11月11日は西陣の日。
こんにちは、代表です。
10月と11月初旬はsampaiイベント祭りでしたね。
10月頭から、
・hotel kanra kyoto での「Light up the future NISHIJIN.」
・QUESTION(京都信用金庫ビル)でのセレクトショップイベント「Think before you buy.」
・主催イベント「mono-gatari 2024」
・東京出店「あわい」羽田イノベーションシティ
・循環Fes
1ヶ月間行われる催事を含めた5つのイベントに出店したり、企画したりな1ヶ月でした。
より深く、濃く、地域のみなさまやお客様と関わる機関になったのですが、その中でも「西陣」をキーワードに、今日、11月11日が「西陣の日」であることにもちなんで、西陣や西陣織について書いてみようかな、と思います。
(普段、全くnoteを書かないので、拙い文章なのはご愛嬌。)
Light up the future NISHIJIN.
東本願寺の横、専修学校をリノベーションして建てられたホテルカンラ京都。あるものを活かして新しいカタチで価値を届けるという精神がどこかsampaiとも通づるところを感じられるホテルカンラ京都のスタッフの皆さまと「西陣織やその職人に焦点を当てた企画を。」ということで、西陣織のて道具展示・物販を行う Light up the future NISHIJIN. を1ヶ月間開催しました。
そもそも西陣や、今日の「西陣の日」って何って話。
最近中学校の授業でもよく言うのですが、西陣って住所にはないんです。
今日、11月11日が西陣の日なのは「応仁の乱」の終戦にちなんだもの。東陣と西陣に分かれて行われた戦いが終わり、西陣の地に平和が戻り、日常や産業が紡がれていった歴史に基づいて、京都府の西陣織工業組合など西陣織関係の13団体で組織された「西陣の日」事業協議会が制定したそう。
住所表記にはないけど、西陣織やそれをつかさどる地域の職人、住人が守り繋いできた呼称、それが西陣。
今回、Light up the future NISHIJIN. で展示パネルを制作するにあたって、西陣織を再度紐解き、織り方の違いや使う織機の複雑性、職人、手道具やそれを支える職人などな何十人、何百人もの人が1つの作品・商品が出来上がるまで携わっているんだ、と考えさせられました。
西陣織と種類
催事の中で取り扱ったのは、
・唐織:
唐織は金糸・銀糸をはじめとした色彩鮮やかな色糸を使い、 草花や紋様などの柄を刺繍のように織り出す「浮織」の技法を 用い、室町時代以前から技術が紡がれています。唐織は能装束 や袋帯、婚礼衣装等に用いられます。
・ネクタイ織:
ネクタイ織は帯や金襴などのの西陣織よりも経糸・緯糸の密度が 高いことが特徴。この特徴を出すにはシルクの光沢がでやすい 緩めの撚糸を必要とします。糸密度が高い為、薄手ながら耐久性を 保ちつつ、しなやかな繊細な紋織りが特徴の生地ができるのです。
・金襴:
西陣金襴は、1000年以上の伝統を持つ織物。錦・朱子・緞子など多彩な技法で絹地を織り分け、希少な国 産絹糸や平箔「本金引箔」等を使用した神社仏閣用の超高 級品からアパレル製品まで様々な製品に活用されています。
上記以外にも綴織や紬など多くの技法が存在するのですが、それぞれやはり職人によっても、織元によっても技法が異なり、それぞれが唯一無二なんですね。
西陣織に焦点を当てた催事を開催したことで、現存する西陣織にまつわるすべての技術がそれぞれ残って欲しい、継承者がいてほしいと思いました。
手道具と西陣織
今回も株式会社高橋治さんに協力してもらって展示した「座繰り機」。
座繰り機は糸を糸枠に均等に巻き付ける道具で、巻き取る部分が偏らないように滑車の部分に溝が掘られ回すだけでいとが均等に巻きついていくカラクリが仕込まれています。接着剤や金属製のネジは使用せず、ネジのようになっている部分はすべて木製で作られています。このように木のネジやカラクリを作れる人は少ないそう。
お店に伺った日は外国人留学生の方が道具の作り方を学びに来ていて、国内外に文化が紡がれていく風を感じられます。
昔から多用されている手道具はどれも直して繰り返し使うことを想定して作られていて、「直す、直るように作る」が徹底されているんです。
壊れたら、使えなくなったら新しいのを買えば良いという便利だけど工夫がなく、環境負荷も大きい現代で取り戻したい考え方ですよね。
西陣の日と西陣織と。
西陣織は完成するまで、養蚕・製糸・紋図・染めと整経・経糸継・製織、簡潔に説明しようとしても多くの工程があり、製品として出荷されていくまではさらに多くの人の手が携わります。
西陣という名称も西陣織も、職人や地域の人々が使い続け、作り続けてきたからこそ現代まで残り、私たちが知る・関わるきっかけになったので、sampaiや私たち自身も、次の世代に西陣や西陣織を少しでも繋いでいけるようたくさんの企画やイベント、商品展開を目指していきたいなと思っています。