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読書ノート011 やり抜く人の9つの習慣、やる気が上がる8つのスイッチ

1 本書を手にとった動機

 今回は「やり抜く人の9つの習慣」と「やる気が上がる8つのスイッチ」という2冊の本の感想を書かせていただきます。これらはどちらもハイディ・グラント・ハルバーソンという方の著書です。コロンビア大学でモチベーション理論を教える社会心理学者の方です。

 自分の幸せのため、望む人生を手に入れるためには、物事をやり抜く力、やる気を上げて困難に立ち向かう力が不可欠だと思います。自分もそんな力を鍛えていきたいと思い、この2冊の本を読むことにしました。

2 得られた気付き

 タイトルから分かる通り、この2冊には合計17もの方法が書かれているのですが、ここでは私が個人的に特に重要と思ったポイントだけ書かせていただきます。

2.1.証明マインドセットと成長マインドセット

 私達は2種類のマインドセットを持っています。

・証明マインドセット:自分の能力の証明に焦点を当てる
・成長マインドセット:自分が向上することに焦点を当てる

 証明マインドセットの人は、自分の能力が優れていることを他人に見せつけたいので、いつも自分と他人を比較します。そして、自分の弱さをさらけ出すことを避けるため、他人に助けを求めることができませんし、ミスをすることを恐れます。困難にぶつかったとき、不安に押しつぶされ、諦めてしまう傾向があります。

 成長マインドセットの人は、自分の成長に関心がありますから、他人の目を気にしません。成長の道程では失敗も仕方がないと受け入れ、困難に直面したときも粘り強く頑張り続けます。

 これらのことから、困難に立ち向かい、粘り強くやり抜くためには明らかに「成長マインドセット」のほうが有利なことがわかります。証明マインドセットと成長マインドセットの違いを理解し、自分が前者のような思考や行動をとった時にはそれに気がついて、意識的に後者のように振る舞うようにしてみましょう。このマインドセットというのは、生まれつき変わらないようなものではなく、徐々に変えていくことができるのです。

2.2 if-thenプランニング

 「もしこうなったら、これをする」と、トリガーと行動をセットであらかじめ決めておくのです。そうすることで、トリガーが発動した時には、ほぼ自動的に行動ができるようになるのです。とても単純なことのようにも見えますが、if-thenプランニングの効果は実験で証明されており、これをやるのとやらないのでは成功確率が2倍から3倍上がるという結果が出ているそうです。

 18時になったら筋トレを始める、20時になったら入浴する、風呂から上がったら瞑想をする、というように時間や前の行動をトリガーにしてもいいですし、不安を感じたらそれを紙に書き出す、というように、自分の感情をトリガーにしてみてもいいです。

3 TO DO

 成長マインドセットというのが、特に早い段階で身につけておくべき重要な力だと感じました。自分や人生をいい方向に変えたいと思えば、それが可能だ、それが楽しい、そのために他人の意見を気にしないというマインドを持っておくことは必須条件だと思うのです。

 だから証明マインドセットのような思考が浮かんできたらそれをそっと手放して、成長マインドセットかのように振る舞い、成長マインドセットの人が使いそうな言葉を使うように、意識的にそっちに持っていこうと思います。

4 最後に

 今回はたった2点しか紹介しませんでしたが、この2冊の本には本当に大事なことがギュッと凝縮されていると思います。どちらの本も分量としては多くなく、100ページに満たなくてさっと読める本なのですが、内容はとても濃いと思いますので、興味のある方はぜひ読んでみていただければと思います。

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