⑥真帆ママの野望 いのちに直結する塩
パーマカルチャー・デザイナー竹村京子による真帆ママの講義レポート最終回。最後は、大切な塩の話です。
まずは知っておきたい塩の種類
午後は、みんなでフルーツ重ね煮を作りました。
重ね煮では、塩を結構使います。
初めて見る人は、こんなに入れるの? と、びっくりします。
ここで、真帆ママから塩の話がありました。
高血圧と塩の関係について
「塩分は少なく!」「高血圧の予防、改善には減塩しなきゃ!」
というのが、半ば常識になっています。
ではまず、塩の種類について、改めて整理。
1)自然塩
海水に含まれる各種ミネラル(ナトリウム、カリウム、マグネシウムなど)が残っている本来の塩
2)精製塩
塩化ナトリウムに純化した精製塩(いわゆる化学物質ーNaCl)
純化って言うと、なにやら良さげですが、騙されちゃダメですよ!
この、そもそもの違いを無視して、同じ土俵で論じ、
「塩は健康の敵!」
と断じるのは、違います!
ここは要確認です!
ナトリウムは、体の中で、筋肉の収縮、神経の情報伝達、栄養素の吸収・輸送などを円滑にする働きを司っています。
《ナトリウム=悪!》
なんてイメージ持ってませんか!?
ナトリウムは悪ではない
ナトリウムは、必要なミネラルのひとつです。
減塩してナトリウムが不足すると、
体に力が入らなくなります。
元気が出ません。
(´△`)
ぐっと力を入れ、筋肉を使う、血液循環や消化排泄などを促進する…などのチカラが落ちやすくなります。
そのため、わかりやすい反応として、心臓は圧をかけて血液を送り出さなきゃいけない。
なので、年齢と共に血圧が高くなっていくというのは自然の流れでもあります。また、ナトリウム不足がゆえに血圧が上がっているケースもあるそうです。
かと言って、ナトリウムを単体で摂ったとしても、それは改善されません。
ナトリウムをはじめ、カリウムやマグネシウムなどが含まれたミネラル成分を、全体として摂取したときに、細胞が健全に維持されると言われています。
例えば、細胞の老廃物が腎臓に送られ、健全に新陳代謝するためには、カリウムとナトリウムの両方が必要で、それをサポートするのが、カルシウムとマグネシウム。
それらミネラルは、自然塩を摂ることで、簡単に得られます。
生命の源泉は海です。
海水から作られる自然塩には、60種類以上の微量ミネラルが含まれています。
羊水のミネラルバランスも海と同じと言われてますよね!
私たちの生命維持には、海のミネラルバランスが必須なのです。
特に、土壌ミネラルの少ない日本では、岩塩ではなく、海の塩が合っているそうです。
塩が料理を美味しくする
塩は、しょっぱいものと思い込んでいる方が多いですが、
ミネラルバランスのいい塩は、甘さと旨みがあります。
これは、美味しく料理を作るのに欠かせないものなのですよね。
恐れずに、美味しい! と感じる分の塩を摂りましょう!
入れ過ぎたら?
安心してください。塩分が強過ぎたら食べられないですから((((;゚Д゚)))))))
精製塩はこんなふうに活躍している
復習です。
精製塩は、保存料として働きます。
対して自然塩は、発酵を促します。
味噌や醤油が美味しく発酵するために、自然塩の力は大きく働いているということです。
逆に、保存食品、冷凍食品などには、精製塩が使われます。
なぜなら、味が変わらないから。
常に、一定の味を揃えられるからです。
その意味で、精製塩は優秀です^^
お気に入りの冷凍食品が、毎回同じ味なのは、精製塩のチカラというわけです。
それは、いつも同じという安定、安心感でもある。
でも…それら中心の食事だと必然的にミネラル不足になり、血圧も上がる! ということなのです!
((((;゚Д゚)))))))
私たちは、選ぶことができる
真帆ママのごはんが、
「おいしい!」
「元気がでる!」
「胃にもたれない!」
「体が軽くなる!」
などなど、喜ばれる秘訣は、実は、塩の使い方にあるのです!
\(^o^)/
理に適った塩の使い方を『調理力講座』で学ぶことができるわけですが、この四季の豊かな日本において、それは必ずしも一定ではなく、常に微細な調整が必要です。
なぜって、食材も生きている!いつも同じではないからです。
その微調整をするのが調理ってわけです。
生きた調理で生命力あるごはんを作り、食べること。
保存食品や冷凍食品の便利に助けられること。
もちろん、その両方があったっていい。
私たちは、選べます!
パーマカルチャー・デザイナー竹村京子による「真帆ママの野望」連載全6回終了です。ありがとうございました!