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1ヶ月に二人、家族を見送った話③棺に入れた衝撃のアレ

こんにちは、といです。
中学校で国語を教えています。
最近は、立て続けに義母と義父を見送った話をお送りしています。

前回のお話はこちら。


1 ,仕事を休むために必要だったこと

義母が亡くなったのは祝日の月曜日。
お寺や火葬場のスケジュール、お日柄などを合わせて考えると、
火曜日…遺体引き渡し、打ち合わせ
水曜日…湯灌
木曜日…お通夜
金曜日…火葬とお葬式
ということになりました。
ちなみにウチがお世話になっているお寺は、「お通夜は自宅で、葬儀はお寺で」というスタンスのところなので、お坊さんのご都合もあり、こんな感じのスケジュールでした。

仕事の方は、忌引が最大1週間取れるということだったので、お言葉に甘えて火〜金の4日間取らせていただきました。

が!私は働きましたよ、学校のネットワークにリモートで接続して!

なぜなら、この週は後期中間テストの前の週。
自習にした授業は、他の先生が代わりに監督として入って下さったのでまあいいんです。
受け取っている3年生のクラスは、「テスト勉強しといてー」で済んだので。
ただ、1年生のクラスは、微妙にテスト範囲の授業が終わっていなかったのです。ヤバい。
そこで、仕方なく作りました。
「読んで問題解いたらわかる!授業の内容プリント」。
名前はすごそうですが、授業で話す内容をパワポにして、文章をまとめて記入する表を載せて、次のページに答えがあって…みたいなものです。
授業の代わりにはならないとは思うのですが、とりあえずテスト範囲を終わらせる自習課題を!ということで、夜に必死で作りました。
で、翌朝に教務主任の先生に印刷してもらって自習監督の先生に託す、という方法で、なんとか乗り切りました。

結構しんどかったな…。
正直、お葬式の方に集中したかったです。
お通夜の最中に「明日の自習課題、ありますか?」とLINEが入っているのに気づくわけです。
わがままなのかもしれませんが、「気にせず休んで!」と言ってもらえたらありがたかったです。
国語科の先生、私の他にも3人いるのでね…。

2.お通夜と戒名


そんなこんなで迎えたお通夜。
慣れていないせいもあると思いますが、まあ忙しい。
まず、親族は16時半集合で、と連絡していました。
でもきっと皆さん早めに来るだろうなあとは思っていたのですが、一番最初に来た方の到着は15時
いや、予想の上を行き過ぎ。私はまだ着替えもしていませんでしたよ…。
その方は前の日にも義母の顔を見に来てくださっていたから早く来る理由もないし、時間を間違えたわけでもなさそうな口振りでした。
まだ色々の準備の途中だったので、あまり早すぎるのも困るなあ、というのが本音でした。

そのうち、常識の範囲内の時間に親戚の皆さんが集まりだしました。
ウチの息子と娘には、お茶出しとお葬式のお花注文取りをしてもらいました。

私とダンナさんは、これまた随分早く来てくださったお坊さん(親戚と扱いが違う!)とお話。
義母の戒名をつけるにあたって、生前の様子をお話ししました。

友達が多くて、出かければあちこちで知り合いに会って明るく立ち話をしていたこと。
おせっかいで心配症で、いつも人のために世話をやいていたこと。
大きな病気もなく、最期は苦しまずに逝ったこと。

翌日の葬儀でいただいた戒名には、義母の名前の一文字とともに「安」「喜」「行」などの字が入っていました。
義母の人となりを表した、素敵な戒名でした。

3.いよいよお通夜、納棺

さて、そのあとお通夜が始まりました。
お坊さんに枕経をあげていただき、お見送りしたあとは、納棺です。
◯◯祭典の担当の方が、しめやかに進行してくださいました。
みんなで義母を棺に納め、死後の長い旅に必要なものを一つずつ入れていきます。
名前は忘れてしまいましたが、ほら、よく幽霊が頭につけてる三角の布とか、草履的なものとか。
そういうものを棺に入れたら、次は故人に持たせてあげたいものを入れるタイミングです。

事前に「こんなものは入れられますよ」と説明を受けていたので、棺に入れるものは準備してまとめておいてありました。
担当さんが一つずつ親族に渡してくれて、ダンナさんはお酒を、義妹のMちゃんは氷川きよしくんのポスターを、ウチの息子はおやきを…と続いていきます。

で、順番的に次はウチの娘ちゃんかな〜と思ったそのとき。
担当さんが手に取ったものは、これでした。

そう、パセリ
写真の通り、モッコモコのブロッコリー状のパセリです。

実はウチの畑をパセリ農家の方に貸していて、いつもパセリを大量にいただいておいしく食べているのです。
弔問の時にも持ってきてくれたので、祭壇の近くに置いておいたのですが、いつの間にか棺に入れるものと混ざっていたんですね…。
本当は入れるつもりではなかったのですが、雰囲気的に、「あっそれはいいです」って言いづらい!
娘はおとなしくパセリを受け取り、棺にパセリを入れています。

いやいや、確かにパセリは好きだったけど、棺に生野菜入れないでしょ!
しかもパセリの株なんて、マニアック!間違いなんですよー。

すると後ろの方では、パセリ農家さんとウチのことを知らない親戚の方が「あれは何…?」「ブロッコリー…?」とざわついています。ヤバい、なんだか変な雰囲気に!
そこで「あ、ウチの畑をパセリ農家さんに貸してて…」と小声で説明していたら、
担当さんに「では次に、奥様お願いします」と呼ばれてしまいました。
あっハイ、という感じで前に出た私に渡されたものは…





パセリー!紙袋に、2株入ってたー!

かくして義母の棺には、大好きなお酒やきよしくんなどのほか、こんもりパセリが入りました。
お母さん、天国で天ぷらにして食べてね…。

悲しいお通夜でしたが、このパセリ関係の時間だけは、私は必死で笑いをこらえていたのでした😅


通夜ぶるまいはお弁当を持ち帰っていただき、お通夜は終わりました。
ろうそくの火を絶やさずに寝ずの番をするのかな、と思ったら、
今は火事が心配だからそれは必要なく、小さなライトをつけておけばOK,ということなんだそうです。
手軽なような、ちょっと寂しいような。

こうしてお通夜の晩は終わり、翌日の火葬と葬儀に続くのですが、
お通夜を終えて家に戻った私たち家族をある悲劇が襲ったのです。

次回!お湯が…出ないだと…?

お楽しみにー!


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