思いは時を超える、きっと|『フィッシュストーリー』伊坂幸太郎著
フィッシュストーリーは、2007年に観光された伊坂幸太郎の短編集です。『動物園のエンジン』『サクリファイス』『フィッシュストーリー』『ポテチ』の4作品から成り、人気キャラクターの黒澤が複数回登場します。ですので、黒澤ファンにとっては特に満足度の高い作品になっていると思います。
印象に残ったフレーズ
4作品それぞれに固有の面白さがありすべてよかったのですが、僕自身野球をやっていたこともあり、ポテチが最も印象に残り、そこからのフレーズが多めになっています。
黒澤のさっぱりした優しさが沁みます。
肯定も否定もアドバイスもしない。でも響く。そんな言葉を言える人間になりたいなぁと思いました。
この時の黒澤の会話相手の返答がとても印象的なのですが、それは読んでからのお楽しみにしておきましょう。
感想
自分の起こした行動がその瞬間に目の前にいる人を救うかもしれないし、何十年後かの名前も知らない人を救うかもしれない。どのタイミングで誰を救うかはわからないものです。
往々にして、期待通りにならないと、人はネガティブになります。だから、「救われるといいな」くらいのゆるい期待を持って人と関わったり行動したりしたいなと思いました。