断髪小話『ハジメテの……彼の場合』
※注意本文 二人はベットの上で正座をするように向き合っていた。どちらも俯いているのはこれからすることがお互いに初めてで緊張しているからかもしれない。
【彼の場合】
「い、いい?」
ーーうわっ、声が上擦った。かっこ悪りぃ
こうするつもりで誘ったのに、もっとスマートにエスコートできるつもりで何度も頭の中でシミュレートしたのに、想像と現実はまるで違う。頭の中は真っ白だし、ただ心臓がドクドクとうるさい。
彼女いない歴イコール年齢だった僕に彼女ができた。同じバイト先でシ