみに、純粋さと癒しを求めているだけなのか。
いや、この瞬間のこの子の最高傑作が、毎回素敵なんだけども。
尊いもののようにファイリングしてきた絵は、大人には思い出だけど、こどもにとっては通過点なのかもしれない。
最高傑作だなんて誰が決めた?と言わんばかりで、
娘はもっと上をみてる。
絵本をみて、「どうやって描いたんだろう」と呟くくらい、高みを目指している。
齢4歳にして。
立体的な絵をみて「この白いのは光かな?」と気づくくらい、もっとうまくなりたいと思っている。
ずっとこのかわいい絵のままでいてほしいなんて思っているのは親くらいなんだ。
娘に限らずこどもの絵ってすごいな、かわいいな。と愛しく思って来たけど。本人は、そんなことはお構いなしで。頭の中にある描きたいものを、イメージ通りに描きたいと思っているのだなぁ。
大人だってそうだもんなぁ。
私も絵を描くとき、もっとうまく描けたらなぁって、思う。もっと、アノヒトみたいに描けたらなぁって、思う。そうだよなぁ。
娘はかわいいこどもという存在でなくて、一人の成長する人なんだもんなぁ。そうだよなぁ。
そんな当たり前のことに、改めて気づかされた。