2次筆記試験答案を分析(事例Ⅲ)
続いて、事例Ⅲの答案分析です。
実際の解き方、与件文の確認の仕方
解き方は基本的には事例Ⅰ、Ⅱと同じです。
事例Ⅲは、いくつかの部署が出てきてそれぞれで工程が違う説明等をされることが多いので、頭の中でわかりやすいように、部署には①生産管理課、②総菜製造課、等と番号を付けるようにしていました。
与件文によっては組織図がついていることがありますが、わかりにくい時や書いてなかったときは、自分で組織図を書いてどこに課題があって、どの部分の話をしているのかを整理するようにしていました。
実際の回答
第1問
(40字以内)
①ベテランのパートリーダーの存在②ホテル・旅館での料理人の経験がある工場管理者。
(40字)
《振り返り》
事例Ⅲは64点でしたが、第1問はあまり点数が入っていないんじゃないかなと思います。
設問で聞かれている「生産面の」というのはチェックしてはいたのですが、C社の強みが書いてある以外のことを思いつきませんでした。人材に強みがあると思ったので、それも広く捉えると「生産する人」という意味でいいのか…?と迷いながら書きました。
第2問(100字)
①受注量が多い総菜の製造工程の手作業を機械化②製品仕様の指示内容を整理しマニュアル化③生産計画を見直して短納期化。以上により生産効率化し、受注量の増加に対応する。(81字)※うろ覚え
《振り返り》
第2問の回答はうろ覚えなのですが、受注量が増えているのに退職者も増えているという問題があったので、効率化はマストだと思いました。
そのため、「機械化」「マニュアル化」「短納期化」というお決まりのキーワードは使うことにしました。
第3問(120字)
①月次生産計画に必要な食材・調味料の必要量を標準化して見積る②在庫の入出庫記録をつけ在庫量や廃棄ロスを減らす③準備を早める。以上により廃棄ロスや在庫保管料を削減し、材料価格を下げて収益改善を図る。(98字)
《振り返り》
第3問は方向性は間違っていないように思うのですが、もう少し付け足しできたように思います。
事例Ⅲ全体をみて、やはり事例Ⅰ、Ⅱを経て疲れも溜まっていたのか、少し焦りというか回答に粗さが見えているように思います。
③は準備を早める必要があるとわかってはいるものの、どうやって?というところまで踏み込むことができていませんでした。
第4問
(120字)
①製品開発の経験者を採用②X社との提携でノウハウを獲得③ホテル・旅館のニーズを収集。季節性があり高級感のある和食や洋食を訴求
※うろ覚え
《振り返り》
第4問はほとんど覚えていないです、すみません。
ただ、第1問で書いた強みをここで生かすべきだったのかなと振り返って思います。
どの事例でもそうですが、この第4問のように「どのように○○をすべきか」という問いは回答の自由度も少し高いのかなと思います。一方で、与件文から外れた回答はそれが良い提案であっても試験上は点数に繋がらないので、与件文からキーワードやヒントを引っ張りだせる範囲の提案にすることが必要です。
実際の回答でも与件文に書いてあることから離れない内容でまとめることを意識しました。
第5問
(140字以内)
X社が拡大の意向があり、C社もノウハウの獲得ができ自社企画製品の製造販売にも活かせることから妥当である。留意点は①新規採用者の教育②X社の依存しないよう取引先拡大などの経営リスクの分散③生産統制による生産の効率化により、事業を拡大する。(118字)
《振り返り》
第5問の「妥当である」「妥当ではない」の判断は、当時の受験生の間でも割れていたように思います。私は「妥当である」としてA判定でしたが、「妥当ではない」と書いて落とされる、ということもないようです。その判断の理由に正当性があれば良いのかなと思います。
私は与件文に書かれている社長の意向には必ず添うべきと思っていたので、C社社長の「新規事業に積極的に取り組む」という意向がはっきり書かれていたので、迷うことなく「妥当である」にし、理由は後から考えました。
書き方は、結論を先に書いて理由を後に書いた方が読みやすいですが、今回は留意点を①~②~という風に書きたかったので、前段は文章で理由と結論を書くことにしました。
留意点の②は与件文には書かれていないことですが、過去問を見てみると「経営リスクの分散」はよく回答キーワードとしてあったので、今回もX社に依存する可能性があるのでは?と思い、書くことにしました。
字数に余裕があったので、事例Ⅲということを考えても、③の回答をもう少し具体的に書いて膨らませても良かったのかなと思います。