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書道が出来なかった

勉強
実用


小学校、中学校と書道の時間があったが
まあーったく上達しなかった。
特に「はらい」が壊滅的にできなかった。
そろそろと筆を持ち上げると筆先は曲がったまま半紙にくっついて・・・
あの頃は、筆も鉛筆も同じように書けばいいと思っていたのだ。
月日は巡って・50歳を過ぎて
昔々、そこそこ書道をやった夫がまた「書」をやろうと
何種類も筆を買いそろえて半紙も箱買いして
私にも、ちょっと書いてみなさいと言う。
やあだなあ、と思いつつも
筆を手にして新聞紙に筆先で墨を置いていってみると
あれ、結構好きに書けるじゃん・・・?
特にひらがな。
で、ナンで?
それは字を「書く」と言うよりも
筆先で字を「描く」ようにしているからか。
書道というのは
思うところに墨を置くために、いかに穂先を操るか、の技術だと思う。
そこで思い出したのは
遺跡発掘のアルバイト作業員をやっていたとき、遺物整理作業で土器や石器の表面に小さく整理番号を書き込む「注記」という作業があった。
面相筆という細い筆に白のポスターカラーを含ませて
2ミリから3ミリ角の小さな文字や数字を凹凸のある土器や石器の表面に書きこむのには、結構コツが必要だった。
鉛筆のように書きたい線の通りに筆先を動かしてもその通りには動かないので、筆先の方向や高さや圧力を調整しつつ、書きたい形に穂先を導いて描いていく。要するに筆先をうまく操るというよりは、筆先に合わせて手を動かしていく感じだ。
書道も基本はこれだと思う。
子どもの頃には筆という筆記具の性質も使い方もわからなかったのだ。
もう一歩進めて教えてもらえたらわかったようにも思うが
当時は一クラスが45人で・・・まあ、無理だったのだろう。
書道に限らず何かをきちんと身につけたかったら
学校だけでは手間も時間も足りないのだと思う。
学校以外の塾や教室に通うとなるとそりゃあもちろんお金もかかって・・・
まあ、そういうワケだ。