読書ノート012 スーパーベターになろう
1 本書を手にとった動機
人生楽しく生きたいじゃあないですか。いいことも悪いことも、困難もたくさんある人生ですが、それってゲームと同じじゃないですか?
自分が特に身につけたいと思ったのは、困難なチャレンジに対する行動力です。失敗を恐れて行動できない自分を変えたかったのです。ゲームというのは、強いボスや難しいダンジョンなど、困難への挑戦の連続ですが、ゲームをプレイしているときはそれを楽しんでいるのです。だったらその時の考え方を人生にも応用すればいいのでは?
そう思って「スーパーベターになろう!──ゲームの科学で作る「強く勇敢な自分」」(ジェイン・マクゴニガル著,早川書房)を手に取りました。
2 得られた気付き
そもそもゲームというのは、いろんな障害を工夫して乗り越えながら進めていくものであり、そうであるからこそ乗り越えてクリアしたときに大きな達成感を得られるものです。また、障害を乗り越えるといっても、その挑戦を苦痛ではなく楽しみと感じられるのもゲームの特徴です。考えてみれば、敵、謎、ダンジョンなどの障害がまったくないゲームは工夫の余地もなく、きっととてもつまらないですよね。
人生の困難は、いってみればクエスト。自分の行動を妨げる不安、恐怖、羞恥心などはいってみれば倒すべき悪者。自分を癒やしたり、力を増幅させたりするものは、いってみればアイテム。そう捉えてみると、なんだか挑戦するのが楽しくなってきます。
自分の人生の目標に近づくために、日々小さなクエストを設定して乗り越えていきます。一つ一つのクエストは小さくて構いません。小さなクエストをクリアして、経験値を稼ぎながら、大きな目標に向かって進んでいくのです。
困難への挑戦を妨げる悪者である自分の弱い心とは、戦いの毎日です。勝つこともあれば負けることもあります。闇雲に戦って負け続けるのでは面白くありません。たとえ負けるにしても、どの悪者にどんなコマンドが有効なのか、攻略法を探りながら戦うのです。こういう経験を積んでいく内に、自分の弱さへの対処法を学び、強くなっていくんです。
ときにはアイテムを使うこともあります。自分を奮い立たせてくれる映画、マンガ、音楽、言葉、自分を癒やしてくれるリフレッシュ方法、食べ物など、アイテムはたくさん持っておきましょう。いざというときには惜しみなく使います。
こんな風に考えてみると楽しそうではないですか?
本書では他にも、仲間、秘密の招待、大勝利(エピックウィン)、スコアをつける等、人生をゲームフルに生きるための考え方が書かれています。こうした考え方をベースにして、自分の人生を積極的に楽しみながら生きてみてはどうでしょう?
3 TO DO
この本を読んだ私は、毎日の行動計画を立てる時、達成すべきクエストを設定する、自分の役に立つアイテムのリストを作る、悪者図鑑を作って対処法を模索するということをやり始めました。
もともと特に身につけたかったのは行動力ですが、クエストを少しずつ乗り越えることで経験を積んでいる感覚を得て、アイテムのリストを持っておくことでいざというときには使えるという安心感を得て、悪者図鑑を作って自分の弱さと向き合い、対処法を模索する決意をしたことで、いつかは勝てるという気持ちになり、行動を起こしやすくなると思います。たとえ負けても少しずつ攻略のヒントは得られることでしょう。