「アプリゲー」で溢れ返るゲーム市場のこの先

お題箱より。ちなみにお題箱への投稿はこちら

昨今におけるアプリゲームの隆盛、また、このアプリゲームバブルの今後や終焉予想など、兎にも角にも現在感じていること考えている事をここらでひとつ。

なんなの、俺は業界に喧嘩を売れと言われているの。

いや困ったなぁ、正直いまは直接的に業界にいるわけではないし、多少人脈が有るだけに過ぎない私としては、あんまり言いたいこともないのだけれども、取り敢えずこの話から初めて行くべきだろう。それは、

もはやアプリゲームはバブルではない。

要するに「猫も杓子も大儲け」と言う時代は、とっくのとうに過ぎ去ったのであり、現状高水準で利益を上げているタイトルは限られている。その陰で開発されリリースされてはひっそりと消えて行く多くのサービス達の屍を踏み越えて、現在のアプリゲーム市場が存在するのであって、ユーザは確実にこの4,5年でスマホアプリに於けるゲームアプリとして望むべき姿勢を明確にさせたと言えるだろう。要するに、ユーザの選球眼が肥えたのだ。

選球眼が肥えたと言うことは同時に、ユーザが運営の出方を予想できるようになってきていると言うことだ。まぁこれはこれで運営側にいるとウザいんだよてめぇらと思わなくもないのだが、てんで的外れからど真ん中ストライクまで様々に予想しながら文句を言い、ガチャが渋いと文句を言い、イベント間隔短ぇと文句を言い、

だいたい文句しか言われないのが常である。

さて、そんなスマホアプリなんだが、そう言った状況下にある以上そう簡単に終わることはないだろう。恐らく終焉を迎えるのは、単純に現行のスマートフォンと言うデバイスが、今のガラケーみたいな立ち位置になった頃だ。そのくらいスマホアプリは根付いているし、そう簡単に市場からユーザを引っ剥がすこともできない。ただ、もしそれより早く終焉を迎える瞬間が来るのであれば、その理由は恐らくこうだ。

新しいゲーム性を見出せなくなったとき。

そもそもガラケー時代のSNSプラットフォームを軸にしたメンバー向けアプリとして立ち上がった日本の「ソーシャルゲーム」はSNSと言うプラットフォームから飛び立って普通の「スマホアプリ」になった。そこに過大なソーシャル性は求められず、むしろそれまで執拗に他者とのコミュニケを要求し続けた旧来のソーシャルゲームは、ソリティア性に高じたスマホアプリに敗れ去り、市場の主役を明け渡したのであり、その契機となったのが「パズルアンドドラゴンズ」だったのである。

しかしながらソーシャルゲーム時代から、骨子としてのシステムを公然とパクって、ガワだけ変えたようなサービスが雨後の筍の様に発生したことは、スマホアプリでも変わらなかった。つまりパズドラのパクリ、スクフェスのパクリ、モンストのパクリ、現在は主にFGOのパクリで成り立ってきたのだが、そうした「パクられ元」が出来てこない限り次のパクリゲーが出て来なくなる。そしてそんな「パクられ元」は、スマホアプリの中においてどうしても交わせない「ガチャ」と言うマネタイズ装置を、有効活用できる新しいゲーム性を感じさせるゲームシステムを作り出すことが出来るなら、スマートフォンが主流で有り続ける限りは保つのではないだろうか。

そう、いろいろご意見は有ろうと思うが、紗水あうら個人が考えるゲームの最大の魅力とは「ゲームシステム」である。ストーリー、キャラクター、グラフィック、サウンドと、スマホアプリを形作る要素は多岐に渡ることは確かだ。しかし「ゲームとして面白い」ことを形作っているのは、ゲームシステムそのものである。もちろん良いゲームシステムを発揮できるのは、グラフィックやシナリオ、サウンドと言った要素が噛み合って初めてなことは明らかだが、良いゲームシステムだからこそパクられるし、もうシステムをパクった程度では大した売上にはならないことは市場が証明している。

プランナーの誰しもが次のFGOを狙って牙を研いでいるのなら、まだまだスマホアプリの存在は安泰であろう。それとコンシューマ機離れはまた別の文脈だ。

いいなと思ったら応援しよう!