Reverb #57 この春、門出を迎える人に20年修行して海外挑戦を続ける寿司職人から伝えたいこと
挑戦することそのものが素晴らしいことを忘れずに、全力を尽くして、力を抜く。難しいんですけど、挑戦しがいがあります。
気がつくと3月も半ばになりました。3月、4月というと日本では卒業入学の季節ですね。マレーシアでは4月はあまり節目の季節ではありません。でも、やはりこの時期は「新しい門出の季節」という気持ちになります。
卒業、入学を迎える方、おめでとうございます。
新しい挑戦にチャレンジしようとしてる人、心から応援します。
今、私が門出を迎える人に伝えたいことって何かなと考えてみました。まずどんな門出か。それは「新しい場で挑戦を始めようとしてる」です。この新しい場。それは私にとって「日本国外」というイメージが真っ先に浮かびます。そこで、今回は「新しく海外で挑戦を始めようとしている人」に伝えたいことを考えてみました。
まず、新しい挑戦においては「全てうまくいく」はあり得ないということです。必ずうまくいかない点が出てきます。いや、むしろうまくいかない点の方が多いかもしれません。うまくいかないというか絶望する局面に数多く遭遇します。
その絶望にどう向き合うか。向き合うというか距離をうまく取るか、そこが大事な気がします。
海外挑戦。いいことばかりではありません。というか辛いことの方が多いです。時に東南アジアは日本に比べて安全でないし、全然綺麗じゃないです。そして全ての人が礼儀正しく接してくれるわけではありません。(「比較的安全」と言う人もいますが、その人の環境、経験値によるので東南アジアに関しては「安全じゃない」から始めるべきだと私は思っています。)
日本より安全でない状態で、自分を見失わず数々突然やってくる試練の波に向き合わなくてはいけません。というか波が来ることを想定内として乗りこなしていかなければやっていけません。
では、どのように波を乗りこなしていくか。それは「波に向きあう自分がユニークであること」と私は思うのです。
ユニークな人とはなんでしょう。それは「自分と同じスキルを持った人が持っていないモノを持ってる人」だと思います。私を例に説明します。例えば「英語」。寿司職人の技術を持っていた人に加えて「英語が話せる」がある。これは明らかにユニークです。でも、英語が話せる。読み書きができるだけでは乗りこなせない波があります。では更に何が必要なのか。私はさらにそこに「サバイバルスキル」が加わるとよりユニークになると思います。どのような場所でも生活できる、生きていけるというのは「最強のユニークな人」です。
サバイバルスキルというのは「困難に対して戦う」だけじゃないです。困難を受け入れ、克服するのも立派なスキルです。でもこの克服って本当に難しい。苦手なもの、嫌なことを見て、辛い思いをするだけでなく、その物事に対して距離感を保ち、時には気にしないようにするのも大事です。つまり力を抜くというテクニックを覚えること、これが克服の1つの方法だと思います。スポーツや音楽も同じ側面があると思います。力を入れるだけでなく、力を抜くというのが本当に大事です。
でも、これが本当に難しい。力を抜く技術というのは本当に難しいです。
ではどうやって力を抜くのか、そもそも力を抜くってどのように行うのか。ただ、力を抜くってそれだけだとできないんですよね。ではどうやったら出来るのか。
聞いた話だと、思いきり力を入れた直後だと力を抜くことが出来やすいそうです。
つまり、思い切りやってみる、その後にその時に遭遇した困難に対して向き合う。困難に対して思いきりぶつかった後こそ、力を抜くことができるようになるわけです。そのぶつかった時にどれだけその出来事に対して冷静に向き合えるかが大事だと感じます。
そして同時に、この力を抜く、が思い通りに出来ないことも多いと思います。もちろん毎回できなくても悩む必要などないと思います。
新しい門出の皆さんにぜひ伝えたいと思います。
挑戦することは素晴らしい。そして思い切りやって力を抜くことを意識して波を乗りこなしてください。もちろん波に乗れなくて水を被ることもあると思います。でも挑戦する勇気があったのだから大丈夫です。また波に向かえばいいのです。
もし悩むことがあったらぜひ相談してください。波は人それぞれ違いますが、私はこうだったよとお話しすることで少しでも助けになればこんなに嬉しいことはありません。
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