保護犬を家族に迎えるという選択〜お母さんの話〜
保護犬を家族に迎えるということは、その子の犬生を支えること
また、彼らが私たち人間に与えてくれるものも図り知れず
お互いに毎日に刺激をもらい。安らぎをもたらし、常にもちつもたれつ。
ほっこりして、毎日何千歩も一緒にあるいて、一緒に寝て、テレビを見ておやつを食べて、遊び、さまざまな時間を共有して人生を豊かにしていくことができます。素晴らしい存在です。
まだ数ヶ月ですが、家族以外の何者でもない。
そんな彼には保護されるまえの生活があり、親や兄妹がいて家族がいた。
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うちに来たときのコリシ♪
彼がどんな暮らしをしていたのか?
当たり前だが、聞かなければ想像もしないかもしれないし、できない。
「どんな暮らしだったんだろうねぇ」というだけになってしまう
彼(コリシ)と暮らし始める前に、保護団体さん(WAN TEAM ONEさん)から聞いたお話をここに残したいと思います。
聞いて私は、この子の命や野犬たちの命を真剣に考えるようになりました。
お母さんは野犬
お母さんは野犬
彼女においては、人間は味方だったか、敵だったか
ずっと大人になるまで保護されないってことは、人間を困らせないで、うまくやってきた可能性もある。逆に通報されないってことは、それまでは仲良しではなかった可能性も高いだろうと察します。
常時、人間の近くをうろうろしていれば、通報され、保護される可能性が高いでしょうしね。当然お父さんも野犬です。
野犬にとって本当に色々な危険が想像できます。
産まれてから迷子になり生き別れ。
お母さんが子供を探しきれず子どもだけ保護される
お母さんだけ保護される
交通事故に遭う子たちもいる。
他の動物に襲われる。
人間に追い詰められ、河原や廃屋、山へ逃げる子
必死に必死に生きているのは間違いないですね。
お母さんの行動
お母さんは子どもたちを産み5匹で家族で行動していたようです。
お母さんは子供を育てるために人間に近づいたそうです。
人間に食事を分けてもらい4匹の子どもたちを育てました。
実際に我が家に来たコリシはまるまると健康体で立派な肉付きでした。
コリシは
毛並みもよく、大きく育っていた。
大きな声を出さない。
おじいちゃんばぁちゃんが大好きですぐに近よっていく
車は怖い
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よく観察していると「お母さんが教えてくれたんだろうな」ということが多々あります。子どもたちを育てるために、守るためにおかぁさんが教えたんだと思います。
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良い子には人間は優しい。
だから、怖がらせてはいけない。
だから、大きな声を出してはいけない。
だから、うばってはいけない。
口で強く噛んではいけない
お母さんは様々なリスクよりも人間に頼り、子どもたちを大きく育てることを選択したんだと思います。犬はその気になれば人間の肉を引き裂いたり、骨を砕く事ができます。でも彼もお母さんもそれをしなかった。
うちに来た子犬と接していると本当にお母さんの教えをたくさん気づかせてもらいます。
野犬だっと時に、きっと優しいおじいちゃんやおばあちゃんたちに、たくさんのごはんやおやつをもらっていたんでしょう。
今も、おじいちゃんおばあちゃんが公園でラジオ体操をされていると、よっていってちょこんとお座りして上目遣いで何かを期待しています(笑)
人間のそばにいた家族は、子どもたちが4ヶ月の時に家族みんなで保護されました。
人間に慣れていて、すんなり保護されたと聞いています。
保護団体さんの手によってお母さんを含めての里親さん探しが始まり、施設からの引き出しが決定し、家族はバラバラになりました。
母親である
保護されても香川では里親さんが見つけきれないので、保護団体さんが施設から引き出し、家族で関東に来て、それぞれ「ずっとのお家」を探すそうです。
彼の家族みんなその予定でした。
みんなで一緒に一つの家庭でというわけには、人間の都合で可能性は限りなく低いので別々に引き上げられ里親さがしとなります。
順次、施設から引き出しが行われ、子どもたちと離れ離れたお母さんは・・・
その子達の「お母さん」だったそうです。
子どもたちが連れていかれてしまった。
守らなければいけない。
戦わなくてはいけない。
そう思ったかも知れません。
お母さんは、攻撃性を高めて人間に抵抗するようになってしまったそうです。
言葉が通じないのは残酷です。
攻撃性の高まってしまったお母さんは・・・引き取り手は探せないと判断されてしまいました。
そして殺処分の対象となり
お母さんは「ガス殺」ということでした。
「殺処分」「ガス殺」について
言葉では知っていましたが、、、
コリシとお母さんの話を預かりさんからお伺いするまでは・・・
何も知らないのと同じでした。
全く実感もなく。
「かわいそう」という
印象しかなく行動を伴わない
無知と一緒でした。
ガス殺処分の動画を見せて頂いて、さらに家族でもみました。
目を背けてはいけない動画です。
お母さんのお写真もいただきました。
子どもたちと話をしました。
お母さんのこと、ガス殺のこと 人間のこと 犬猫たちのこと
8歳の娘も11歳の息子もみんなで4ヶ月のあどけないコリシを囲んで泣きました。
そして、つまらない心配は吹き飛び、覚悟が決まった気がします。
どんな子なのかもわからない、どんなに大変なことをするかもわからない子犬でしたが、トライアル期間でしたが、迷わず予防接種に連れて行きました。
そして預かりさんに「うちで一緒に暮らさせてください」とお願いしていました。
忘れてはいけない。
コリシは「かわいそうな子」では決してないです。
【しあわせ】しか私たちにくれません。
家族として、しあわせに一緒になりたい
コリシのしあわせは
我々なんかよりも、誰よりも願っていた
守ってきた
最後まで守ろうと戦った
お母さんがいました。
いたんです。 存在したんです。 そしてもう逢うことは叶わないです。
ずっとの家族として忘れてはならないことだと思います。
保護犬の家族が背負うことではないと思います。
人は、知らねばならない事実だと思います。
リンクを載せませんが「ガス殺」「殺処分の現実」等で検索してみてください。
ハッとした計算
野犬、野良猫の殺処分はまだまだ多い。ドイツなんてゼロだそうだ。
命をつなぐことは大切なことだ。
そしてそれと同時に不幸な犬をつくらない。
新たな不幸を増やさないことも重要だ。
以下のリンク参考に載せておきます。
犬猫の収容と譲渡に関する香川県の考え方について
人間が野犬たちに保護をせず無責任に餌を与えれば、犬は一時的に豊かになる。しかし、そこで繁殖してしまうとどうでしょう。
犬たちは増え、もらえる餌も足りなくなり、人間のものを奪うようになったりして結果・・・三匹の犬を満腹にすることで数十匹の不幸な子犬を産む可能性が高い。1匹が4匹の赤ちゃんを産むとすると・・・12匹生まれるとすると・・・
3匹を一時的にかわいがり、助けたがために・・・
12+3=15 3だった不幸が15になっている。
これが数カ所で起こる、、、15×〇〇・・・
里親さんはいるだろうか・・・いないだろうな・・・ いるかも知んないけど、間に合わないだろうな、、、
つまり3匹助けて数十匹を殺処分の不幸へと追いやることになってしまうことも考えられる。
こう考えると、、、
責任・・・ 私も、過去に野良猫、野良犬に缶詰を与えたことがあります。間違っていましたかも知れません。
コリシにご飯を与えてくれていた方々もいらっしゃる。
もちろん感謝しています。しあわせになる子もいます。
とても複雑です・・・
目の前の3匹を見捨てるのも・・・
ですが、不幸が増えるのもまた事実です。
ごくごく簡単な計算が、想像力の無さから、できませんでした。
知らなきゃできないものだと気づくことができました。
野犬がいたらしっかり保護して、次につなげる
その勇気と行動力が不幸を減らすのでしょうか
保護犬の里親になって
何度でも言いますが、しあわせしかありません。
ソファーをかじられても、床におしっこをされても、ちょっとご飯代がかさんでお小遣いが減っても、車が狭くなっても、なんも感じません。
むしろ、しあわせです。
毎日玄関で帰りを待ってくれます(ドアの音が鳴るまでは寝ていますが)
何故か風呂上がりには水滴をなめてくれます。
「フンー!」と大きくためいきもつかれます。
仕事でフラフラでも笑顔で散歩に飼い主を連れて行ってくれます。
おやつをくれーってそばにきてくれます。
近くに来て手や足を舐めてくれます。
たまに勢い余って噛んじゃうこともありますが
最高です。
元気ならばそれで良いです。元気でなくてもいてくれたら良いです。
野犬たちについての全てを知っているわけでも何でもありませんが、1匹でも多くの不幸が減り、1匹でも多くのしあわせが増えることを願って書きました。
勝手な解釈や、勉強不足なところも多々あるかと思いますが、保護犬、保護猫たちの里親さんになろうと思われている方々、悩まれている方々に届けば幸いです。
保護犬と暮らす毎日は最高です!!
全ての動物保護団体さんを応援します。
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