ニューヨーク公共図書館再開の日
世界中の図書館員の憧れであるニューヨーク公共図書館(以下NYPL)。
その本館はマンハッタンのブライアントパーク内にあり、
入り口には図書館のマークにもなっている大きなライオンの像が2頭鎮座していて、
不屈(Fortitude)、忍耐(Patience)という
あだ名がつけられている。
そのライオン達が人間と同じようにマスクをつけて、ニューヨーカーにマスクの着用を続けるように促している姿が話題になっていた。
2頭のライオンは、1918年前のインフルエンザのパンデミックの時も見守っていたらしい。
NYPL(The New York public Library)は、その名にPublicと入っているが、実際には民間のNPOによって運営されており、運営資金はニューヨーク市からの出資と民間からの寄付で賄われている。
その取り組みは、図書館でありながら早くから紙媒体以外の貸し出し(デジタル図書のみならずpcやwifi機器)や職業訓練など私たちがイメージする図書館のそれをはるかに超えている。
NYPLも新型コロナの影響で、例にもれず閉鎖していたが、その間にも必要とされるサービスの提供を開始していた。
遠隔学習ツールの強化に力を入れていて、
オンラインチュータリングサービスと提携をし、無料でNYの学生にリモートの1対1の宿題支援サービスを提供している。
素晴らしいの一言に尽きる。
実は学校と連携して学習支援する動きはNYPLのみならず、アメリカの各地で行われていたようだ。
果たして同じようなサービスを提供した図書館が日本にあっただろうか。
せいぜいデジタルで読める本や司書のオススメの本の紹介している程度ではなかっただろうか。
私が務めていた大学図書館は少なくとも、日々のルーティンワークをどうするか、リモートワークでどのように仕事をしていくかということで精一杯で、「利用者にに新しいサービスの提供を」という動きは残念なことになかったように思う。
そんなNYPLが本日7月13日いよいよ8カ所の図書館で限定的なサービスのみだが再開される。
まだ、本格的な再開まで時間がかかりそうだが、
with コロナと言われるこれからに、ニューヨーク公共図書館はどのようなサービスを提供していくのか、どのような進化をするのか、大変興味がある。
引き続き、フォローしていきたい。
ニューヨークの街を見守っている不屈と忍耐に「どうやって切り抜けたの?」と聞きに行ける日が早く来ることを待ち望んでいる。
NYPLのことをもっと知りたい貴方にオススメの本
映画はこちら!
「図書館は倉庫ではない人である。」
「図書館は民主主義の柱だ。」
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