見出し画像

【SSTRUCK OUT!〈ストラックアウト〉】映画文筆家としてご活躍される児玉美月さんから学ぶ「社会と映画」


みなさんこんにちは!このnoteはSAMANSAによる新番組、「SSTRUCK OUT!《ストラックアウト》」の内容をダイジェストでご紹介していくシリーズ第2弾です。

SSTRUCK OUT! 《ストラックアウト》とは?
画家・女優としてご活躍される若菜みささんが、ジャガモンド斉藤さんと一緒に、気になる映画のあれこれを学びながら、クリエイターとして成長していくリスキリング番組です。

今回は、映画文筆家としてご活躍される児玉美月さんを講師としてお迎えし、「映画文筆家」の役割や、社会と映画の繋がりについて学んでいきます。
また、後編では今話題の”インティマシー・コーディネーター”についても触れられています。

ぜひご覧ください!

※これは2024年5月10日に配信されたものです。


若菜:今回は、映画文筆家としてご活躍される、児玉美月さんにお越しいただきました!よろしくお願いします。

斉藤 / 児玉:よろしくお願いします!

斉藤:前回はね、 *矢田部さんをお招きして、「社会と映画」の繋がりについてお話をさせていただきましたけども、今回もそういう話をさせていただきたいと思います。

若菜:なるほど。私、「社会と映画」がどれくらいリンクしているのかって普段あんまり考えて観ないことが多くて。でもよくよく考えてみると、ジェンダーだったりとか、政治のことだったりとか、悩んでいる若者の心とかとリンクしているようで...

斉藤:はい。前回は矢田部さんが紹介してくれた、「#MeToo運動の流れから映画祭の結果が変わる」なんていうお話がありましたけども、今日もそういった話がたくさん聞けると思います!

若菜:おっ!

児玉:自信ないですけど、頑張ります...(笑)

斉藤:自信ないですけど...(笑)。まあ和やかにやっていきましょう!


*前回の放送はこちら


◎児玉さんの「映画文筆家」としての活動とは

若菜:まず、児玉さんの活動内容であったりとか、そもそも映画文筆家というのはどういったことをされるんですか?

児玉:普段けっこう色んな肩書きを名乗っていて。「映画批評家」と名乗る時もあるんですけど、今「映画文筆家」とさせていただいているのは、映画について幅広く文章を書きたいな、という思いもあって...

若菜:はい。

児玉:それは批評だけじゃなく、エッセイだったりですとか、あとは最近ですと、「映画を小説化する」というお話もいただいていて。評論だけじゃなくて映画にまつわる文章を幅広く書いていきたいな、と思って「映画文筆家」というふうに名乗っています。

斉藤:なるほど。じゃあもういろんなことを文字化したい、みたいな(笑)

児玉:そうですね(笑)。なんか、映画ってすごい映像じゃないですか。映像って言葉よりもすごく抽象的なものなので、それを言語化することによって、観ている人たちの解像度を上げたりですとか、一緒に何か共感できるものをつくっていきたいな、と思っていて。

若菜:たしかに、映画作品を観たあとにもともとの小説を読んだりすると、解像度が上がったりとか、こういう気持ちだったんだ、というのが理解できることが増えますよね。

児玉:そうですよね。私もけっこう、映画だけ観て、ストーリーがわからない時とかあるんですよ。

若菜 / 斉藤:ああー

児玉:本当に、セリフが全然ない映画とかもあるじゃないですか。すごい詩みたいな映画とかもたくさんあるので。やっぱり、映像だけ見ると、なかなかストーリーっていうのが詳細にわからないこともあるので...

若菜:はい。

児玉:1回言葉に落とし込むというのはすごく大事な営みなんじゃないかなと思っています。

若菜:確かにそうですね。

斉藤:それは児玉さんの視点や主観も入るから、児玉さんの小説版みたいな感じですよね。

若菜:なるほど。児玉さんの解釈が入って...みたいな

児玉:はい。多分そこが批評のいちばん面白いところで。やっぱりその人その人の見方というか、その人だけの映画がそれぞれあるじゃないですか。

若菜 / 斉藤:はい。

児玉:そういうのが新たに知れるっていうのが、批評の面白さなんだと思います。


◎映画の評論ってなに?

若菜:児玉さんは、映画評論、ということで活動されていますけれども、そもそも映画の評論家って具体的にどういうことをされているんですか?

児玉:そうですね。改めて言葉にすると...、私けっこう「評論」という言い方をあまりしてなくて。どこかこう、偉そうというか、どうしてもそういう印象ってついて回ってしまうと思うんですね。

斉藤:先生がやってくれてる感がね、ちょっとありますよね。

児玉:そうですね。もっとかしこまった印象があるので、私はいつもあえて「批評」というふうに言っているんですけれども。

斉藤:はい。

児玉:私の場合、批評の役割って、まずその作品が「映画史」という大きな枠組みの中で、どういう風に位置付けられるか、っていうところと、その作家のフィルモグラフィーの中でどう位置づけられるか、という位置付けの意味がありまして

若菜:(ふむふむ...)

児玉:それからもう1つは、やっぱり価値付けっていうのがすごく大事だなと思っていて。「どういうところが評価できるのか」っていうところだったりですとか、そういう”位置付けと評価”の役割が大事だな、と思っています。

若菜:なるほど。その映画だけを観て評価するというよりかは、社会やほかの大枠を捉えて、その中での位置を決めていくというか、もっと広いところを見ないと、評価できないことなのかもしれませんね。

児玉:それは本当におっしゃる通りで...。やっぱり作品だけ見ても、その作品をどう批評したらいいのかがわからないので、一つの作品を論じるだけでも色々やらなきゃいけないことがあるんですね。

若菜 / 斉藤:はい。

児玉:もちろん映画史というそもそもの知識もないとだめですし、その作品を論じるに当たって、その作家の他の作品も全部見なければいけないですし...。本当にやることがたくさんあるのではないかと...(笑)

斉藤:大変ですね。一本見ればいいってわけじゃないってことですもんね。

若菜:そういうことですよね。なんなら映画だけじゃなくて、今の世界がどうなっているかとかも、手を伸ばすこともあるってことですよね。

児玉:そうですね。例えば、私はジェンダーとかセクシュアリティのテーマに興味があるんですけれども、性的マイノリティが描かれているテーマを論じるときは、「アメリカでは同性婚が認められているけど日本ではできない状況が続いていて...」など、文化的背景も踏まえてこの描き方が適切であるのかを考えていくとか。

若菜:なるほど。

斉藤:大変な時間を取られますよね、それは。

若菜:そうですよね。ずっとその映画を観て、ひたすた感想を述べるというよりかは、常に色んなところにアンテナを張って、色んな情報をかき集めて、それに対して自分がどう思うのかっていうところも、実験的にほぼ毎日繰り返されているわけですもんね。

斉藤:うん。

若菜:そうなったらやっぱり、本当に膨大な情報がインプットされるってことですよね...

斉藤:そうね。色んな情報がないとできないですもんね。

児玉:やっぱり私は、批評を書く上で「観客の方々がどういうふうに感じるか?」とか、「もしかしたらこの描写を見て傷つくんじゃないか」という、観客のことがまず第一に頭にあるので、感想ですとかレビューですとか、観客の方々の声を日々、聞き取るようにはしていますね。

斉藤:なるほどなるほど。それは、どこでそういうふうに思ったんですか?

・・・


気になる続きはYouTubeの本編で!↓

前編)https://youtu.be/rmfaXy2DM-U?si=DwnwWfm-7upolgcV
後編)https://youtu.be/PoFvc3aydwo?si=IeZ4hYG38KAVKAU4


ここまで読んでくださった方は❤️押してくれると嬉しいです!※登録不要
フォローしてくれたらもっと嬉しいです!


🎬 SAMANSAは、世界中の良質で面白いショート映画・ドラマ・ドキュメンタリーを発掘し、クリエイターと直接契約を交わして配信しているサービスです 🎬
↓↓↓
https://lp.samansa.com/


〈SAMANSA公式アカウント〉
X
https://twitter.com/samanthajpn?lang=en

Instagram
https://www.instagram.com/samansajpn/?hl=en

TikTok
https://www.tiktok.com/@samansajp?lang=en

公式ラインアカウント