見出し画像

大変なことを面白そうに

読書
コミュニケーション

大変なことをスピーディーな展開で面白おかしく書いた本
に初めて出会ったのはこれだった。

「社会を変える」を仕事にする-社会起業家という仕事
駒崎弘樹 英治出版

病児保育で広く知られている「フローレンス」を立ち上げた話である。
そもそものきっかけから始まり、次々と降りかかってくる無理難題を
なぜかそのたびに降臨する協力者とともに解決していくという
まるでRPGゲームのような本だった。
胸躍らせながら面白い面白いと読んでしまったが
まだそういう書き方の術中にはまったことには気づいていなかったのでござる。

さてその次に出会ったのが

「バッタを倒しにアフリカへ」前野 ウルド 浩太郎 光文社

表紙を見たら「なんだこりゃ!」の緑の人が補虫網を構えているではないか!
バッタの研究者の前野氏はバッタを食べちゃいたいくらいに好き、ではなく
バッタに食べられちゃいたいくらいに好きという、いや、それだけでもなく
バッタに触り過ぎてバッタアレルギーになってしまったという
文字通りのバッタの人である。
夏休みと言えば「虫取り」だった!という方も多いと思うが
この、前野 ウルド 浩太郎氏は
時に広範囲に発生して莫大な被害を与えるバッタを倒そうと
研究室をとび出して遠くアフリカの地へ!
待っていたのは、バッタじゃなくてぼったくり!
そんな命がけの研究者に追い打ちをかけるのは
研究者ならではの不安定な身分と金欠というやるせなさ!
アフリカでの七転八倒八面六臂の活躍を知ってほしいというだけでなく
著者の、この研究に少しでも関心を持ってもらうためには何でもやる!
という胸アツな本なので、ぜひ読んでいただいて真面目な研究者に迫りくる「雇用」という大問題についても考えていただきたい。
研究のためには本を売ってお金にしなくちゃという
正直なハナシに胸を打たれた自分であった。
そーかそーか、だから面白く読めるように書いたのか。
バッタのコスプレもそのためか。

そのまた次に出会った
筆者の熱量が押し寄せてくる面白おかしい本がこれだった。

「謎の独立国家ソマリランド」高野秀行 本の雑誌社・集英社文庫

これもホントにおもしろい本だったなあ。
相当にやヴぁい所に入り込んでの身体を張った取材を明るく面白く書いていた。こういったドキュメンタリーは眉間に深くしわを寄せて読ませがちだが
高野氏は書くべきことはしっかり描いてそれでいて身につまされたり笑えたりの面白さで一般人に読ませてしまうのだ。
そうだ、書いた本は売れねばならぬ。

さてそこで高野秀行つながりで手にしたのが

「世界の辺境とハードボイルド室町時代」高野秀行・清水克行 集英社文庫

でそれを読んだら、その本つながりでさらに

「喧嘩両成敗の誕生」清水克行 講談社選書メチエ

を図書館で借りて読んでしまい、結局買ってしまった。
よくあることよくあること、はははは。
昔から室町時代と安土桃山時代が好きだったのだが
それはこの時代が激しく変化・流動していたから。
歴史上の事件が、というよりは
モノや価値観が今と大きく違うところが面白かったのだ。
無責任だが・安定より変化が面白い。
で、明日でもこの本を買おうかと思っている。

「語学の天才まで1億光年」高野秀行 集英社インターナショナル

時々書店のサイトで「高野秀行」で検索をしているのだが
それで見つけて、つぎはこれが面白そうと思っていたところ
おうみのひとさんのnoteで紹介されていて

そうだよ、これ読まなくちゃ、と。もう、ネーミングがまるで男子小学生 ♪
うん、楽しみだ ♪