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「アルバム聴き」をしないのは明らかに損、という話

こんにちは、さめです。

今回はより音楽を楽しむ方法をお教えさせてもらおうと思います。それは単純に「アルバムを一曲目から通して聴く」ということです。

誰でもやっているようで、サブスクが普及している今、この聴き方をしている方は案外少ないのではないでしょうか。

それでは、なぜアルバムを通して聴くのが良いのか、実例を交えて話していきたいと思います。実際に紹介した聴き方で曲を聴いて試してみてくださいね。

①なぜアルバムを通して聴くのがいいのか?

アルバムを通して聴くのがなぜいいのか、それはズバリ「曲の持つポテンシャルを最大限に引き出すことができるから」そして「アルバム聴きならではのメリットがあるから」です。椎名林檎さんが2019年にリリースしたアルバム「三毒史」で実際に試してみましょう。

まずニ曲目「獣ゆく細道」だけ聴いてみましょう。
この曲はnews zeroのエンディングに使われたりと耳にすることが多く、人気の曲です。もちろんこの曲だけで聴いても十分楽しめます。

次に一曲目の「鶏と蛇と豚」から続けて「獣ゆく細道」を聴いてみましょう。どうですか?全然違いますよね?

まず「鶏と蛇と豚」の出だしで「いきなりお経!?」とジャブを喰らいます。これからどんな風にアルバムが展開していくのかなとワクワクしますね。

続いて英語詞のボーカルが聴こえてきます。お経と英語詞。相容れない2つの要素に困惑します。そしてアウトロで曲は収束するどころか最高潮に盛り上がっていきます。そしてその全エネルギーを引き継いで「獣ゆく細道」がスタートします!

ちょっと鳥肌立ちますよね。このつなぎ方は抜群にカッコいい!そして「獣ゆく細道」の第一声が「この世は無常」です。平家物語に出てくる「諸行無常の響きあり」に表れる仏教の教義の一つ「無常観」が歌われています。「鶏と蛇と豚」で抱いたカオスなイメージが少しまとまり、このアルバムを通じて流れる仏教的な考え方が見えてきます

実際にアルバム名にある「三毒」とは、仏教において克服すべき3大煩悩を指し、このアルバムと仏教には確かな繋がりがあります。

ここで前述したアルバム聴きの良さを振り返ってみましょう次の2つです。
一つは「曲の持つポテンシャルを最大限に引き出すことができるから」二つ目は「アルバム聴きならではのメリットがあること」でしたね。以下で答え合わせしましょう。

「鶏と蛇と豚」のアウトロ、「獣ゆく細道」のイントロは2曲通して聴くことで本領を発揮します。また、お経でアルバムが始まるワクワク感、徐々に空気感、コンセプトがわかっていく感覚、これらを味わえないのは損でしかないです。

食事に例えるならば、アルバム聴きはコース料理のようなもの。メインばかりの食事も悪くはないですが、コース料理の方が満足感が高いこととも多いですし、味わいが深いのは確かでしょう。

②試しに通しで聴いて欲しいアルバム2つ

これまでアルバムを通しで聴いたことが少ない方に、通しで聴く意義が大きいアルバムを2つ紹介したいと思います。

1.Lucky Kilimanjaro「DAILY BOP」

今注目のバンド、Lucky Kilimanjaroが今年3月にリリースしたアルバムです。

朝から夜まで1日の流れにそって曲が配置されています。歌詞はもちろん、曲調も1日の流れをイメージして変化していきますし、ポップな仕上がりになっているので、アルバム聴きを試してみるのに最適なアルバムになっていると思います。

2.GEZAN「狂(KLUE)」

昨年1月にリリースされたアルバムです。
これは大名盤!

「アルバム聴きした方が良い」どころか、「絶対アルバム聴きしなきゃいけない」アルバムです。

全曲がシームレスに繋がっていて(途切れない)、そしてなんとBPMが100で一定!アルバム全体で一曲のような感じです。

もう爆裂にかっこいいんです!そして現代を生きる私たちに向けた警鐘、教訓に満ちています。

これは絶対に一度は聴くべきアルバムです!
まあ、一度聴いてしまったらまた聴いちゃうと思いますけどね笑

③最後に

ここまで見てくださったみなさんはアルバムを通しで聴いてみたくてウズウズしているのではないでしょうか?アルバム聴きを始めると新たな扉が開きます。ぜひ、試してみてくださいね!


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