「エンジニアとセールスの対立問題」が無い。「コト志向」でお互いを尊重する組織カルチャーとは。
IT企業においてよく聞く「エンジニアとセールスの対立」問題。IT業界にお勤めで、今まさにその渦中にいて悩んでいるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。一方で、両者の関係性を良好に保って事業づくりに奮闘している企業もあります。その1つがSalesNowです。SalesNowのプロダクトサイドとビジネスサイドは、互いにリスペクトし合いながら、「ユーザー価値」にこだわって事業づくりをしています。
今回は、1つの目的に向かって両者が手を取り合いながら仕事ができている理由や関係性が良い中で働くやりがいなどについて、エンジニアの櫻井さん、PMの石井さん、セールスの中嶋さんに話を聞きました。
業務解像度の違いから、衝突が起こりやすいプロダクトサイドとビジネスサイド
まずは、みなさんの仕事内容を簡単にご説明お願いいたします。
櫻井:ポジションとしてはプロダクトサイドで、エンジニアです。
アプリ側の管掌を主軸としつつ、インフラやデータもみています。その他、コスト管理やエンジニア採用も担当しつつ、ビジネスサイドやデータ側との関わりも担っています。
石井:プロダクトサイドでデータ部門のPMに従事しています。
どのようなデータを取得して用意するかをアプリ側と連携したり、ビジネスサイド側にどのようなデータにニーズがあるかなどを確認して取得から調査までをすることが主な業務です。他にも、広報周りのデータ出し、SaleNow DBにおけるメディア企画にも携わっています。
中嶋:私はビジネスサイドのフィールドセールスです。スタートアップということもあり、軸足はフィールドセールスに起きつつも、インサイドセールスやカスタマーサクセスなど必要なセールス周りの業務含めビジネスサイド全般に携わっています。
みなさん、それぞれプロダクトサイドとビジネスサイドに属していると思います。一般的に、プロダクトサイドとビジネスサイドは関係性があまり良くないと聞くことが多いですが、これはどういった理由からでしょうか?
櫻井:職種が違って分業になるため、各自が自分のKPIを追いますし、その分互いの状況が見えないため、どうしても対立構造ができやすいのかなと思います。いわゆる部分最適の状態です。
ビジネスサイドは売上のために当然数字を追うため、顧客の提案を極力引き受けようとすることは自然なことです。とはいえ、事前にプロダクトサイドに相談もせず顧客の提案を承諾して、「この機能追加できますよね?」と無理難題を持ちかければ、プロダクトサイドは困ってしまいます。本当にその機能追加が必要かつ実現可能であればまだ良いですが、そうでなかった場合やプロダクトサイドのリソースに余裕がなかった場合などは尚更です。
そうして、プロダクトサイドが機能追加を断ると顧客の信頼を失いますし、ビジネスサイドの面子は潰れてしまう。結果的に、両者の関係性に溝ができてしまいます。
こういった情報の非対称性はあくまで一例ですが、よく聞く話です。
石井:そうですね。ビジネスサイドに優秀なセールスパーソンがいると、プロダクトサイドのリソースを理解して事前に衝突を防いでくれますが、そこを理解してくれる方がいないと、どうしても対立構造ができてしまいますよね。コトに向き合えていない人が多くいる組織だとこういったことは起こりやすいのかもしれません。ビジネスサイド側の意見として、中嶋さんはどうでしょう?
中嶋:お互いの業務の解像度が違うため、ある程度衝突が起こるのは仕方がないといえば仕方がないことではあると思います。ただ、ビジネスサイド、プロダクトサイドのいずれかが偉いとする社風がある組織だと、軋轢はより生まれやすいのかなと。ビジネスサイドの知人から聞いた話ですが、プロダクトサイドが偉いという社風があることでビジネスサイドの意見が受け入れられず、良いプロダクト作りができていないと悩んでいました。
そういった社風がある組織だと、そもそも部分最適で考える人が多いため協力関係は築きにくいのだと思います。
「コト志向」なメンバーばかりだからこそ、密なコミュニケーションが生まれる
SalesNowのプロダクトサイドとビジネスサイドの関係性については実際どう感じていますか?
櫻井:SalesNowは、プロダクトサイドとビジネスサイドのコミュニケーションの場が多く、関係性も非常に良いと感じています。前職では月1回ビジネスサイドとの交流があるかどうかでしたが、今は週に1,2回はそういった場がありますね。
たとえば、プロダクトサイドでは、2週間に1回は必ずビジネスサイドの商談録画やCS録画を視聴する会を設けています。そのなかで、「最近はこの辺りの機能を推しているんだ」とか「お客様はこういう要望があるんだ」といった学びを開発に活かしています。ビジネスサイドの業務内容や状況は常に把握できているため、先ほど話した「お互いの状況を理解していないことによる対立構造」ができる心配はありません。
余談ですが、商談録画を視聴して、中嶋さんのセールス力が本当にすごいなといつも尊敬しています。相手を気持ち良い気分にさせながらも、きちんと勝負に出るところは出る。コミュニケーションの取り方がとても上手です。
中嶋:照れ臭いですね笑
私も、SalesNowのプロダクトサイドとビジネスサイドは関係性が良好で、とても働きやすいと感じています。
PMの石井さんは、プロダクトの解像度が高いのはもちろんのこと、前職がセールスのため、ビジネスサイドの解像度も高くよく理解してくれます。そのため、コミュニケーションが非常に取りやすいです。
また、エンジニアの櫻井さんやデザイナーの渡邉さんは、まるでセールスかのようにユーザ理解度が非常に高く、信頼をおける存在ですし、ユーザを理解するための行動力は尊敬に値します。
たとえば、渡邉さんは「どのようなユーザにプロダクトが刺さるのかを知りたい」といって私と一緒にSalesNowを使って新規開拓をしたりしますし、櫻井さんは「ユーザが今求めているプロダクトを知りたい」といって、一緒に展示会へ参加してユーザに直接ヒアリングしたりするんですよ。プロダクトサイドがビジネスサイドの業務に積極的に加わるって、なかなかできることじゃないと思います。
プロダクトサイドのそれぞれのメンバーが、ビジネスサイドを理解する動きをとってくれるため、状況を理解してくれている前提で話ができますし、心理的安全性もとても高いです。
石井:お二人が言う通り、関係性は本当に良いですね。
コミュニケーションの場が多くてお互いの状況がわかるからこそ、互いに相手を理解して思いやることができているのは、良好な関係性を築けている大きな要因だと思います。
「状況を理解している」というのもかなり細かいところまでできていると思っていて、たとえば、お互いのKPIや今プロダクトサイドでどのような障害が起きているのか、ビジネスサイドでは何が課題なのかなど、両者がしっかりと認識しています。
月に1回のコミュニケーションですと、相手がそもそもどのようなことで困っているのかもわからないままこちらの意思決定を伝えるしかないため、衝突してしまいがちです。その点、SalesNowは先ほど櫻井さんが挙げていた商談録画を視聴する「ユーザ理解を深める会」に加え、「リリースジャッジメント会」や「リリースお披露目会」「スプリントレビュー会」など、週1~2回、月だと4〜8回はコミュニケーションをとっているため、常にお互いの状況を理解し、尊重し合えているのだと思います。
みなさんのお話から、お互い信頼し合いながら良好な関係性を築けていることが伝わりました。関係性が良好な理由として「コミュニケーションが多い」という点がかなりポイントになると感じましたが、なぜSalesNowではそれほどコミュニケーションの場を大事にできているのでしょうか?
櫻井:やはりバリューが影響していると思います。
SalesNowのバリューの1つに「コト志向」があるのですが、これは「事業・チーム・ユーザのために何ができるか、コトに向き合い続けよう」というものです。何かを成し遂げるには、大きな目標に向かって結果を積み上げていく必要があります。
そのためには、事業・チーム・ユーザへの深い理解が欠かせません。だからこそ、それぞれを理解するためにコミュニケーションの場を大切にする文化が醸成されているのだと感じます。
石井:そうですね。やはりコトを成し遂げることが大切なので、SalesNowでは、そもそもコト志向の人しか採用していません。
SalesNowでは、プロダクトサイドやビジネスサイドなどそれぞれの役割は違うけれど、目指す方向はみんな同じ。「コト志向」に共感を持って日々業務に向き合っているメンバーばかりだからこそ、目標を達成するにはお互いの理解が重要で、その結果全体最適のためのコミュニケーションをとれているのだと感じます。
中嶋:あとは、事業ドメインが「セールスの働き方」を変える領域であるため、プロダクトサイドにとってはビジネスサイド全員が「ドメインエキスパート」であり、コミュニケーション量が自然と増えやすい構造にあるんだと思います。常にビジネスサイドの意見を尊重してもらえていると感じるので、私たちとしてももっとプロダクトサイドとコミュニケーションをとっていこうと思えるんですよね。
加えて、経営陣の2人がビジネスサイド出身でありながらも、MVP開発を経験しているため、ビジネスサイドとプロダクトサイド共に本気でリスペクトしてくれていることもコミュニケーションが活発になる要因だと感じています。経営陣の考え方がどちらかに偏っていると、もう片方が肩身の狭い思いをすることになると思うんですよね。
そういったことが一切なく、経営陣が両サイドを尊重してくれるからこそ、そこに集まるメンバーも同じ価値観を持って互いに尊重し合い、コミュニケーションを大切にできていると感じます
石井:たしかに、経営陣の影響は大きいですよね。
私は経営陣2人と月1で1on1を実施していますが、ビジネスサイドの状況についてもよく話を聞かせていただきます。
たとえば、我々のプロダクトがビジネス的にどういう価値があるのか、今の指標はどういったものか、SaaSにおけるチャーンレートの大切さなど、常にやるべきことの背景やなぜ実行するのかの経緯をプロダクトサイド側の私にも納得度高く説明してくれるんです。
数字を見るたびに、「ビジネスサイドが頑張っているから、私たちも開発を頑張らないと」と思えるので、こういったコミュニケーションは本当にありがたく感じますね。
「コト志向」というバリューが浸透しているからこそのコミュニケーション頻度なんですね。SalesNowの経営陣は開発の経験もあるとのことですが、だからこそ仕事が進めやすいといったようなことはありますか?
櫻井:ありますね。一般的に、開発経験がない経営陣にプロダクトサイドの状況を説明するには、今やろうとしているタスクがどの程度の規模感で、どれくらい時間を有するかなどをかなり丁寧に説明する必要があります。その点、SalesNowの経営陣はそこを理解してくれているので、「このタスクだとこれくらいはかかりますね」「そうですよね」といった会話で済むため、説明の工数もかからず、仕事もスムーズに進みます。
石井:同感です笑
もちろん、大きな目標を掲げている分、少し難しい依頼をいただくこともありますが、それを「難しいこと」と理解をしたうえで依頼してくれるため、こちらとしても頑張ろうと思えますね。業務の難易度を把握しないままなんとなくで依頼されると、プロダクトサイドのリソースも足らず、依頼を受けた仕事もこなせず、どちらにとっても良くない結果に陥りがちです。そういったことが起こらない点は、とても助かっています。
櫻井:もちろん、開発経験があるとはいえ、現状の業務の細かい部分まですべて理解することは難しいと思いますが、こちらから情報を提示したらすぐに理解して納得してくれるのは本当にありがたいですね。
互いにフィードバックして関わり合い、ユーザ価値にこだわり抜いたプロダクトをつくる
プロダクトサイドとビジネスサイドの関係性が良いからこそのやりがいがあればお聞かせください。
中嶋:プロダクトサイドから頻繁にフィードバックをいただけるのはとてもやりがいに繋がっていますね。
先ほども話があったようにプロダクトサイドとビジネスサイドのミーティングが週に1~2回あるのですが、そのなかでフィードバックをもらう時間があります。私の商談録画を視聴したうえで感想や意見をいただけるため、よりプロダクトに対する解像度が上がりますし、商談の改善にもつながります。
石井:ビジネスサイドから、「この機能のおかげで最近契約が伸びています」「ユーザからこういった声がありました」とミーティングで直接聞けるのは嬉しいですしやりがいです。それだけでなく、Slackでも商談後の顧客のコメントを毎回中嶋さんが残してくれているため、プロダクトを改善する際に非常に参考になっています。どの機能が顧客の反応が良いか、逆にどういう点が足りないか、競合とバッティングしそうな点はどこかなど細かくログを残してくださるため、プロダクトサイドの腕の見せ所ですし、やりがいに繋がります。その結果、よりユーザ価値にこだわったプロダクト作りが実現できていますね。
櫻井:私は常日頃「ユーザ価値にこだわり抜いたプロダクトをつくる」「ビジネスサイドが営業しやすいプロダクトをつくる」ということを意識しているため、中嶋さんから「この機能のおかげですごく提案しやすいです!助かります!」と言っていただくことが非常にやりがいにつながります。ユーザ価値にこだわって開発しているのはもちろんですが、中嶋さんに喜んでもらうために開発している部分もあります笑
中嶋:仲間からのこういった声は、純粋に嬉しいですね笑
私はビジネスサイドですが、フィードバックなどを通して積極的にプロダクト作りに参加できるため、非常にやりがいを感じます。自分のフィードバックがものすごいスピードでプロダクトに反映されていくため、日々プロダクトサイドへの感謝と尊敬の念は深まるばかりです。
今後もプロダクトサイドとの良好な関係を続けるために、コミュニケーションを欠かさず、しっかりフィードバックしていこうと思います。
SalesNowは、プロダクトサイドとビジネスサイドが一体となって事業作りに携われる環境
最後に、今プロダクトサイドとエンジニアサイドの関係性について悩んでいる方にメッセージをお願いします。
櫻井:SalesNowは、セールス業界の生産性を根本から変えるというミッションに対して全員が目的意識を持って邁進している会社です。だからこそ、ワンチームで仕事ができる環境ですし、不必要な争いもなく開発に集中して取り組むことができます。今まさに伸び盛りの時期で、リリースするものすべてがユーザ価値につながる環境なので、とても楽しいフェーズです。
そんな環境で働きたい方はぜひカジュアルに面談をしましょう。
石井:組織において、相手が今どのような状況か理解する時間をとることは非常に重要なことだと思います。仕事の役割が違っても、最終的に目指す先が同じであれば、手を取り合っていくことが欠かせません。そこで悩んでいる方がいるのであれば、思い切って働く環境を変えてみることも1つの手だと思います。その悩みが解決できる環境が、SalesNowにはありますよ。
中嶋:私たちが心地よく仕事をするためには、プロダクトサイドとビジネスサイドお互いが尊重し合っているということが前提として必要だと感じています。
もしかしたら、プロダクトサイドから見下されているように感じてやきもきしているビジネスサイドの方も結構いらっしゃるかもしれませんが、SalesNowではそのようなことは全くありません。両サイドのメンバー全員が対等に良いプロダクトをつくることを目標に、日々お互いの意見をブレストし合っています。全員が同じ目線に立ってプロダクトをつくれることが非常に楽しく、やりがいを感じられる環境です。
少しでも興味がある方は、ぜひ一度お話ししましょう。