8.目的を決めて、サイクルを回す │ マーケティング目線で語るTwitterの運用方法 レポ
マーケティング目線で語るTwitterの運用方法とは?
『マーケティング目線で語るTwitterの運用方法』は、〈エモい大学生〉西村海都さん(以下西村さん)と〈採用グロースハッカー〉ひもりさん(以下檜森さん)がTwitter就活におけるTwitterの運用に関して語った対談。
5/31に西村さんのアカウントでTwitterライブとして配信された。
今回まとめた内容は省略した部分もあるため、Twitter上にもアーカイブから視聴することをオススメする。
↓Twitterライブのアーカイブ
↓西村さんTwitter
↓檜森さんTwitter
Twitterを運用する前に
「Twitterってどうやって運用するんだろう?」
Twitterのアカウントを持っている人ならば一度は考えることかもしれない。
でもその前に、一つ考えてほしいことがある。
Twitterをする目的は何か。
「Twitterの一番のメリットは、リアルなつながりと、そこから得られる質の高い情報である」
と檜森さんはおっしゃった。
では、あなたが欲しい情報はなんだろう?
Twitterの目的を決めることは「欲しい情報」の選定にあり、それが後々「ターゲティング」に繋がっていく。
例えばあなたがエンジニア志望だったとしよう。
あなたはフリーランスとしてやっていくか、会社に所属してやっていくか悩んでいる。
そうなったとき、あなたが欲しい情報は「フリーランスエンジニアの実情」と「雇われエンジニアの実情」だろう。
こういう風に、自分の欲しい情報が何か、Twitter運用を通して自分は何が知りたいのか、を明確にしていく必要がある。
これはこの後話す自己分析にもつながる部分だが、今一度確認してみてほしい。
Twitter運用のサイクル
それでは、より本質的な話に入りたいと思う。
檜森さん曰く、Twitterの運用は下のサイクルで成り立っているという。
①自己分析 / キャリア設計 (Career)
②アカウントづくり / ブランド設計 (Account)
③運用 / キャンペーン (Promotion)
④関係構築 / 情報収集 (Connection)
どういうことか、一つ一つ見ていこう。
①自己分析 / キャリア設計 (Career)
まず、自分がどうありたいのか、という分析をする。
これは目的の部分からも繋がってくる。
例えば、私は「自分の夢のために必要な力をできるだけ大学生のうちにつけたい」と思っている。
あるいは、目的の部分で話した「エンジニアになりたい」という具体的な目標でもいだろう。
こうして「ありたい自分」をみつけ、そこと今の自分を見比べ、「自分が今欲しい情報は何か」を考える。
私であれば、そもそも夢の実現にどんな力が必要かわかっていないので、活動的な学生や学生を見てきた人事さん、夢を叶えてきた経営者の話を聞きたいと思っている。
あるいはエンジニア志望なら、フリーランスと雇われの実情を知りたいと思っているかもしれないし、フリーとしてやっていくときに、案件の取り方が分からないので知りたいかもしれない。
このように、今の自分とありたい自分がわかれば、欲しい情報が明確になる。
すると、どういうコネクション(=人脈)が欲しいのかがわかる。
これが、Twitterを運用していく上で大切なターゲットになっていく。
ここまでわかったら、同時に「市場の分析」をすると良い。
自分が欲しい人脈の人たちはどういう話を欲しがっているか?というニーズの仮説をたてることが大切なのだそうだ。
「今の自分」「なりたい自分」に加え、ニーズに沿った「あるべき自分」を探す。
この3つが重なる部分が「Twitter上の私」なのではないか、と思った。
②アカウントづくり / ブランド設計 (Account)
さて、ここまで自己分析が済んたらアカウントづくりに入っていこう。
先ほども少し言ったが、アカウントは必ずしも「100%ありのままの自分」でなくていい。
「なりたい自分」に少し寄せて、背伸びしてもいい、と檜森さんはおっしゃっていた。
例えばマーケティングの繋がりが欲しいなら「マーケティングに興味あります!」ではなく「マーケティング頑張ってます!」と言ってみる。
すると、フォロワーさんからは「マーケティング勉強してるんや」って印象になるし、周りから「マーケティング頑張ってるよね」「よく知ってるよね」と言われるようになる。
私でいえば、私は「沖縄一熱い女子大生」を名乗るまで「熱い」なんて言われたことがなかった。
しかしこの名前にしてから「さむさん熱いね〜」と言われる。なんなら学生団体の仲間にも言われる。
ありたい像を名乗ることで、周りは勝手にそう見てくれる。ここまで行ったら勝ち。
そして、この「アカウントづくり」がどうなっているかが顕著に現れるのが「プロフィール」になる。
檜森さん曰く、プロフィールには
・自己紹介文
・プロフィール画像
・固定ツイート
・ヘッダー
(・最近の投稿)←見てる人は見てる
が含まれるそうだ。
もっと本質的なことを言うと、
プロフィール=ユーザーに受け入れられるか決めるもの
を指す。
確かに、プロフィール欄はフォローするときに絶対見るポイント。
ここをこだわらすして新規流入はない!ということだ。
新しくフォローしてくれる人が見るポイントがプロフィール。
なるほどわかった。
じゃあ実際どうやって書いていけばいいの?
その問いに対する檜森さんの画期的な回答があった。
「自分のあこがれの人(ロールモデル)に自己紹介すると思って書け」
プロフィールを書くときは、ロールモデルを意識して「その人に興味をもってもらうためにはどう自己紹介するか?」を考えればいい。
実際に、どうやって自己紹介するか考えてみてほしい。
多くの場合、自分の所属を言って、実績を言って、自分ができること(ツイートする内容)を言って、どういう人と仲良くなりたいかを言って…とならないだろうか。
しかもその時にちょっとくらい背伸びしたくならないだろうか。
よくいる就活生みたいに「サークル長やってます!」なんて嘘はついてはいけない。プロフィールに書くのは簡単だが、発信できないから。
ただ、さっきも言ったように、嘘のない程度で少し背伸びをするのは全然ありだ。
そうは言われても何を書いていいかよくわからない…。
そういう時は、ロールモデルがフォローしている人を見に行ってみよう。
そしてその人たちのプロフィールを見て、系統を探る。
これが最初に自己分析で言った「市場の分析」というところにもつながってくる。
アイコンは顔出しが多いのか、イラストが多いのか。
名前は本名が多いのか、ニックネームが多いのか。
調査の結果を、自分のプロフィールに反映させていこう。
③運用 / キャンペーン (Promotion)
さて、続いては運用のフェーズに入っていく。
ここでは英語で "Promotion" の字があてられている。
Promotion、つまり広告的な面がある、ということだ。
ここで注意してほしいのは、ニーズに合わない商品をどれだけ広告しても、損をするだけだということ。
Twitterに置き換えていえば、フォロワーのニーズに合わないツイートをしても、時間と労力の無駄だ、というのだ。
だから伸びないときは、一度立ち止まって①②を見直してみよう。
さて、実際のツイートないようなわけだが、ここでひとつ押さえておきたいポイントがある。
Twitterでフォロワーを増やすためには「インプレッション数」をいかにして稼ぐか、が大切になるということだ。
インプレッション数というのは「見られた数」。
あなたという存在を見てもらえた数にあたる数値。
これをあげるための一番早い方法が、被いいね・被リツイート・被メンション。つまりいいね・リツイート・メンション(@のあとに名前を付けてもらう)をされることにある。
それらの数を意識的に増やすには、需要のあるツイートを発信する必要がある。
「いやそんな情報とか持ってないし…」
と思ったあなた、大丈夫。檜森さんがいます。笑
檜森さん曰く、ニーズはトピックに集まるそう。
つまり、あなたがコネクションを持ちたい人たちが今興味があることを発信すればいい。
「ニーズはトピックに集まる」を例えると、あなたが人事さんや就活生とつながりたければ「採用・就活」のトピックについて話すといい、経営者や活動的な学生と繋がりたいなら「組織論・目標の実現方法」について話すといい。
トピックがわからないなら、ロールモデルの出番。
自分のロールモデルのツイートやいいね欄・ロールモデルがフォローしてる人のツイートを覗いて、どういうトピックに興味があるかを探る。
「本当の市場ならアンケートとかしなきゃいけないところを、Twitterなら、いいね欄やフォロー欄を見ることで市場の分析ができる」
と、檜森さん。
特にその日何をツイートするかは、タイムラインを見て決めるといいそう。
確かにツイートを追っていると「今日この話題多いな」と感じる時がある。
それを意識的にキャッチして、ツイートするとみんなの興味に引っかかりやすい。
伸びているツイート・共感を集めているツイートを、丸パクリしてはいけない。でも、そのツイートの「お題を借りてくる」なら全然大丈夫。
例えばさっきの例で出した「就活生や人事とつながりたい人」がその日タイムラインを見ていて「Twitter就活」に関するツイートが多いな、と感じたら、それについて自分の意見を述べてみるといいのだそう。
それは、元ツイがTwitter就活に賛成するものでも、自分が根拠をもって反対といえるなら、それを発信していいという。
大事なのは「トピックをそろえること」であり、「意見をまねること」ではない、という部分に注意したい。
それから、誰かのツイートに便乗するとき、ついつい引用リツイートを多用しがちだが「オリジナルのツイートの方がいいね・リツイートの数が多い」そう。
以上のことが守れているのなら、1日1ツイートで全然いい、と檜森さんはおっしゃった。
「1日10ツイート」の壁が高く感じる人はぜひ実践してみてほしい。
④関係構築 / 情報収集 (Connection)
サークルの最後、コネクションの部分であるが、ここは①~③ができていれば自然とできるものだという。
その中でも檜森さんは「声をかけるのはいいねをくれた人か、フォロバしてくれている人に限っている」という。
そういう人たちは、少なからず自分に興味を持ってくれた人だからだそう。
そしてDMを送るときはなるべくフランクに、そしてなぜ相手のことが気になったかを言う。というか、ほめる。
そのうえでDMが返ってこれば、実際に会ったりZoomで話してみるという。
こうして繋がりたかった人と繋がって生の声が聞けたり、一緒にイベントを開催することで、新たな情報や経験が手に入る。
そうすると、最初の自己分析における仮説が間違っていたかもしれない、となることがある。
例えば、自分はフリーランス向きだと思っていたが、どうやら厳しそうだぞ?とか。
そうすると今度は「じゃあ雇われている人の話も聞いてみたいな」となって、新たな仮説が生まれ、それをTwitterに反映させて運営していく…というサイクルになるわけだ。
まとめ
今回のポイントは3つ。
①ロールモデル(=あこがれの人・自分の繋がりたい系統の人とたくさんコネクションを持っている人)を見つけること
②「ニーズはトピックに集まる」を理解すること
③以上をおさえてTwitterの運用サークルを回すこと
①については、市場の分析など、困ったときの指標になる。
しかも、あこがれの人がいるだけでめちゃくちゃモチベーションになる。
自分のロールモデルはだれか、探しておこう。
②については、アカウントづくりと運用の際に重要になってくる。
あなたに対するニーズはあなたが発信するトピックに集まるし、ツイートに対するニーズはツイートのトピックに集まる。
あなたがコネクションを持ちたい人は、どういったトピックが好きなのだろうか。
タイムラインを見て、研究してみよう。
③は言わずもがな。
細かい内容はやっていきながらでいいので、ざっくり概要だけでも頭に入っていると効果的可もしてない。
最後に
長くなってしまったが、Twitterの運用サイクルの全体像がざっくりつかめただろうか。
これはフォロワーが多い人はみんな言うが「楽しんでやるのが一番大事」ということを忘れないでほしい。
最後のコネクションの部分も、結局は副産物でしかない。
取りに行こうとする姿勢は大事だが、そこにこだわりすぎて疲れても意味がない。
ただ、今回の内容は驚きと「確かに!」の連続だったので、Twitterを伸ばしたい人は参考にしてみるといいだろう。
これをたった2時間のTwitterライブで流してしまうのがすごい。
もっとちゃんと知りたい人はぜひアーカイブを見てほしい。
改めてリンクを共有しておく。
これからもTwitterライフを楽しんでいこう。