【営業の教科書NO.106】「興味があれば連絡します」の切り返しトーク
〜今日のポイント〜
●「興味があれば連絡します」は基本逃げトーク
※時間が経ってから、興味がふつふつ湧くことは少ない
●切り返しのコツ
1)御礼を伝える(いきなり「でも」や「けど」などの逆接の接続詞を使わない)
2)ヒアリングのきっかけにする
3)その言葉を使った理由を聞く(なんか営業で嫌なことありましたか?→私はしません)
4)興味がなくなる条件を例示する
5)今が良い理由を提示する
6)期日を決めておく
●先延ばしにする理由
「購入意欲」と「情報整理」のどちらか
もしくは両方が足りていない
※情報整理=自分の中での納得感
〜ラジオ内容はこちら〜
今日のテーマは「興味があれば連絡します」の切り返しトークです。同じようなところでつまずいている人が多いので、今日はこのテーマで行こうと思います。
◆ポイント①「興味があれば連絡します」は基本逃げトーク
「興味があれば連絡します」というトークはお客さんの切り返しで、話が出てきたときの基本的には逃げトークだと捉えてもらえればと思います。基本的に時間がたってから興味がふつふつと湧いてくることはほぼないです。基本的にお客さんになにかのお願いをするときはそもそも知っていたとか、取引があるところから声をかけて、それでも選択肢がないときに新規に声がかかるという形なので、新規営業をやっている方は特にこの点を意識してもらえればと思います。
◆ポイント②情報整理ができているか、購入意欲があるかをベースにアプローチを考える
お客さんが先延ばしにするパターンということで、基本的なマトリックスは情報整理の軸と購入意欲の軸、この2つがベースになっています。情報整理ができていて購入意欲があれば基本的には話を聞いてくれる、というところになります。営業をする上でポイントなのは、今必要と思っているかどうか、将来的に必要と思っているかどうかでアプローチがちょっと変わってくるので、その点は抑えておいてもらいたいなと思います。
情報整理ができている状態とは、自分の中で複数の商材の比較が終わっているとか、こちらから提案している内容や会社や営業自身に対する納得度があることです。客観的なポイントになりがちですが、基本的に情報整理は情報が五万と溢れている中で、ちゃんとできているなら自分が納得できているか否かというところが大きいです。情報整理ができている状態というのは自分自身がある程度この情報については揃っているな、比較もできているなという納得感があるかないか、というところになります。
購入意欲があって今必要だと思っている場合は、先延ばしにほぼなりません。即受注の可能性があるので今すぐ訪問するなり電話するなりして受注につなげましょう。先延ばしになってしまうパターンはどういうときかは、それ以外です。
情報整理ができていて購入意欲もあるけれど今必要とは思っていないお客さんは、時期を見て検討する可能性はもちろんあります、という感じで先延ばしになる可能性があるので、この点はちょっと気をつけていただきたいなというところです。
興味があったら連絡しますとか資料を見て検討します、という形で今答えを出さないゾーンとしては情報整理ができていない、これは今自分の中で納得感が持てていない、営業側の提案に対してまだ納得できていなかったりちょっと怪しいと思っている、そういう場合は持ち帰りのケースが結構出てくる可能性がありますので、ここは要注意です。こちらが情報整理をしてあげるお手伝いをしたほうがいいです。他社との比較をしてあげたり事例を伝えてあげる、そういった形で今答えが出せるように手伝ってあげるというところです。
持ち帰って自分で検討するとなると、その間で競合他社の提案が入ってきてしまったり、ネットで情報を変に拾われてしまいます。一個でもネガティブな情報を見たらここは怪しいと捉えられてしまう可能性もあるので、できる限り今口頭でも良いので答えを出してもらうことが大事なポイントになります。担当者自身が「やりたいです。申し込みます。」というリアクションや声をだすことは、一貫性の法則でインパクトが大きい部分なので、その場でやりますという担当者の声が引き出せるように持ち帰りさせないように気をつけてもらいたいというところです。
情報整理はできていても購入意欲がない場合、今は必要ないと思っている場合は今後の検討課題になりうるので、必要な時期はいつか、タイミングはいつか、などを確認してもらう。今購入意欲がない、将来的にもない場合はどこかで発生するかもしれないので、積極的ではないにしろ継続的にアプローチをメールなどでしてもらえるといいかなと思います。
情報整理もできていない、今必要と思っていない、購入意欲もない、予算がないとかそういうパターンのときは「とりあえず資料を」となるケースが多いので、これはどこまで深追いしていくかになります。予算が大きいとか、大きいお金を持っているとか、ここのお客をどうしても獲得したいという場合は、アプローチを強めにしてもらいます。情報整理もできていない、購入意欲もない、将来的に買う可能性もないという場合で行くと、アプローチは中止になるかなと言うところです。
情報整理を横軸、購入意欲を縦軸で図を作り、購入意欲に対しては今必要なのか、将来的に必要なのかという軸で考えていくと、いまお客さんと何を話し合うべきかということが少し見えてくるかなと言うことでそれを取り上げて例をご紹介しました。
◆ポイント③切り返しのコツ
興味があれば連絡しますと言われたときのどうすればいいのかですが、切り返しのコツとしてはまずはお礼を伝えましょう。ということが大事なポイントです。こういう時に営業側がやりがちなのが、逆説の接続詞で会話を続けてしまおうというパターンです。「でも」とか「しかし」「けど」とか「でもやったほうがいいと思うんです」とかですが、いきなり逆説の言葉が入ってしまうと否定をしているということになるので、「私はこう言っているんだから。」とお客さん側と対立構造ができあがってしまいます。そうなってしまうとお客さん側と会話が成立しなくなってしまうので、当然よろしくないです。
逆説の言葉はいきなりには使わない。基本的には回答してもらったことに対してとか、興味があれば連絡しますと言ってくれているので、そこに対してお礼を伝えるべきですよ、というのがポイントの1点目です。
次はヒアリングのきっかけにしてしまいましょうということで、興味があれば連絡しますということで、どんなときに連絡してもらえるかを確認するとか、逆に興味がなくなるタイミングとか、ポイントはなにかありますか?というのは事例をお伝えするといいです。事例でなくても良いですが、こういうケースがありますとお話をします。例えば「こちらの提案金額を超えるとそんなにお金がないので無理ですみたいな形になるというお話をいただくんですが、そういうところですかね?」とか相手側が興味を持ってくれるポイント、もしくは興味が失せるポイントをしっかり確認する、そこでヒアリングをしておくことをやっておければいいかなというところです。
後、もう1つ聞いておいたほうがいいのは、興味があったら誰と話しますか、ということも確認しておくと良いと思います。相手側としてはそこで話を閉じたいのですが、ここでこちら側も一度理解を示すアクションになりますので、その後の質問に相手側が答えてくれる可能性が多いです。そこはうまく活用しながら相手の情報を徐々に聞き出していく、みたいなアクションにつなげていただきたいと思います。
興味があれば連絡しますという言葉は基本逃げトークなので、ヒアリングと重なるんですが、その言葉を使った理由をお客さんに聞いてみると良いと思います。「そうですよね、突然の営業のお電話だったので・・・」「今回は最初の訪問だったので・・・」みたいな形や、「突然のご提案だったんですけど、ちなみに営業で嫌な経験とかをされたことがあります?」みたいな話をします。
「興味があれば連絡しますという話はいただくんですが、大体は連絡をいただけないんで・・・」みたいなことをお客さんと関係ができていたり感じの良いお客さんには私は結構言います。そうすると、「まあそうなんだよね、今やるかやらないかは自分で決められないし、やらないのに営業に後追いの連絡をされても仕事が止まっちゃうから迷惑なんだよね。」というところが出てきたら、「ご安心ください、私はそんなことはしませんので。」みたいなことを言うと、お客さん側も受け入れてくれやすくなるかなというところです。
次は今が良いということをちゃんと提示するということです。基本的にはいつでもいいと思われてしまっているケースが凄く多いです。なのでいつでも良いと思われないように、今やったほうが良い理由、例えばキャンペーンとかがあればキャンペーンの説明をするとか、今申し込みが殺到していて受付を閉じる可能性がありますので、という話をしておくと良いかなと思います。今が良い理由をちゃんと伝えましょう。
6つ目は興味があるから連絡しますということは、検討してくれるということですよね、という話をして、どれぐらいで検討してもらえるかというタイミングをしっかり指定しておくと良いかなと思います。期日が決まっていないと、そのうちと永遠に検討されないので、「このタイミングで一回ご連絡いたしますので。」でがちゃりと切ってしまったほうがいいです。そうすると、「私は連絡すると言ったので連絡しました。」と言う口実や理由ができるので、そういう理由とか後から連絡ができる環境を整えておく、ことは大事かなと思います。
◆今日のまとめ
ということで、今日は興味があれば連絡しますというトークに対してどう切り返しをしていくべきかというところなのですが、基本的にこう言われてしまうと言うことは、何かしらその手前で提案に原因があるわけです。資料だけで大丈夫ですと同じなのですが、ぜひそういう言葉を言われないようにするという前提はありつつも、そう言われてしまったときには、今日はお話させていただいた内容や、購入意欲や情報整理の状況がどうなっているかを確認いただくとお客さんと会話が続く、もしくはその先のアプローチも続けられると思うので、ぜひ意識してもらえればと思ってご紹介させていただきました。
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