なのか展備忘録-Ⅲ 「リモートビューイング」
あんまり意識していなかったのですが、つらつら書いてみたnoteが作者様の元へ届くのは、やっぱり嬉しいものですね。
今日は、ASOBI.dept様が出展された「リモートビューイング」について。
リモートビューイング
一際目を引くのは、番号が振られたこの箱でしょう。
なんとなくやることの予想はできるものの、「ここで何するんだろう」「中に何があるんだろう」というワクワクはやはり抑えるのが難しい。
これは2人で遊ぶゲームだそうで、壁面にある地図の中から犯人の潜伏先を見つけることが目標。先ほどの箱(BOX)の中に入ると、犯人が潜伏している場所の手がかりの断片的な情報を手に入れることができます。さながらFBIの遠隔透視捜査官のよう。
捜査官は得た情報を一方的に伝え、それを受けて潜伏場所の手がかりを探します。伝達の時間は30秒しかないので、いかに必要な情報だけを伝えるかが大事なのですが………
思った以上に伝わらない
BOXの中身ちょっとナメてました。
難易度☆1だしまあ余裕だろーと思って箱の中に入ると、そこには色が失われて白黒になった透視現場がありました。
「えーとね、まず車があって。ライトついてる」
壁面にはライトのついた車はありません。
「倉庫が二つ並んでる。で、その隣に教会」
倉庫は種類があるので、それだけだと分かりにくい。
予習しておいたほうがいいですよ!とは言われていたけれどとりあえずざっと見で挑戦していたので、細かいところの情報伝達がまるで上手くいきませんでした。あと時間が短いので透視側は矢継ぎ早に情報を伝えますから、それを覚えておくのが難しかった。
結局、潜伏先の手がかりを見つけることは叶わずという結果になりました。
終わった後の話が楽しい
その後、役割を交代して同じことを試みるのですが、こちらも正しい座標を導くことはできませんでした(僕の受け取り方が良くなかった気がする)。いやこれ難しいねーと言いながら答え合わせ。
「ライトとかないじゃん。余計なこと言ったな」
「倉庫にもいろいろあるから、屋根の形とかちゃんと言えばよかったね」
辺りのことを話し合いながら、お互いの視点を確認する時間を取りました。これがなかなか楽しい。それぞれの発言意図が分かるとなるほどなあと納得できる部分も多く、事前に視点や価値観を擦り合わせておくことの必要性がよく分かります。
これはゲームなのか?
紛う事なくゲームでありました。似たシステムのゲームは思いつく限りで何種類かあるのですが、「リモートビューイング」はそれらからどれだけ要素を削ってもゲームとして成立するか、に主眼を置いていたのかなと個人的には感じました。
時間が30秒しかない、情報伝達が一方通行で質問ができない。この重い縛りを設けてなお、「つまらないゲーム」「難しすぎる」という評価にならずに楽しめたのは素晴らしいなと。綿密に打ち合わせれば正解を導くことができそうな、絶妙な難度の設定がそこにありました。
難しい!悔しい!もう1回やればできる気がする! と思ったわけですが、一度遊ぶと箱の中身を知ってしまうので「なのか展」内ではリプレイが難しかったりしたのでした。一期一会というのかな。
(確認不足で、より楽しむ方法があったのかもしれません。御容赦)
難度の高いものに挑戦するのも考えましたが、時間も限られていたので惜しみながらブースを後にしました。
今後、ボード版の開発も行われると物販ブースに張り紙が出ていたので今から製品化が楽しみです。30秒のためにどれだけ準備して、30秒をどれだけ楽しめるか。是非仲良しさんと遊んでみてね!