地方自治体の裁量@三田市
先日の記事で三田市と明石市の子育てに関する自治体政策について触れたが、一体全体改めて考えてみるとどうして自治体によってこんな暮らしに直結するサービスが違うんだろうかと疑問になった。
(三田市の多世代交流館:フラットへ行ってみるのは今度休みが取れたときにしよう!)
そりゃ予算の使い方が違って、各地方自治体の現状に応じてきめ細やかな背策が打てるように、地域ごとに裁量をもって予算編成をしているだろうと思う。
にしては、ずいぶん明石市の制度が凄いなと思い、その核心を突き止める前に地方自治体の裁量について調べてみることにした。
「予算現額」という聞きなれない言葉
手始めに、三田市の財務状況について調べてみた。出てくる出てくる。本当にインターネットで繋がっているというのは便利で、ネット上にBS(バランスシート、貸借対照表)、連結財務…かなり細かいものまで出てくる。
何か大きな発見をしたいなと探っていると見つけたのが。
どう見てもわかりやすそうな書類!なんてったって「説明書」と書いてある。
んんん??予算現額ってなんだろう。
私は株式会社にずっと務めてきて、「予算」はよく使う言葉だけど「現額」ってなんだろうか。
仮に純粋に予算と読み取ると、歳入も歳出もとんでもなく予算から乖離している。もしかして三田って…算数も出来ないの!?!?!?!
もしかして!?!?
そう、このときは正直、「三田やばいんじゃないか?!」と思った。
大好きだからこそとてもショックだった。
明石市の予算現額も実態と乖離している
とりあえず比較対象にしたかった明石市の予実について調べてみた。
すると、明石市も大幅に乖離していたのだ。
このデータだけ見ると、三田市ほどの乖離はないものの、やっぱり面白いぐらい予算と実情があっていない。
株式会社勤めにはチンプンカンプンである。
財政額の入門書を読んでみた
昔から気になったことには一直線。とりあえず知識が足らないんだと思って、財政学の入門書を購入した。
ちなみに「予算現額」という言葉は、予算に補正予算を組み込んだ全体的な予算というような意味のようだ。
「予算額」だと当初決めていたことだけ。「予算現額」だと補正分も含むということみたい。(参議院の発行するコラムより)
ふむふむふむ。
ふむふむ。
いや~難しい。僕は大学で経済学も勉強していたけど、公共経済の授業は取ったことないということもあって、入門書の難易度も高い。
だけど、
①予算現額と実態の乖離、要は執行率の低さというのは地方交付税交付金というものに大きく関係しそうだと思った。
なんだか、入門書を読む限り、地方交付税交付金というのは予算作成の方法によって、地方自治体に回ってくる資金が違いそうなのだ…。
改めて、地方自治体の裁量のもとになる財源とは
地方財政の歳入は
(A)地方税
(B)地方譲与税…贈与税ではない、譲与税。国税として集めた税のお裾分け。
(C)地方交付税・地方特例交付金…国からの税金移転。
これに財政収入や寄付金、使用料や手数料繰入繰越金などがプラスされる。
Cは簡単に言うと、税金の再分配で、北は北海道、南は沖縄まで、様々な自治体があるけれど日本として市民生活の均衡を図るために国税から配分することでならしている予算。
だから、
②予算の組み方によって地方交付税交付金の受取額は変わってきそうだ!!!!(①も②も解釈があっているかわからないので、詳しい人教えてください)
で、肝心の地方自治体の裁量は?
そうして頭を悩ませていると、「予算執行率の低さを理解したいんじゃなくて、地方自治体の裁量について疑問を抱いていたんだ」と気が付いた。
予算がないと事業は出来ない。どういう計画で、地方自治体のサービスが行われているのか知るためには、この予算問題は絶対に理解するべき…!
だが、地方自治体の裁量についてもう少し詳しくわかりやすくどこかに書いていないのか!
…あった。
しかも、入門財政学のこの本にちゃんと載っていた(笑)
次回は明石市と三田市の例のように、地方自治体ごとに違う市民サービスの謎に近づけるように調べを進めてみたい(どうしたら三田も同じように「子育てに最高なまち」という称号を得られるのか明らかにしていきたい)!