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40歳でも彼氏ができた女(15):今、1番幸せかもしれない。

周りが早々に全力で婚活をしていたのに、どこか本気になれなかったわたしは、彼氏すらいなかったくせに何の根拠もなく、
「とはいえわたしはいつか結婚できる」
と心のどこかで思っていた。

いつも自分に自信がないことが欠点なのに、なぜか婚活のことだけはポジティブに捉える謎。
あの自信、どこから来ていたのだろう。

でも40歳になってからは、このままもしかしたらほんとに結婚できないかもしれない、と思ったことは実は何回かある。

たぶん友人たちも、わたしよりもう少し早いタイミングで、こいつはもう結婚は無理だろうな、と思っていたに違いない。

最近なんて、まだ諦めてなかったんだ、とか、結婚だけが幸せじゃないからね、とか言われ始めていた。
みんな勝手に諦めないでくれよ。

気づけば「婚活がうまくいかない女」がわたしのデフォルトになっていた。

今日まで、つらかったことはたくさんある。
周りがどんどん結婚して、出産していくのに、わたしの人生だけは何も進まない。
友人たちの幸せ報告を80%くらいしか祝福できないこともあったりして、そんな自分が本当に嫌になった。
なんとなく友人たちがわたしに気を遣ってくれている気がして、わたしがいると本当に話したい育児のこととかを話せていないんじゃないかと思って、わたしなんていない方がいいんだ、とネガティヴが大暴走したりもした。

そんな現状を変えたいと思ったし、やっぱりわたしは安心して一緒に過ごせる家族がほしいと思ったから、婚活パーティー、マッチングアプリ、ハイキング婚活、結婚相談所、倒れそうになりながら、時にはまじで倒れたりもしながら、諦めずに挑んだ。
会社の接待みたいにオッサンしかいなくて、そのオッサンたちが大皿を目の前に唾をブシャブシャ飛ばしながら盛り上がっていたパーティーとか、お金払ってでも行きたくないくらい嫌いなハイキングに頑張って行ったのに、一緒に並んで歩いた人が無職だったり、自分から申し込んだお見合いを受けてもらえて期待して行ったのに、息がくさい男だったり、楽しかったと思えるものなんか1つもなくて、帰り道のあのとぼとぼ歩く感じは、何度経験しても本当につらかった。

婚活って、うまくいかなかった時の帰り道が1番苦しい。
こんなことが永遠に続くのか、と絶望感しかなかった。

負のオーラを出してはいかぬと思うものの、結婚できない限りこのオーラは消えないわと途方に暮れ、まさに無限ループ。
永遠に♾️の上を1人で走り続けているような感じだった。

こんなにもうまくいかないのは、ぜったいわたしの何かがおかしいんだと思って、40代の婚活を酷すぎるくらいの辛口でぶった斬っているYouTubeばかりを見るドM活動を始めた。
確か2週間くらい。
もうアンチコメント書き込んでやろうかと思うくらい酷い言葉を浴び続けて、ある日わたしの中の婚活スイッチが切り替わった。

ゴメンナサァァァイ‼︎

わたしは色々と反省した。
やっぱりわたしの婚活に対する考え方がいけなかったと気づいた。
とはいえ、あそこまで酷く言われるほど、40代の価値は低いとは思わないケロ。

こうして婚活スイッチを切り替えたわたしは、それまで活動してた相談所じゃない別の相談所を見つけて、心機一転またそこで活動してみよう、と決めた。
ドM合宿を乗り切ったのだから少しだけ休憩してもよかろうと思い、ほんの少し婚活から離れていて、でも時々、何もしていないことが不安になって、ふと開いたマッチングアプリでMさんに出会った。

こうしてようやく少しだけ人生を進められる時が来て、これはこれで悪いことばかりではないと思った。

なぜなら、みんなが手放しで喜んでくれるから。
みんなすっかり自分の家庭は安泰で、わたしと同じ土俵にいないもんだから、本当にわたしの幸せを心から喜んでくれる。

やっぱり婚活という同じ土俵にいると、人の幸せに多少は心が揺さぶられるものだ。
女ってそんなもん。

今週、友達3人が泣きながらわたしの幸せを祈ってくれた。ドウカシテル。

わざわざ子供を預けてくれて、久しぶりに大人だけで飲みに行った。
別れ際「幸せになってね」とハグしてくれたかと思いきや、いつの間にか3人で円陣を組んでた。
そして2人は泣いていた。
おばさんの円陣。

もう1人友人が珍しく電話をかけてきて、2時間くらい話した。
「わたし今涙流してるよ」と言っていたし、
「いつでも幸せを祈ってるし、ずっと変わらず大切に思ってるよ」と。
昔のように頻繁に会えなくてさびしいなとちょうど思っていたところだったから、本当に嬉しかった。

こんな時に、友達の存在のありがたさ、大切さに気づく。
わたしこんなにも友人たちに大事に思ってもらえてたんだ。

そして昨日は寝る前に、
「一緒に暮らすのが楽しみだよ。楽しく暮らそうね。」
とMさんが言ってくれた。

わたし今、1番幸せな時なんじゃないかと思った。

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ぱいなっぷる子
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