熱中するのは、むずかしい
日本のアニメは世界で愛される、よくそんな言葉を聞くように本当に素晴らしいアニメが日本には溢れていると思う。
私は幼いころからアニメが大好き。受験とか忙しい時期は見れていなかったけど、ここ最近は自粛重視ということもあって、ネットフリックスやらアマゾンプライムやらでアニメをよく見ている。
見るジャンルはいろいろ。アンパンマンとかコナンとかの国民的アニメから、転生系、バトル系、学園モノまで。自分から見るのもあるし、人に勧められてみるものもある。
最近だと、すごく流行っている『鬼滅の刃』だったり『呪術廻戦』はもちろん見ているし、単行本だけど、漫画でも追ってる。もちろん、今あげた二つはすごく面白いし、惹き込まれるし、推しが死んでしまったときは涙が止まらなくてTwitterでちょっと荒れた。
それくらい大好きな作品だけど、この前、あまりにもストンと、パズルがはまるような感じで私の心が満たされた作品があったので、今日はその話をしたいと思う。(軽くアニメの内容に触れるので、ネタバレなど苦手な方はすみません)
そのアニメがこれ。『SK∞』スケートボードを題材にしたアニメで、紆余曲折を経て自分にとってのスケートを見つけたり、友情を育んでいく、そんなアニメ。
このアニメを見つけたのは本当にたまたまで、アマゾンプライムのおすすめに出てきたとかそんな感じだったと思う。一話、二話を見て夢中になって3話から頑張って起きてリアタイで見た。
何がそんなに自分にヒットしたのか、最初はわからなかった。
そもそも、私はスポーツ系のアニメにはあまりハマらなかった。理由は簡単で、熱血過ぎるから。スポーツアニメの印象は、主人公がスポーツでスランプに陥ったり、ライバルに嫉妬したりして、でも仲間のおかげで克服して勝ちました!みたいな。主人公が立ち直るまでにはいろんな名言が飛び出して、努力は裏切らない!で締めくくられる。
スポーツが苦手な私=スポーツにそんなに熱中する人の気持ちが分からない
こんな方程式ができてて、こんなに汗水たらして負けて、それでもめげないって何なの……みたいに思ってた。
だから、SK∞も最初は熱血系なんだろうな~て思って軽い気持ちで見ていた。ら、全く違った。
まず、SK∞では全国大会が最大の目標としてかかげられていない。他のスポーツと同じように、レースはあるけど、それは途中経過に過ぎない。メジャーなものじゃないからかもしれないけど、それが良かった。大きな大会があるとどうしてもそれを軸に話が進められるけど、それがない分、自由で、それぞれの個性が100%発揮されていて、私にはそれが心地よく感じた。
次に、熱血になりすぎることがなかった。SK∞では、他と同じように主人公が自分のスケボーに自信を無くしてしまう。でもそこからの立ち直り方が全く違った。まず、誰も主人公に頑張れ、頑張ろうなんて言わない。もちろん個人競技だから、という理由もあるかもしれない。でも、主人公の葛藤に、仲間があくまで見守る立ち位置なのが好きだった。
なにより、「楽しい」が多かった。SK∞では、過去に暗い思い出があって、見返してやりたいから頑張るだったり、誰かのために一番になるだったり、そういうことがない。ただ「楽しい」から。それだけの感情でスケボーをしている。
「スケボーをやる理由は楽しいからだ」主人公がそう言ったとき、まさに目から鱗だった。けがも多いし、うまくいかないことも多い。でも、根底にある「楽しい」がすべてをプラスに変えてる。
熱血ではないけど熱中している。
思い返したら21年間、私にはそれほどまでに熱中するものに出会えていない。習い事、アルバイト、学校、いっぱい経験したのに。だから余計、画面の中でキラキラ自分の大好きなものに熱中している主人公たちに目を奪われたんだと思う。
心の底から「楽しい」て感じて熱中できるもの、そんなものに出会えることを願って、また私はSK∞一話から見返したいと思う。
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