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田舎の考察 ”お役目ひきうけます”

今回は田舎暮らしにつきものの、お役目についての考察です。お役目とは町内会などの地域活動で分担される係のことです。

まず結論から、普通すぎて申し訳ないのですが、地域から任される仕事は断らない、となってきます。たとえそれが面倒くさい内容でも、避けられない当番制であっても、権威ある実力者からの圧力でも、自分に役割があたれば答えはYESしかないのです。


正直いって地域活動は手間がかかることが多いです。特に私のいる農村地域ではもともと農業従事者が寄り合ってできた組織が多く、そのため活動内容も農業に関係したことが多くなります。

農業をしていない人にとっては、彼らが話している用語が一つもわからないことがあって、私も10年近く住んでいてもできれば避けて通りたくなることもあります。

ただ、相手方も全くの素人に大きな役目を当てることはありません。その役が上手くまわらないと困るといったことだけではなく、実はどんな役目でもその肩書があれば、その地域内では多少の発言力を持ってくるからです。

なので必要とされるのは、むやみに係が当たらないように逃げ回る器用さよりも、どこのどんな人がなんの係をやっているか、もっと言えばどんな人が重要な役目を負っているかを見定めるスキルです。

これを使って大きな役割を任されつつ、人間的にもしっかりしている、そんな人を見つけて知り合いになっておけば、急にお役目が回ってきたとしても助けをえられたりします。


あれですよね、「こういう人付き合いがあるから田舎暮らしは面倒なのだ」「そんな空気を読むような暮らしをしてまで住むこともない」と思って移住を辞めてしまう人も多いですよね、たぶん。

そうなんです、事あるごとに面倒くさいのです。そして合理的に動けることはだいたいないです。

度あるごとに「いや、それはおかしいでしょ」とか「ここをこうしたらうまく回るんじゃないんですか」とか言いたくなりますが、でも思うだけにして一旦心に留めておきましょう。

別に場の空気を読んで言葉を飲み込んで押さえておけ、と言っているわけではないのです。

たとえ外から見てそこにある世界の法則が理解が難しかったとしても、そこにはなにかしらの「思い」が幾重にも積み重なっていたりします。くみ取るべきはその「思い」であって、それを取り囲んでいるルールや制度の査定はそのあと解決するべき問題なのでしょう。


そんな世界なので、もしお役目が回ってきたときには、そこには何らかの「思い」が乗ってたりします。その時のためにも、これからの時のためにも、ここは否応なく引き受けるが吉です。

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