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【ラノベレビュー 7】 『義妹生活 6』
こんにちは、Kanonです。今回は…
三河ごーすと先生の『義妹生活 6』の感想記事です。
前巻の内容はこちら
あらすじ
ハロウィンの魔力に惑わされるように恋人同士の温もりを求めた悠太と沙季。
表向きは今までと同じ距離感を保ちながらも、その関係の在り方には確かな変化があった。
互いの誕生日、サプライズとすり合わせ、クリスマス、初めての年越しと、里帰り。
プレゼントや記念日の過ごし方、相手の喜ばせ方に悩みつつ、不器用な二人なりに幸せな道を模索していく。
そして、両親や親戚の姿から大人になることや家族の繋がり、恋愛関係のその先……結婚や子どもについても考えさせられ……?
これは、兄妹になった二人が過ごす初めての冬の物語。
感想
今巻の内容は主に前半と後半に別れています。
・沙季と悠太の誕生日
・悠太の親戚との初顔合わせ
という大きな二つのイベントが今巻の内容です。
どちらのイベントも、前巻とは違い大胆な行動はありません。
ただ、誕生日にサプライズを狙ったり、親戚が集まる家で沙季がみていないと思っている中で悠太が沙季のための行動を取っていたり…
悠太の知らないところで沙季の親密度が上がっていくという描写が多かったです。
今巻の中でのベスト文章。
ひいては最近読んだ中でのベスト文章だなと思ったのがこちら。
溶けた氷の結晶のように、理性は不揃いな鉱物みたく不恰好な形に歪んでしまっている。
けれどいまは、そんな歪ささえも愛せるような気がして。体を強張らせた浅村くんが、戸惑いがちに私の名前を呼び返すまでの永遠にも等しい数秒間、私は彼の体に触れたままずっと動かずにいた。
沙季の気持ちが、恋心ではなく愛情であるということを実にうまく表現しているなぁ…と思いました。
余談ですが、本巻では丸と真綾の関係を仄めかすような描写がちょいちょいあるような…?
この伏線は回収されるのだろうか。
気になるところです。
総評
今巻では物語としては大きな進展はないものの、二人の親密度が上がっていく過程を描いたものとなっていました。
急転直下なストーリは読んでいて面白いですが、こういった過程を描く巻も長編物語には必要ですよね。
こういった描写をおろそかにしてしまうと、終盤の展開に根拠がなくなってしまう…
次巻はバレンタインということで、またどんな物語になるのか楽しみです。
以上、『義妹生活 6』 感想 レビュー ネタバレ でした。