お産の時のパートナーの存在は、やっぱり大きい!
先日お産の介助をさせて頂いた、
初産婦さんのお話です。
私が受け持たせて頂いた時は、
微弱陣痛のために、
陣痛促進剤を使われていて、
子宮口が
8cm開大している状態でした。
LDR(陣痛・分娩・回復室一体のお部屋)に
訪室すると、
予想通り、
「痛い!痛い!」
と陣痛のたびに
うめいておられました。
初産婦さんである事、
今までの経過から考えると、
まだ時間がかかります。
今の状況と今後の予測を伝え、
今と同じように、
強く緊張していると、
分娩の進行を妨げる事、
そうすれば、
さらに時間がかかる事、
緊張が、
痛みをさらに増強させている事を
陣痛の合間にお話ししました。
そして、
リラックスする方法、
陣痛や痛みにフォーカスを当てず、
どこに集中すれば良いか、
痛みを緩和する方法などを説明し、
一緒にしていきました。
さらに、
立ち会っておられるご主人様に
役割を担ってもらいました。
ご主人様は、
訪室時には、
テレビを見ながら、
一見、
片手間のように
腰をさすっておられました。
ご主人様は、
それなりに必死だったかと思いますが、
客観的には伝わりません。
産婦さん自身も、
物足りなさそうなのだけど、
言えない感じでした。
まずは、
テレビを消してもらい、
お産に集中して頂きました。
そして、
お腹に触れて頂き、
陣痛が来ている時と
そうでない時を理解し感じてもらいます。
また、
ご主人様が産婦さんのお身体に、
触れるだけでチカラが抜けている事を
実感してもらいます。
その上で、
産婦さんにどこをどうして欲しいか、
確認しながら、
腰をさすったり、
マッサージをしてもらったりしました。
そうしているうちに、
だんだんご主人様も、
お産に集中して、
とうとう、
私の真似をして、
呼吸法を促したり、
リラックスできるように、
誘導したりするようになりました。
みるみる、
産婦さんの表情も緊張も緩み、
いつの間にか、
「痛い〜〜!」
という言葉はなくなっていました。
そして、
いよいよ子宮口が全開になり、
ゆっくりとお産の準備を始めていきます。
もう、
子宮口が全部開いたので、
きばりたければ、
我慢せずに気張っていいこと、
きばりたくなければ、
無理にきばらなくていいこと、
ご自分の体に耳を傾け、
赤ちゃんのの様子を感じながら、
赤ちゃんとご主人様と三人で、
一体となって、
お産を楽しみ、
お産を味わい、
陣痛に抗わず、
自然に身を任せるように、
誘導していきました。
「なんか、痛くなくなって来ました。
さっきの方が、めっちゃ痛かった!」
「不思議です。さっきはあんなに痛くて、
正直もう嫌!って、
ちょっと思ったりもしてたのに」
と、
お話できるくらいに、
余裕が出ています。
陣痛は、
明らかに強くなっていっているのにです。
そうして、
いよいよお産の時、
外回りに来てくださった、
看護師さんも、
「すごい静かで穏ですね!」
と驚くほどです。
おそらく、
ご主人様の関わりが、
大きかったです。
ご主人様が、
産婦さんに寄り添い、
集中して一緒にお産に臨むようになったので、
産婦さんが、
とてもリラックスできる状態に変わりました。
おそらく、ご主人様の愛情を
とても感じたのだと思います。
そのため、
緊張によるアドレナリンの分泌から、
脳内麻薬とも言われる、
β-エンドロフィンの分泌と、
お産を進める
オキシトシンの分泌にシフトして、
体の状況が一変し、
それが、
メンタルもさらに変え、
いい循環になったと思います。
知ってはいることですが、
やはり、
パートナーとの関係性と、
リラックスが、
いかに快感を味わうお産に必要かを、
改めて実感しました。
あなたも、
お産で快感を味わうために、
お産に向けて、
何をしておくべきかを、
しっかりパートナーと考え、
パートナーと一緒に
準備しておいてくださいね。
今からでも、
全然遅くはありませんよ