アポリネールの詩に堀口大学の訳で「白雪」というのがあります。
空にいる大勢の天使たちのなかに士官の服を着たひとりと、コックの姿を
した天使がひとりいて、他の天使たちは歌を歌っています。
クリスマスはとうに過ぎ、春爛漫。
コックはガチョウの羽をむしりその白い羽が散り、
やがてそれが雪に変わり舞い降りる。
雪は蘇ったけれどそれなのにお前(恋人)はもういない・・・
というような内容の詩です。
過ぎし日、恋人との雪の日の記憶・・・ でしょうか。絵画的なイメージ。
アポリネールの失った恋人は言うまでもない、あのマリー・ローランサン。