#32 なんでも心の問題にしてはいけない
(4歳の娘が15歳になったときに渡す手紙です)
最近、君は寝る前に突然大泣きすることがあります。たまにですけどね。
幼稚園が始まり、環境が変わって緊張する場面が多く、疲れているのではないか。平気そうな顔をしているけど、実は不安でいっぱいなのではないか。
と色々と、われわれ両親は考えました。
あるとき、君がバスから降りて、公園の遊具を登り「私は話を聞いてほしいだ〜」と叫んだことがあるそうです。(君の母親が言っていました)
よくよく聞いてみると、幼稚園で周りのお友達がたくさんお話をするようで、自分が話せないと君は教えてくれました。幼稚園児なのに、気を遣っているようです。
そんな気持ちが発散できない結果、夜に泣き出している。そう考えたのですが、君は「足が痛い」とやたらと膝を抱えて大きな声を出しています。「湿布を貼ってほしい」と運動不足の大人のようなことを言ったりします。
遊びすぎたら、疲れているのか、と湿布を貼ってあげると、君は落ち着いて寝ることができています。
調べてみたら、君は成長痛の時期のようです。気持ちの問題ではなく、身体の問題だったようです。事実(君が泣いている)は、同じでも解釈次第で、捉える(理解する)意味が変わってくる。
私はまだまだ子どものことがわからない、半人前の親のようです。
15年経った今は、父親は君のことは少しは理解できるようになっていますか?