マンゴーの木の下で、ハリナシミツバチの養蜂を始めてみました
マレー語名 lebah kelulut
熱帯にすむ「ハリナシミツバチ」をご存知ですか?
ハリナシミツバチは、熱帯雨林にすむミツバチで、毒針が退化した、1cmくらいのサイズの小さな蜂。マレーシアでは庭でもよく見られます。
蜂蜜は、巣の中にある時は甘いのですが、採ったあと徐々に発酵して酸っぱくなっていくため「発酵ハチミツ」とも呼ばれています。マレーシアでも、トアランハニー(オオミツバチの蜂蜜)と並んで人気のハチミツです。
巣が、プロポリスで出てきていて、ハチミツにもプロポリスが含まれているため通常の蜂蜜よりも栄養が豊富で、抗菌力に優れているといわれています。
うちのマンゴーの木の下に、引っ越してきました!
ずっとやってみたかったハリナシミツバチの養蜂。主人がポートディクソンの蜂の巣屋さんをオンラインで見つけて購入。車での配送料込みでRM650でした。
昔ジョーホール州で巣を売っているところを訪ねたことがあって、そこでは木の切り株を利用して巣箱が作られていました。大きいものは2〜3人で運ばなければならないほど重いとか。
うちにやってきたのは小型サイズです。
ちなみに、ハリナシミツバチの巣の引っ越しは、必ず夜に行われます。
昼間は蜜を集めに出かけているので、夜間、働き蜂が巣で休んでいるところを、巣箱の入り口に蓋をして、そっと運ばれます。夜、蜂の巣やさんが巣を持ってきてくれたのは夜9〜10時ごろ。最初は2階のベランダに置こうかと思っていましたが、昼間暑くなると蜂が逃げるので、マンゴーの木の下に設置されることになりました。
引越し先との距離は必ず、2キロ以上離れていなければなりません。近すぎると、蜂は元の巣の場所へ戻ってしまい、巣がなくなっていると、迷子になるそうです。蜜を探しに巣から飛べる範囲も2キロなのだそうです。
これが巣箱の中。
中に溜まっているのが蜂蜜。ちょっと見た目が苦手な人もいるかもしれませんが、丸い壺状の部分がプロポリスでできた巣で、蜂蜜でいっぱいになったら穴を閉じます。1ヶ月に1回、注射器のようなものでハチミツを採取できます。
巣箱の中は甘い香りがします♪
巣の入り口↓
朝になったら入り口からたくさんのハリナシミツバチが出入りしていました。
マンゴーの樹液も巣の材料になるので、幹を少し傷付けておくとよいとのことでした。
この辺はアカシアの木も多いし、近所の人もたくさんお花を咲かせているので、大丈夫でしょう。花の蜜が少なすぎると巣を離れて逃げてしまうそうです。
マレーシアの日本語フリーマガジン『セニョーム』で、「自然のはなし」のコラムを執筆している伊藤さんが、ハリナシミツバチのお話も書いているのでぜひ読んでみてくださいね。(イラストは私が描いています。)
こちらは数年前に描いた、ジャスミンの花の蜜を集めている野生のハリナシミツバチの絵↓。足に花粉をつけて働いていました。
マンゴーの木は今年も豊作。たくさんの実をつけています。まだ若い青マンゴーで、隣の人が作ってくれたJERUK(ピクルス)がとても美味しかったです。
あと1ヶ月くらいで黄色くなりそうなので、またマンゴージャムも作る予定です♪
葉っぱに太陽が遮られて、光が柔らかいので、木の枝にぶら下げている蘭の花も順番に咲いてくれています。
私も時々この木の下でボーッとするのが大好きです。
ミツバチ達にも気に入ってもらえますように〜。