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成功哲学、古今東西帰するところは一つ

念ずれば叶う。だから目標願望は一途に思い続けよ、思考は現実化するのだ

そういう教えがあります。「思考は現実化する」というタイトルの本がありますが…西洋の自己啓発にはこういう教えが多いですね。

一方、東洋はこれの逆が多いです。一昔前の日本人が愛読した本に「菜根譚(さいこんたん)」というのがあります。僕も折を見ては開く本なのですが、その中にこんな記述があります。

功名や富貴を求める心を捨ててしまえば、
平凡俗悪の境地を脱することができる。
※原文は省略、訳のみ記します。

菜根譚

要は執着するのをやめろ、やめたら状況は好転する。ということでしょう。実はこれ、菜根譚よりもずっと前、仏教の開祖、お釈迦さんが残した根本の教えと同じです。仏教のコアは「執着するな」という教えです。

一見、西洋と東洋はこのように逆のことを言っているように見えます。方や、思い続ければ思い通りになる。方や、思いを捨てろ、すると望み通りになる。全く逆。

でも、これ、全く同じことを言っているとしたらあなたはどう思いますか?同じことを言っているとしたらどう解釈すると同じことを言っている事になるでしょうか?

西洋流成功哲学の例

例えば、コーチビジネスを軌道に乗せたいとします。西洋流に行くと徹底的にビジネスの成功を願えば良いということになります。東洋流にいくとビジネスの成功なんか結局結果でしかないからそこにこだわるな、ということになります。でも、これはよ~く考えると同じ着地点に到達することがわかります。

西洋流の場合は、ビジネスの成功を考えまくるわけですよね。ということは脳的にはビジネスの成功ルートをいつも探している事になります。そもそも脳は一度問いかけたら意地でもその答えを探す働きを持っています。それは僕たちが問いかけたことすら忘れている間も脳は答えを探していることが明らかになっています。当然、なにかしらアイデアが見つかるわけです。そしたら、行動に移しますよね。それを成功するまで諦めずにやれば途中の失敗体験からビジネスの本質を学ぶからそのうち、成功するでしょう。脳はそういう働きを持っているから西洋の賢者は「諦めてはいけない」と説くのです。1つの正解であります。

東洋流成功哲学の例

一方、東洋流の場合はビジネスの成功には執着しない。つまり、それは、うまく行ったら嬉しいけど、いかなくても良いよ、別に。という心がけでいなさいよ、ということです。これでもうまくいきます。

これは現実的に考えて、ビジネスされる側から見たらわかります。売り手が自分のビジネスの成功、結果、売上のことばかり考えているのが透けて見えたら買い手はどん引きですよね。でも、そこに執着がないとなると買い手からすると安心材料になるわけです。この人の提案は自分の事を考えてくれているものだ、ということがわかると安心できるから変なバイアスをかけて提案を解釈しなくなる。だから、ビジネスがうまくいく。

諸教帰一:結局、ゴールは同じ

結局、着地点は共に「ビジネスの成功」ということになるから、同じ事を言っている事になります。

東京から大阪に行くのに、新幹線で行くか、飛行機で行くか、の違いみたいなものです。よって、西洋流で行くほうがやりやすい人はそうしたら良いし、東洋流で行くほうがやりやすい人はそうしたらいいだけです。

こうなると、もはや好みの問題ということになります。実際、そういうものだと思いますね。西洋だの東洋だの、古いだの新しいだのと言うことに振り回されているようではまだまだ苦しむことになるかもしれません。


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