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「ドラッカーのマネジメントを学ぶ」四日目

こんにちは。

ドラッカーのマネジメントから学び、自身をアップデートさせるという挑戦を行っています。
本日は、企業にとって「事業は何か」というお話。

企業にとって「事業は何か」を定義することは、かんたんに思えるかもしれません。

鉄鋼会社は鉄をつくり、銀行は金を貸します。

しかしながら、この問いに対して、
「わかりきった答えが正しいことはほとんどない」と、ドラッカーは言います。

そして、企業の目的としての事業が十分に検討されていないことが、企業の挫折や失敗の最大の原因である、と。

企業の目的と使命を定義するとき、出発点は一つしかない。顧客である。

顧客を満足させることこそ、企業の使命であり目的となります。

そして、顧客にとっての関心は、顧客にとっての価値、欲求、現実です。

高級車を顧客が購入するとき、彼らは、車という移動手段にお金を払っているのではなく、高級車で移動する自分というステータスに対してお金を払っています。
そのことを理解しているかどうかで、企業のかじ取りの仕方は、まったく異なってきます。

したがって、「顧客は誰か」との問いこそ、個々の企業の使命を定義するうえで、もっとも重要な問いとなります。

また、顧客は消費者だけではありません。

ほとんどの事業が少なくとも、二種類の顧客を持ちます。

例えば、生活用品のメーカーは、「主婦」「小売店」という二種類の顧客を持ちます。

そのどちらも満足させる商品をつくる必要があります。

自身の事業は何か、この問いは常に行わなければなりません。

苦境時にはもちろん、そして、成功しているときにこそ、この問いかけを行わなければなりません。 

特に成功しているときに、この問いかけをすることは容易ではありません。

誰もが、現在の成功にケチをつけることは好まず、ボートを揺することも好みません。

しかしながら、成功は、新しい現実をつくりだし、新しい問題をつくりだします。

「われわれの事業は何か」との問いに対する答えのうち、大きな成功をもたらしたものでさえ、やがて陳腐化します。
その有効性は、せいぜい10年が限度でしょう。

「成功して、その後幸せに暮らしました」で終わるのはおとぎ話だけであると認識しなければいけないのです。

(続く)

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