【まさか】30代で男の更年期障害!?
こんにちは。さなぎです。
今回は息子の話ではなく、夫のお話。
なんと”男の更年期障害(しかも若年性)”になっておりました。
最近詳しいことが分かってきた疾患とのこと。
医療系をかじっていたものとしては記録しておかないわけにはいきません。
実はその体調不良、ホルモンの影響かもしれませんよ。
「LOH症候群」
名前だけでも覚えておいてください。
あ、そうそう。
こうやって発信していると「旦那さん、話のネタにされるの嫌じゃない?」と思われるかもしれませんが、本人は全く気にしていないようです。
むしろわたしと一緒で周りの不調を訴える人にめっちゃネタとして提供しています笑
ただの不眠だし…とか、ちょっと疲れてるだけかな…とか感じたら。
その原因がもしかしたらホルモンだとしたら、違うアプローチをしているかもしれません。
1つの症例として知っておいていただければ幸いです。
胃の不調とめまい、不眠
8年ほど前、心身ともに疲れていた夫。
4ヶ月の休職期間を取りました。
その間に会社の合併などがあり、復帰した時に親会社に所属というオマケを付けながら現在も日々家族のために頑張ってくれています。
年齢を重ねたり、昇進・昇格もあり、復帰以降は元気に過ごしていました。
この1年ほど前からずっと胃の調子だけは悪かった様子。
もともと胃腸が弱いタイプなので「まぁ、こんなものかな」なんて思っていましたが、どうにも胃がカチコチになっていたらしく(イメージは抗生剤が胃に合わなかった時みたいな感じ。胃がクハーってなる感じ。分かるかいな😂)胃腸科を受診することに。
とりあえず対症療法として胃薬が処方。
念の為胃カメラを飲んでみるも、特に異常なし。
胃薬を飲むも結局はその都度対処しているだけなので根本治療にはなっていない。
そこにずっと疑問を抱いていました。
昨年秋。
出張で飛行機✈️に乗った夫。
帰りの飛行機でぐるんぐるん系のめまいに見舞われる。
以降、めまいも度々発動するように。
まさに負のループ。
本人も「このままじゃいけない」とネットでいろいろ探すように。
隣で一緒に過ごしているわたしとしても薬で改善されていないことが多いなと思っていたので、さまざまな可能性を考えていました。
漢方をいろいろ試してみる
息子がニキビ治療で漢方を飲んでいます。
「そうか、漢方か。」
ということで近くの薬局へGO。
漢方の種類って多いのね…😂
まずは手っ取り早く「太田漢方胃腸薬Ⅱ」を購入。
太田漢方胃腸薬Ⅱは「飲み過ぎ」「食べ過ぎ」の胃腸薬ではなく、神経性胃炎・慢性胃炎向けの漢方。
主成分は”安中散加茯苓(あんちゅうさんかぶくりょう)。
一旦は”胃痛”にフォーカスした漢方で様子見。
2ヶ月ほど服用しましたが、効いてるのかどうかイマイチ分からず。
正直「病院に行きなさいよ」とは思っていたのですが、胃腸科は行っている。
本人的にも「前に精神的に病んだ時とは全く感覚が違う」ということで拒まれました。
そうなんですよ。男性は病院嫌いですよねぇ。
仕方ない。次の漢方に変えてみましょう。
すでにこの時点でわたしは”自律神経失調症”を疑っていました。
というわけで次は「六君子湯(りっくんしとう)」を服用。
こちらは神経性胃炎というよりは”胃の諸症状”にフォーカスした漢方。
ストレスというよりも、”胃腸が弱めの人向け”と思うと分かりやすいかもしれません。
こちらも2ヶ月ほど服用しましたが、太田漢方胃腸薬よりはなんとなく効いているような感覚だったそう。
ただ、やっぱり個人的には「胃が原因なのか?」という疑問がつきまといます。
てなわけで最後の砦。
「補中益気湯」を飲むことにしました。
補中益気湯は胃だけではなく、全身の疲れにフォーカスした漢方。
男性ホルモン不足している時によく飲まれる漢方でもあります。(すでにこのタイミングでわたしはLOH症候群を疑っています)
こちらも1ヶ月ほど服用。
するとなんだか胃が安定しているとのこと。
同時にこのあたりからジム通いを再開することにしました。
筋トレをした方が身体の調子が良く感じていたのだそう。
これが6月の下旬の話。
受診、そして原因特定
ここまでをまとめておきましょう。
夫(30代後半)
胃の不調、めまい、不眠あり
補中益気湯で少し安定している
筋トレを始めたらちょっと改善
どこかで聞いたことあるなぁ。
あれ?これは女性の更年期の症状に似ていないか?
うっすらですが、男性の更年期障害を聞いたことがありました。
またわたしは一応医療系の学校に進学した身。しかも医療マニア。
「もしかしたらホルモンの仕業か?」と思ったのです。
女性は生理がありますから、ホルモンバランスは意識しなくても意識してしまいます。
対して男性はあまり感じることがありません。
人類学的に言えば女性の染色体がXX。
男性の染色体はXY。
女性の要素XがYに置き換わることで男性になるそうです。(ここでは生物学的なジェンダーを指しています。)
女性は子孫を残すために女性ホルモンを多く分泌し、50歳前後で閉経を迎え分泌量が減少します。
このタイミングを「更年期」といって、イライラしてしまったり身体の不調を訴える人が増えますよね。
これはホルモン分泌が徐々に減ることで少しずつバランスをとるようになります。
男性はそもそも男性ホルモンが急激に減るようなタイミングがないため、加齢とともに減っていくことになります。
が、ストレスや体質などで急激に減る人もいるそう。
それが「LOH症候群」。いわゆる男性更年期障害です。
医学の専門家ではないので、ウンチクはこの辺りにしておきます笑
さて。更年期障害を疑っているわたし。
女性でも若くして更年期障害になる人がいます。
もしかしたら…と思ったのです(心当たりもあったし)。
夫にその旨を伝えると「あり得るかもね」と納得。
というわけで『泌尿器科』へ受診。
夫が素直に受け入れてくれたのは良かった。
AMSスコアというLOH症候群の診断に用いられるスコアを問診。
あとは血液検査です。
男性ホルモンは午前中が一番分泌量が多いため、朝9時に採血。
そこから”血中テストステロン”と”遊離テストステロン”をみることになります。
この検査項目は健康診断などでは検査されない項目なので、今回のように受診しないと調べることは出来ません。
再診までの期間は”補中益気湯(医療用)”が処方されました。
実は男性更年期で用いられる第一漢方とのこと。
1週間後に再診。
結果は…「LOH症候群」。
犯人を見つけたぞ〜!!
正直ホッとしました。
見事にテストステロン値が基準以下。
なんならだいぶ下回っていました。(推定60歳くらい😂)
胃の不調はホルモンバランスの悪さからくる自律神経失調症の影響ではないか、と。
数値的にはホルモン補充注射が必要なレベルとのことで、間の期間は塗り薬(グローミン)と漢方(補中益気湯)でつなぎます。
塗り薬(グローミン)を始めて数日で変化があったようです。
ホンマかいなと思いましたが、本人がそういうならそうなのでしょう。
その後、ホルモン補充のため注射も打ちました。
こちらは…「言うほど分からない」らしい。
おかしいな。絶対注射のが濃度が濃いのに😅
注射は最初2.3週間に1回。
様子を見て少しずつ期間を伸ばしていくようです。
若いのでこのあと注射が必要なくなることも大いにあるとのこと。
外野から見ていても「顔色」がかなり良くなっております。
最近は胃の不調をあまり訴えなくなりました。
原因が分かったことで、気持ち的にも解放されたのかな。
もちろん長年積み重ねてきたものなので、すぐに治りはしません。
しばらく通院は必要ですが、原因が分かったのは大きな一歩。
またモリモリ食べることが出来るよう、わたしもサポートしていきます。
そうそう。アメリカ🇺🇸ではこの”男性更年期”の患者さんはとても多いそうですよ。
日本ではまだまだ精神的な疾患を疑う人が多く、抗うつ剤などを無駄に長期服用してしまう方も少なくないそうです。
というか抗うつ剤も睡眠安定剤も長く服用するとテストステロン(男性ホルモン)の分泌に影響すると言われています。
結局は全て繋がっているようです。
夫も時間は少しかかりましたが、原因が分かったことで希望が出てきました。
もしかしたら旦那さんや周りのお友達に謎の不調を抱えている人がいたら…実はその症状が”男性更年期”かもしれません。
知っておいて損はありません。
アンテナを張り巡らせておけば周りを救えるかも。
この記事がそのきっかけになったら嬉しいです。
今回はここまで。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。