七夕は”節句”です。 五節句を知ろう♪
おはようございます。
織姫と彦星がちゃんと再会できるのか、心配になってしまう空模様ですが、今日は七夕(たなばた)、正式には「七夕(しちせき)の節句」と言い、五節句の一つです。
他の節句についてはまたその時期が来た時にお伝えしますね。
◆「節句」とはなんぞや?
さて、五節句ってナニ?
という場合、そもそも「節句」ってナニ?になると思います。
節句というのは陰陽五行に基づく季節の節目となる日のことで、概ね奇数月のその月と同じ奇数の日が節日(せちにち)です。
みなさんも「陰極まりて陽となる」とか、逆に「陽極まりて陰となる」という言葉を聞かれたことがあるのではないでしょうか。
陰陽では奇数が陽、そして偶数を陰としています。
例えば今日、7月7日という日は奇数が重なりあうことから「陽が極まって陰に転じていく日」と捉えられる訳です。
陰陽に善悪はないとはいいつつも、やはり陽から陰へシフトチェンジするとなると、大きなエネルギーの転換で災いも起こりやすいかもしれない...
ということで、こうした奇数が重なった節日に邪気払いをするようになったのがそもそもの発端とされています。
◆邪気払いとしてのそうめんと笹の葉
七夕の節句は中国から日本へ伝来し、「索餅(さくべい)」と呼ばれるお菓子と共に定着していきました。
索餅とは小麦粉と米粉を水で練って乾燥させたものを湯がいて食べたものでこれは後にそうめんに取って代わられて索餅は江戸時代に姿を消したようです。その後、日本では七夕にそうめんを食べる習慣が根付きました。
この索餅は元々中国では瘧病(わらはやみ・おこりやみ...子どもがかかりやすい熱病の一種)除けとして食されていたものが、日本の宮中で七夕の儀式をしていくなかで瘧に限らず病気除けとして、邪気払いとして定着したのですね。
子どもの健やかな成長を願って食べられていたんでしょうね。
そして七夕といえば願い事を書いた短冊を笹につるす訳ですが、勢いよく天までしなやかに伸びる竹の笹には邪気を払うチカラがあると信じられていました。
◆五色の短冊
さまざまな色が豊富になった現代社会においても短冊の五色がまもられているかどうかは怪しいなぁ(笑)と思うのですが、元々は短冊は五色。
これも陰陽五行と儒教に基づいた五徳の思想 ー仁・義・礼・智・信ー に由来するとされており、それぞれの色には意味がりました。
その色にも願いを込めて短冊を吊るしたのですね。
ちなみにそれぞれの色が持つ意味は以下の通り。
青...「仁」// 人を思いやり愛する心
白...「義」// 利欲に囚われずになすべきことを行う=義務や決まりを守る
赤...「礼」// 仁を行動に移す行い、祖先への感謝の気持ちを表す行い
紫...「智」// 道理を知る、知識を蓄え智慧を得て正しい判断を行う
黄...「信」// 友や周囲の人からの信頼を守れるだけの誠実さを維持すること
これらの願いを成就させれば人徳のあるすばらしい人物として成長することでしょう。
◆四季を五節句からも感じよう
節句には「邪気を払う」という最大の目的と、人々の心身の健康を祈る気持ちが込められているのですね。
そしてこうした季節感が余すところなく表れやすいのが食卓です。
だいたい、節句にはその時期にいただくと良いとされる食べ物があります。
今回の七夕であれば先に述べた「そうめん」がそれです。
この時期に会食などに行かれて、そうめんなどがメニューに含まれていたらそれはお客様であるあなたの健康長寿を願うお店からのおもてなし、ということです。
そしてそのおもてなしを受けるあなたは「あぁ、おそうめんだ。七夕なんだなぁ。こうして健康を願ってくれる人がいる。うれしいなぁ」というように、ぜひ季節感や周囲の方々のおもてなしの気持ちを受け取ってくださいね。
おもてなしは一方通行ではなく、しっかりと気持ちを受け取ることで循環が生まれるものなのです。
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