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石川昂弥いまこそ覚醒の時!目覚めろ!竜の至宝!
こんにちは、スケです。今回は、ケガに悩まされながらも、竜の未来を担う大砲、石川昂弥選手について書いていきたいと思います。石川選手の覚醒は、2025年シーズンの順位に大きく関わってくると考えています。石川選手の今までを振り返りながら、石川選手について紹介したいと思います。
平成最後の春選抜覇者 ~プロ入団まで~
石川選手は、愛知県半田市出身の2025年シーズン6年目を迎える23歳。(2025年2月現在) 小学生時代には、ドラゴンズJr.に選ばれ、ドラゴンズとは、昔から縁のある選手です。
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高校は愛知県の東邦高等学校に進学。1年春からベンチ入りを果たし、2年の春には4番として甲子園に出場。しかし、花巻東高等学校に敗れ、1回戦で姿を消しました。
2年春選抜から、成長して迎えた3年の春。エース兼主将として、平成最後の春選抜王者に輝きました。投げては、全5試合を投げ、40イニング5失点。打っては、3本塁打。そのうちの2本は、決勝の習志野高校戦で放ちました。3年春の甲子園で石川選手の名は、一躍全国区となりました。
しかし、夏の愛知大会では、石黒佑弥投手(現阪神タイガース)率いる星城高等学校に10-3でコールド負けを喫し、2回戦で敗退。春の選抜の頂点に立ちながら、早々に敗北するという悔しい高校野球の最後でした。
敗退後、 "「ひたすら打つということをやってきた」"と木製バットで練習に取り組んだ石川選手。(下記記事より引用)
第29回 WBSC U-18ベースボールワールドカップで、高校日本代表に選ばれた石川選手は、24打数8安打、打率.333で1本塁打を放つ活躍を見せ、木製バットでも、その実力示しました。
そして、2019年のドラフトで、オリックスバッファローズ、福岡ソフトバンクホークス、中日ドラゴンズの3球団から1位指名を受けました。抽選の結果、ドラゴンズが交渉権を獲得し、ドラフト1位で入団を果たしました。
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石川昂弥の一年目! ~堂々デビュー~
ドラフト1位で中日に入団した石川昂弥選手。プロ初のキャンプは2軍スタートで始まりました。練習試合ではタイムリーを放つなど存在感を発揮。しかし、キャンプ途中で左肩腱板炎のため、別メニュー調整でキャンプを終え、納得のいくキャンプを送ることはできませんでした。本人自身もキャンプの出来を"「60点」"と振り返っています。(下記記事より引用)
それからシーズンがスタートしてからも、しばらくは2軍暮らしが続きました。それでも、2軍で1軍昇格を目指し、アピールを続け、ついに、7月に1軍昇格を勝ち取ります。
7月12日に本拠地ナゴヤドーム(現バンテリンドーム)で7番、サードでプロ初スタメンを飾ると、初打席でレフト線ギリギリのツーベースを放ち、堂々のデビューを果たしました。
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堂々としたデビューを果たした石川選手でしたが、そこからヒットが出ない日々が続きました。21打席無安打を記録し、22打席目にして久しぶりの安打を放ちましたが、そこから調子が継続的に続くことはなく、7月31日に出場選手登録を抹消。そのまま、1軍に再昇格することはありませんでした。最終的に1年目(2020)は、14試合に出場し、打率.222、本塁打0本で終わりました。堂々としたデビューを飾った石川選手でしたが、プロの厳しさを教えられた1年目のシーズンでした。
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度重なるケガ… ~石川昂弥の試練~
1年目
1年目の春季キャンプから左肩腱板炎で出遅れてしまった石川選手。石川選手は、それ以降もケガに悩まされることとなります。
2年目
2年目(2021)を迎えた石川選手は、開幕1軍を逃し、2軍スタート。2軍でアピールを続けていく中で、石川選手に悲劇が襲います。6月のウエスタン・リーグ阪神戦に出場した石川選手は、死球を受け、左手尺骨を骨折。そのままシーズンを棒に振りました。
3年目
立浪和義監督(当時)に代わり、新生ドラゴンズとなって迎えた石川選手の3年目(2022)は、開幕1軍を勝ち取る幸先の良いスタートを切りました。4月5日には、待望のプロ初アーチを放ち、ここから活躍していく姿をファンは想像していました。しかし、再び、石川選手に悲劇が襲います。
5月27日に行われたオリックスバッファローズ戦で、左膝を痛め、途中交代。凡退の際、打球をさばいた相手野手の送球が逸れた。その逸れた送球を捕ったファーストとの接触を避ける動きによって負傷するという不慮の事故でした。それまで、チームトップタイの5本塁打、チームで2位の19打点を挙げていただけに、石川選手にとっても、ドラゴンズにとっても痛い離脱となりました。名古屋で精密検査を行った結果、左膝前十時靭帯不全損傷と診断され、長期離脱を余儀なくされてしまいます。
そして、7月に左膝前十時靭帯再建術を受け、1軍に復帰することなく、シーズンを終えてしまいました。石川選手の3年間は、ケガに見舞われ、十分な結果を残すことができない不本意な3年間でした。
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決意の4年目 ~背番号変更~
3年間ケガに悩まされた石川選手。背番号を2番から25番に変更し、挑んだ勝負の4年目(2022)は、前年の左膝のケガの影響もあり、開幕1軍こそ逃しましたが、4月6日の2軍戦で実践復帰。その後、5試合で打率.545、2本のホームランを放ち、アピールに成功し、約1年ぶりに1軍に復帰しました。
7月11日には自身初となる1試合2本塁打を放ち、勝利に貢献し、その実力を遺憾なく発揮します。さらに、1本目のホームランが球団通算9000号となるメモリアルアーチ。"「節目の本数を打てたのはうれしい」"とコメントしています。(下記記事より引用)
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さらに、7月22日には4年目にして自身初めての二桁本塁打を達成。広いバンテリンドームを本拠地としている中日ドラゴンズにとって、二桁本塁打を打てる選手は、とても貴重です。近年、チーム内で二桁本塁打を達成する選手が少ない中、将来4番候補の石川選手が達成したことは、ドラゴンズにとって、喜ばしい出来事でした。
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ケガの影響もあり、出遅れはしましたが、ケガの状態を見ながら、大事に起用され、自身初となる規定打席に到達。今までケガに悩まされ、1年間戦うことのできなかった石川選手にとって、もがき苦しんでようやくつかんだ結果でした。
最終的に121試合に出場し、打率.242、13本の本塁打を放ちました。確かな成長とこれからの課題を残し、石川選手の4年目のシーズンが終わりました。
まさかの2軍スタート… ~5年目の成長と苦難~
2023年に規定打席を達成し、いよいよチームの主軸として活躍していくと思われていた5年目(2024)の石川選手でしたが、オープン戦でまさかの打撃不振。13試合に出場し、打率.175、1本塁打、3打点とその打棒が影を潜めました。そのまま、開幕1軍メンバーに選ばれることなく、2軍スタートが決定します。
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2024年は、読売巨人を自由契約となった中田翔選手の加入や、序盤には、高橋周平選手の台頭、シーズン途中から福永選手がサードに定着し始めたこともあり、石川選手が2軍でアピールを続けても、なかなか1軍に呼ばれないそんな日々が続きました。
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しかし、このままで終わらなかった石川選手。後半戦からは、状態が上向き、快音を連発。歯がゆい日々が続いていましたが、ようやく石川選手らしさが見られました。
開幕1軍を実力不足で逃した石川選手でしたが、後半戦途中から、実力で居場所を取り戻し、結果を残しました。最終的に、82試合に出場。打率.272と確実性がついてきました。しかし、本塁打は前年の13本から、4本に減らし、将来の4番候補と言われ続けている石川選手にしたら、物足りない成績で2024年シーズンを終えました。
石川昂弥完全覚醒へ!
2024年シーズン序盤は、実力不足によって、大幅に出遅れてしまった石川選手。2025年シーズンは、序盤から活躍していきたいところです。
2025年シーズン中日ドラゴンズに頼もしい打撃コーチが就任しました。平成唯一の三冠王である松中信彦さんが新たに中日のコーチ陣に加わり、井上新監督のバッターを何とかしたいという思いが見えます。
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松中コーチは、石川昂弥選手のバッティングに荒々しさがないと指摘し、綺麗な打ち方ではなく、タイミングが外され、体勢を崩されてもヒットが打てるように指導。たしかに今までの石川選手は、綺麗な打ち方が多く、当てにいくようなバッティングもしばしば見られました。そんな中で、松中選手の荒々しさが足りないという指摘は、今までの石川選手に足りなかったピースを埋めてくれると信じています。
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松中コーチの指導もあってか、徐々に石川選手のバッティングに力強さが出てきているように感じます。春季キャンプの紅白戦にて、豪快なホームランを放った石川選手。この調子で、シーズンもホームランを量産し、最低でも20本のアーチは描いてほしいところです。
ただ一つ不安な点は、石川選手のケガ体質です。今までケガに悩まされてきた石川選手ですが、その不安は、完全に払拭されたわけではありません。現に、秋季キャンプにて、左手首を故障し、リハビリ組に合流しています。幸い大事に至るようなケガではなかったため、三週間ほどで復帰していますが、それでもケガをしたわけなので、そこを改善していかなければ完全覚醒への道のりは遠のいてしまいます。
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さらに、2月23日の阪神タイガースとのオープン戦で左膝の違和感で途中交代しており、ケガの悩みはまだまだ続くかもしれません。それでも、石川選手が2025年シーズン怪我で離脱せず、活躍することが中日ドラゴンズ浮上のカギの一つなので、ケガに負けずにシーズンを戦い抜いてほしいです。
最後に
今回は、悩める将来の4番候補、石川昂弥選手を取り上げました。石川選手のホームランは、最近の中日生え抜き選手の中では、ホームランバッターのそれに通ずるものがある貴重なバッターだと思っているので、少しでも早く自分の中で感覚を掴み、将来の4番候補ではなく、今の中日の4番に成長してほしいです。
2025年シーズン石川選手が、一皮も二皮も剥ける姿を見られることを期待しています!