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『超訳 ニーチェの言葉』
先月末に実家に帰った時に、本好きの父親から勧められた本。
古典とか哲学とかに興味があるぼくは、父親にそっち系で何か良い本ない?と聞いたところ、この本を渡された。
ところがどっこい、なんと、ぼくはこの本をすでに読んでいたのだ。だいぶ前だけど。
で、それを伝えたところ、「それなら、これはどうだ?」と持ってきた本にぼくは愕然とした。
その本がもう意味わからんぐらい難解な宗教学の本だったからだ。
でも端から拒絶する姿勢は良くないと思ったので、パラパラとその宗教学の本をめくってみた。でもやっぱり、絶対ムリだと断念。笑
これを前提知識無しで読むのはかなり気が遠くなる作業になるだろうと容易に想像でき、その場でそっと返したのだ。笑
(なんか、「半神」とか「精神的宇宙」がどうとか書いてあった。なんそれ?笑
あたしには、ちょっと手に負えませんわ。。。)
その代わり、『超訳 ニーチェの言葉』は再読することにした。
昔読んだ時の何となくよかった印象を覚えていたので、もう一度読んでみようと思ったのだ。
ニーチェの魅力
ぼくが思う、彼の哲学が魅力だと思う点は、思いっきり「神」とか「ルサンチマン」を否定していることだ。
そしてそれを彼の哲学思想の土台として、「神は死んだ」とか「超人思想」を提唱している。
「人生いろいろ辛くてかったるいわー、とか抜かしてんじゃねえよ。甘ったれんな。ルサンチマンばっかり並べ立てたり、神に頼る行為は弱者の逃げでしかないよ。」
「まずは、テメーが強くなることに貪欲であれ。それこそがより良く生きられる唯一の方法なんだから。」
とまあ、めちゃくちゃざっくりいうと、こんな考え方。
非現実的なことを考えることによる「逃げ」を厳しく否定しつつ、己を磨くことで現実を変えていくのが人間の本来の根源的欲求に従ったやり方なのだと主張。それこそが、この世で唯一の「逃げ」の道だと言っているのだ。
備忘録
そんなニーチェが残した言葉を集めた、『超訳 ニーチェの言葉』のなかで個人的に琴線に触れたものを抜粋、要約してみた。
123:自分がしてきた行為、しなかった行為について自分で価値をつけることはナンセンス。ある人にとっては、それは価値があることかもしれないし、そうでないかもしれない。だから、そこに価値をつけること自体、無意味なことなのだ。
202:考えは、言葉の質と量で決まる。より正確に自分の考えや感情を表現しようと思ったら、語彙力が欠かせない。また、言葉の量と質は思考の量と質そのものだ。だから、語彙力が少ないと思考が貧しくなっていく。語彙が豊富であれば、考えも心もおのずと豊かになっていく。
210:独創的な人になるには、突飛な発想だったり特殊な嗅覚を持ち合わせている必要はない。すでにあるもの、古いとみなされているもの、だれもが取るに足りないと思って通り過ぎているものを、あたかも新しいものとして見直す視点をつねに持っていることが大切なのだ。
213:よく、まともに考えるためには、次の3条件が必要。
人づきあいをすること。
書物を読むこと。
情熱を持つこと。
これら3つのうち、どれか一つを欠いてもまともに考えることはできない。
以上。
ニーチェは、冷酷なまでに人や世の中に対して警抜な洞察力をもっていることを痛感した。
たかnote