
【体調記事】合理的配慮。
(2024/12/9 16:30頃修正をしています)
教育現場等からはじまり、最近事業所でも言われるようになってきたことに『合理的配慮』というものがあります。これは障害をもつ人々に対して障壁……つまり妨げになる事例を取り払って、与えられる機会の不平等を取り払う務めのことです。
具体例としてはタブレットを使う(キーボードでノートをとる、読み上げ機能を使う)、電卓を使う、そのままだと字が読みづらいためリーディングトラッカーを使わせて貰う、など。
(リーディングトラッカーの解説↓)
https://www.kihara-lib.co.jp/wp-content/uploads/2019/11/p08.pdf
今回は発達障害に特にピントあわせてこれの解説してみるかなと。
発達障害があり、LD(学習障害)やDCD(発達性強調運動障害)もあるとそれが原因で知能に障がいがなくても文字を読む・字を書く・計算する等のケースに困難が伴うようになる場合もあるので(私もDCDがあるのでノートを取るのが辛かったタイプです)、そのためタブレット使用でのサポートを求めても、他の子は使ってないから一人だけ使わせられません!ということを教師から言われることも度々あったという話です。
正直こういうことが度々起こったのは、LD(学習障害)やDCD(発達性強調運動障害)という障害に対して認知度が低すぎるということではないでしょうかねえ(さらに言うと睡眠障害も認知度低い)。マジで知ってもらえない。ついでに言うと私は発達障害はなかったものとされた世代(ぶっちゃけ就職氷河期世代)なので。この世代に大人の発達障害者多いのはこういう背景からです。
ちなみにLD(学習障害)の概要説明をしておくと、知能に障がいはないものの、字を読むこと・字を書くこと・計算することに困難が生じるケースをいいます(複数の学習障害を持つケースも)。他にもDCD(発達性強調運動障害)は、複数の感覚をまとめて別々に運動させる能力が著しく低くなる障がいです。その身体能力の低さのためノートが上手くとれなくなる(実は私はこれなんです)ケースも。
現在は『合理的配慮』が法律として障害者差別解消法改正で明文化されてはいます。教育分野では一足先に2016年の4月1日施行となった、障害者差別解消法で明文化されています(なおこの時点では私立は努力義務)。なお一般事業所や私立学校で法的義務化が課せられたのは2024年4月1日よりとこれ書いてる今年の話なんですよ……。
ところでこの話題でよく勘違いされるのが、『合理的配慮』を「ひいき」というケース。これはもう根っこから間違っていて、もともとの能力が平等だったらひいきになるかもしれませんが、障がい者というのは健常者と同等の能力を持てていないんです。だから、ここで生まれるものを「社会的障壁」と呼びます。これを『合理的配慮』で補助し、機会の不平等を等しいものに近づけるのです。おわかりいただけたでしょうか?
それでもまだこの『合理的配慮』がきちんと知られていないため学校(特に私立)に断られるケースはあるようです。こちらが法律をたてに合理的配慮を求めていくしかないですね。
ところで……、一応書いておきますけど障がい/障碍ですが、固有名詞・医学/学術用語の専門用語では障害、と書くということはあまり知られてないですね(それこそ今回上げた障害者差別解消法とか)。ていうかこのルールホント誰得なん?と書いてて思いますよ。
なお参考サイトは今回はこのページを使用しました。
【参考サイト】
内閣府/障害を理由とする差別の解消の推進
寺子屋朝日/合理的配慮とは?法律の根拠や提供のプロセス、事例を弁護士が解説
公益財団法人日本ケアフィット共育機構/合理的配慮とは?意味や具体事例。2024年4月に法的義務化されました!
教育zine/今見直したい!学校での合理的配慮
いいなと思ったら応援しよう!
