ふわり試験飛行
モナ・リザで知られるレオナルド・ダ・ヴィンチは万能人でもあったようで、空を飛ぶ鳥をみてその「飛翔」にも特別な関心を持っていたようです。彼のノートには鳥の翼のスケッチ、解剖図、その動き方が、自身が考案した装置とともに数多く残されているそうです。
また「鳥は数学的法則に従って活動する機械である」とも記しています。
( どういう意味なのでしょうか・・・ネ )
スケッチから模型を作り、さらにはパラシュートのようなものも実際に
制作し自身で高所から飛び降りたりもしたようです。
まあ、動機のスタートは軍事目的というところからなのかも知れませんが、並々ならぬ意欲でこれに取り組んでいるのです。
両腕に翼を取り付けて飛ぶ実験も試みたようで、そのメカニズムの原理を
知るために鳥を解剖した彼は鳥と人間との大胸筋の構造の違いを知り愕然とするのです。
しかし、彼は人間は脚力こそが強みなのだということに気付き、自転車の
ような仕組みで翼をはばたかせる機器を考案します・・・ が、失敗。
ダ・ヴィンチにとって鳥はまさに神とも言える自然が創造した最高傑作、偉大な空飛ぶ機械だったのでしょうか。
空気より重い動物がなぜ空を飛べるのか? 当時は「謎」とも想えたこの「不思議」の解明に彼は真剣に取り組み、もしかすると本気で空を飛ぼうと考え行動した最初の人だったのかも知れません。
「試験飛行」という作品は以前にも紹介した アリスの三月うさぎ
のような擬人化された うさぎ が部屋? で紙ひこうきを飛ばしています。
果たして天才 ダ・ヴィンチは500年以上も前の昔に紙で折った飛行物体を
飛ばしたのだろうか? と、この絵を描いて、ふと考えるのです。