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美容室は競争優位性は「人」であり支える「組織力」が重要だと思う件
原宿・表参道・池袋にシェアサロンを展開するSALOWIN代表の阿部です。また、美容室の稼働率を最大化させる「SALOWIN LINKS」というサービスも開始しました。
リクルート用語の「TTP(徹底的にパクる」)という言葉は一度は聞いたことがあるのではないかと思いますが、美容業界は「TTP(徹底的にパクる」)が上手い。というか広がりが早いよな。っと思っています。
例えば、業務委託サロンが空前のブームとなり出店ラッシュとなった時も、大手サロンさんを完全にパクった美容室が急激に増えたと思います。
これによって、業務委託サロンは飽和してしまい駆逐され始めているのですが、この主たる原因は「競争優位性を作れなかった」ということかなと思っている訳です。
なので今日は美容業界の競争優位性について書いてみたいと思います。
誰にもパクられないものに価値はない
まず、パクることに否定的な意見を持っている人もいると思いますが、そもそも、パクられる。ということはパクる価値があるもの。ということです。
なので、誰にもパクられないサービスなんて価値がないに等しいと思う訳です。なんなら、パクられてサービス事業者の数が増えて市場が大きくなった方が、トップを走る企業や人に恩恵がありますので、必ずしも悪いことはではないんですよね。
ただ、企業である以上は、やること全てがパクられていては商売になりません。どこかで模倣ができない競争優位性の高いビジネスを作り上げなければ市場の飽和と共に駆逐されてしまうのです。
美容室は競争優位性が低く潰しあっている
通常の会社であれば、創業当初こそパクッたパクられたで喧嘩しながらも切磋琢磨しながら競争優位性を築いていく訳ですね。作り上げた方が勝ち!みたいな感じです。
で、競争優位性を一度作り上げるとなかなか壊すのも大変だったりします。
例えば、食べログであれば、掲載店舗数を同じ量まで増やすことは出来ても、口コミ数で追い抜くことは相当難しいでしょう。
飲食店あれば、数百店舗を運営するまでは模倣できますが、自社農場と物流システムを構築して新鮮な食材が即日届く仕組み。なんてなかなか模倣できないですよね。
こんな感じで、会社の成長に合わせて模倣が難しい競争優位性というものが構築されていく訳なのですが、美容室ってそれがほぼないと思うのです。
数百店舗経営しても、薬剤はディラー、集客はホットペッパービューティー、採用は求人媒体、内装工事は施工会社。という具合に他社のアセットを利用してますので、多少安くなる程度で大した優位性ではないんです。
なので、全国に数百店舗経営しているサロンでも、その地域単位で見れば、ただの1つの美容室に過ぎず、負ける可能性も十分にある訳です。
横展開やFC事業は競争優位性においては悪手
そのため、美容室経営だけでは、パクられまくって消耗戦になることから、事業を多角化して経営を安定させようとする経営者も多いと思います。
代表格は「飲食事業」ですかね。
これ自体は、特段問題ないと思ってはいますが、飲食業も競争優位性を作るのは非常に難しい業態です。そのため、競争優位性が乏しい業態を2つも抱える会社になる訳なので、一見、多角化により経営が安定して見えますが、競争優位性の構築という部分では、経営難易度が上がると私は考えています。
これと同様で美容室のFC事業というのも疑念が残ります。
例えば、コンビニのFCオーナーであれば、商品、立地、ブランド、システム、会計支援、圧倒的集客力などの最強サポートを受けられる訳ですが、美容室のFCオーナーって、そもそもフランチャイザー(親元)側が提供できるアセットが乏しくないですか?と思う訳です。
例えば、フランチャイザー側のブランドを使っても良い。という契約においても、誰もが知るブランドってそんなに無いですよね。それにブランドだけでサロン選びをしている訳でもないですしね。あとは、スタイル画像とかメニューが同じもの使えるとかですかね?そんなもん自分で作れば良いですよね。それこそ、パクればいいじゃん笑。と思う訳です。
で、この程度のサービス提供で売上の5%~10%が毎月持っていかれるとか完全な罰ゲーム状態だと思う訳です。強いて言うなら、完全黒字の既存店をFCオーナーとして引き受けるパターンであればアリですが、それでも競争優位性を作れた訳ではないので、独立よりもやや初期リスクが低い程度だと思っています。
では、美容室経営における競争優位性とは何か?
結論、「人」だと私は思っています。美容室というのはただの箱でしかなく、美容師がいて初めて成立するものです。そのため、数百店舗経営してても、そこに人がいなければ、ただの綺麗な箱をもっているに過ぎません。
そのため、いかにして「人」を集めることができるか?この1点に尽きると思うのです。
目先の話をすれば、人を採用するないし離職させないために、経営陣及び幹部陣のマネージメントスキルの向上などが重要視される訳ですが、店舗数の増加により統率が取れなくなるのも時間の問題だと思います。
さらに言えば、独立開業文化の美容業界なので1つの場所で一生働く。という考え自体持っていない人も多数でしょう。
この流れを否定するために、独立リスクを伝えたり、福利厚生を手厚くして離職率を下げたりなど各企業も取り組みをしている現状だと思いますが、やはり限界はあると思っています。
そのため、美容室を軸に事業をどこまで深ぼれるか?というのが重要ではないかと考えています。
どういうことかと言うと、Aという事業がありそれを利用する美容師がいる。その美容師に対してBという事業を提供する。みたいなイメージです。
その際、Bというサービスは利用者が多い方が享受できるメリットが大きくなることから、A事業に競合が現れてもB事業も含めると自社と関わった方が得策である。という構図が成り立ちます。
具体例であれば、シェアサロン(事業A)を展開し利用する美容師を集める。その美容師に対して薬剤販売サービス(事業B)を提供する。利用する美容師が増えるほどメーカーからのバイイング力が上がり格安で提供できる。さらに、購入履歴から自社薬剤を開発する(事業C)。これによって、事業Bではさらに薬剤を安く仕入れできるようになる。
事業Aまでは誰でもパクれると思いますが、事業B、事業Cは規模が必要になるのでなかなか模倣できないでしょう。
*上記はただの例です。実際、ディラー業への参入も利権等々でかなりハードルが高いです。
組織力の高い美容室が勝ち残っていくと思う
上記の通り、既存の美容室事業をフックに次の展開を仕掛けるには、経営者自身未来を描く能力が問われますし、それを支える幹部陣のスキルもこれまでのような、美容室運営ができるだけの能力では足りない。ということです。
おそらく、一番のボトルネックは経営者自身だと思います。
自分の知見が働かない領域を攻めるのは怖いでしょうし、自分よりも優秀な人材を採用しマネージメントができるのか?という問題もあります。他にも問題を挙げればキリがないのですが、美容室だけを経営できればOKという時代は遅かれ早かれ無くなっていくのかな?と思っています。
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