「世界観」という幻想と現実と。結局、世界観ってどう作るのか?
2024年の2月にスタートした自身のジュエリーブランドRINMO。
この半年ほど数人の方に「もっと世界観を作りなさい」という言葉をいただいていました。
いや、リリース当初から世界観とやらを作ろうとしてるし!何が足りないのだ、、「世界観 作り方」と検索してみたり、本を読んだり、実践したり、
悩み続けた半年でしたが、10月に開催したポップアップでは数名の方に「世界観すごいね」と言っていただくことができました。
世界観の根底にあるもの
ブランドに必要と言われる「世界観」。
振り返ると、半年前のRINMOに何が足りなかったかというと"ブランドの軸になる思想"だったなと思っています。
廃材を宝に変えたい、生産過程の透明性を担保したい、可愛いよりはかっこいい感じ、グレーや黒の多い雰囲気、みたいなぼんやりした願望やイメージはたくさんありました。
でも、これをいちばんお客様に伝えたい!という強い軸がなかった。
だから、どうにかそれらしく飾ろうとしても、写真やウェブサイト、ディスプレイの雰囲気など色々なことが一貫したイメージを持たせられなかったのです。
考え抜いた末、RINMOがこのジュエリーブランドを通して伝えたいことを1つに絞りました。
それは「あなたを無敵にする」ということ。
つけた瞬間、自分が強くいられる、心の武器になるようなジュエリーです。
(いろんな方にアドバイスもらいながら、ここに辿り着きました。相談に乗ってくれた皆さん、ありがとうございました!!!)
「無敵にする」といえど着けた時にヒーローに変身するわけではないので幻想のような概念です。でも実際に見えないものだからこそ、世界観として表現する必要があるのだとようやく気づきました。
動じないし、恥じない。RINMOが定義する強さ
RINMOの定義する強さには、2つの意味があります。
一つめは"動じない強さ"
10代のころ、引っ込み思案でネガティブで、人生は辛いことしかないとまで思っていた私ですが、雑誌に載っていたカラフルな洋服を真似するようになってからは性格も思考も次第に明るくなっていきました。
ファッションの中でも特にアクセサリーは、身につけた瞬間にちょっと強くなれる気がしたので、大切なアイテムでした。周りに流されて生きてるけど、その時は自分の意思を持てたような気がしてました。
今のRINMOにつながる原体験であり、大切にしたい感覚でもあります。
本当の自分に自信がなくても、強くなれた「気がする」というだけで救われてきたことはたくさんあります。
そんな少しの「気がする」は、どんな逆境にも動じない、心の強さにつながると思っています。
二つ目は、"誰にも恥じない強さ"
何かの犠牲のうえに成り立っている物を自信を持って所持することは難しい。昔、何も知らずに買ったラビットファーの帽子は、後ろめたくて身につけられないでいます。(毛皮を取るためだけに飼育されているウサギもいると後で知ったので…)
きらびやかに見えるジュエリー業界はというと、鉱山での児童労働、土壌汚染など様々な問題をはらんでいることが多いです。
RINMOはそういった「裏で人や地球を泣かせているのではないか」という罪悪感を感じさせないことを徹底しています。生産過程の透明性を大切にし、さらに日本の廃棄を減らしていく、社会をポジティブに動かしていくブランドです。
「誰にも恥じない」と自信を持って着けられるものを生み出しています。
この、動じない、誰にも恥じない、2つの意味での強さを軸と決め、新たなコレクションの制作、撮影、ディスプレイ、色々と改善しました。
儚さからの脱却
前回は淡い色味でノスタルジックな雰囲気で撮影したコレクション写真ですが、今回はコントラスト強めでクールな雰囲気にしてもらいました。
メイク、衣装、色味をそのイメージで統一。威嚇的な強さではなく、動じない、自信に溢れた強さであるというコンセプトをモデルさんにも伝え、ポージングや表情に反映してもらいました。
前回(これはこれで気に入っているのですが、全体的に淡く儚い印象でした。)↓
今回(私は何にも動じないわ、という強めのイメージ)
またコレクションのテーマに今回は「地層」を選びました。もともと自然界の強さを大きなテーマにはしているのですが、より一層伝わるよう、地層というイメージソースに。RINMOが表現したい強さを表現するのにぴったりなコンセプトだと思いました。地層の様々な現象をテーマに
鍛造ならではのごつごつとした無骨な風合いと、純銀なではの柔らかな輝きがかけ合わさった唯一無二の作品たちに仕上がりました。
地層コレクションの詳しい説明はこちら
(オンラインストアへは、今月中を予定しております。今、頑張ってオンラインストアを移行中です。。)
ディスプレイも、これまで失敗を重ねてきたのですが、ようやく少しは納得いくものができてきました。
ポップアップの什器にとことんこだわりたくても、発送もしなければないので制約が多くて大変です。
まだまだ改善点はたくさんありますが、今回決めたブランドの軸を表現するディスプレイに少し近づくことができました。
ディスプレイのことはまた改めて書きたいと思います。
日々失敗ばかりですが、その分改善して頑張ってます。頑張るぞ!なんかいつも最後の言葉が頑張ります!で他のバリエーションがないんですが、頑張ります!
instagramぜひフォローしてね☺️
https://www.instagram.com/rinmo_official/