鮑のし
最近文章を書いているおかげかちょっとは言葉を整理することができるようになってきた。
脳で思ったことをそのまま口に出していたので、文章が成り立っていなかったり主語がなく何を指してものを言っているのかわからないということがよくあったが、なにごとも反復なんだなと思う。
あと毎日耳から落語を聴き流しているのもいいのかもしれない。
このブログが思わぬ方向で会話のリハビリに繋がっていることを少し感じはじめている。
2月からはこのブログとは別にインスタライブを本腰入れてやろうかと思っている。
インスタライブがどんな効果をもたらすのかまだ想像できないが、
芸歴7年目に入る今年、やっと少しずつ本来あるべきスキルを身につけるための活動ができればと思っている。
3月からは毎日ギャグ1個考えるとか、
まあ絶対やらないけど。
少しでも面白くなるための階段を一段ずつ上がっていきたい。
というか元々面白いんだけどそれを伝えるために必要なものが何もなかったからカスタマイズ中といった感じか。
来年には滝田・改になれれば
欲を言ったら滝田・極くらいまではいきたい。
今日はこの前平川のインスタライブにお邪魔した時に話が出た『鮑のし』について書きます。
まずのしってなんぞや!
これね!
斜め上にある、中に腕を通したら忍者になりそうなやつ。
こんな感じで!!
これがのし!
今は基本プリントされてるけど昔は贈答品にこれをくっつけて送ってたんだね〜。
でこののしっていうのは鮑でできてる。
こんな感じで!!
中に入ってる干からびてるのが鮑(アワビ)
こののしに関するお話!
この話はかなり面白い。普通に笑える落語だから聞いてみたらいいと思う。
簡単に書きます。
むずいんで!
すっげー馬鹿な旦那と器量のある奥さんがいて、おまんま食べるお金もないから
向かいの山田さんのところから50銭借りてこいと奥さんに言われる。
その借りた50銭で頭付きの魚を買ってきて、長屋の大家の息子のところに今日お嫁さんが来るからお祝いとして魚を渡せば1円はくれるだろうと。
その1円の半分の50銭は山田さんに返して残った50銭でご飯を食べよう。となる。
頭の良いお嫁さんだね!
そこで山田さんから50銭借りて魚屋に行くけど頭付きの魚が鯛しかない。
けど鯛は高いから1円じゃ買えない。
そこで魚屋気を利かせて大家は鮑が好きだからこれを持ってけと50銭で買う。
で家に帰って鮑を奥さんに見せて色々難しい口上も教えてもらうけどなんせ旦那は馬鹿だから覚えられない。
覚えられない状態で大家さんのところにお祝いの品だと鮑を渡すと、鮑は縁起が悪いとたたき返される。
片貝だから。貝って2枚で貝じゃない。鮑は片側の貝しかないから結婚とかそういうお祝い事では縁起悪いんだって!
そんでどうしようかと途方にくれていると知り合いの頭いいやつが心配して事情を聞いてくれる。
『なるほど。じゃあ大家にこう言ってやれ。顔の広い大家さんのところにはお祝いの品が沢山届きますよね?そのお祝いの品についてるのしは何からできてるか知ってますか?鮑です。鮑っていうのは海女さんが岩から剥がして肌にくっつけて取ってくる。そのとってきた鮑を釜で蒸して包丁でむいてむしろに敷いて仲のいい夫婦がその上で一晩寝ないとのしはできないんだ。その縁起のいい鮑をどうして受け取れないんだ。こう言ってやれ!!』
またまた長ゼリフを授かっちゃうんですねー。
それを大家さんに言いに言って見事1円はもらえるのか。こういうお話。
この話の肝はバカな男が色々な人から知恵は授かるがいざ自分の口からとなるとうまく説明ができないってところが面白い所。
こうやって書きましたけど、長ゼリフを聞き取るのに5、6回同じところ聞かなきゃいけないから全体的に簡単に書かせてもらいました。
百聞は一見にしかず。正にそんな落語じゃないでしょうか。
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