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#7 心理的リアクタンス

こんにちは、S&Mです。

みなさん、営業の現場で顧客の本音が聞きたいと思ったことってありませんか?今日はその問題を解決する1つの方法として、心理的リアクタンスを紹介します。

あまり聞き馴染みはないと思いますが、前回の『一貫性の原理』と同じく、これぞ人間心理と思わせる心理効果ですので、ぜひご覧下さい。

では、さっそく心理的リアクタンスの説明をします。


心理的リアクタンスとは?

みなさんは幼い頃に親から「宿題をしなさい!」と言われて元からやる気がなかったのに、さらにやる気がなくなったなんて経験はありませんか?

心理的リアクタンスとは決定権や選択権を外部から奪われると抵抗を感じるという心理現象です。


なぜ心理的リアクタンスが起こるのか?

では、なぜ心理的リアクタンスがおこるのか?

それは、人が自分の行動や選択を自由に決めたいという欲求を持つ生き物だからです。

その欲求を制限されることによって、無意識のうちにリアクタンス=『抵抗』を感じてしまいます。


心理的リアクタンスの使い方

ここまでの話で効果は分かったけど、どうやって営業に使うの?と疑問に思われたかもしれません。

では、心理的リアクタンスを営業に応用する方法をお伝えします。

心理的リアクタンスを営業に応用する方法は、


『顧客を現状に固定すること』です。


『現状に固定』と頭に?が飛んでいるのではないでしょうか?私の表現力の問題で、もっと良い表現があるのかもしれません。

『現状に固定』とは、現状のままで良いのではないでしょうか?と顧客の現状を肯定することです。

いや、現状を肯定したら、商品は売れないじゃないか!と思われている方もおられるかもしれません。

ただ、人はだれしも少なからず現状に不満を持っており、現状を肯定され、そのままで良いと言われたら、無意識のうちに反発して本音(不満)を言ってしまうんです。

では、具体的な例を見ていきましょう。

《例》
営:「○○社長、御社の売り上げは過去最高だということですが、素晴らしいですね〜。何か秘訣はあったんでしょうか?」

客:「ありがとう。営業効率を上げるためにIOTを導入したおかげかな。」

営:「IOTですか、それは社長の先見の明ですね!では、これから先の御社の未来も安泰ですね。」(心理的リアクタンス)

客:「いや、そんなことはないよ。」

営:「そうですか?私には何の問題もないように思えますが。」(心理的リアクタンス)

客:「もちろん、新しく導入した技術のおかげで業績は上がったんだけど、業務の多様化で新人社員の定着率が大きく下がっていて…」

営:「そうなんですね、新しいことを始める時には何かと負荷がかかりますものね。」(要約バックトラッキング)

客:「そうなんだよ。」

営:「ということは現状の課題は新規技術と新入社員の定着の両立ですか?」

客:「まあ、そうだね。」

営:「では、それを両立をすることができたら、いかがですか?」

客:「それは良いね。そんな方法あるの?」


前回の一貫性の原理を見て頂いた方はお気づきかと思いますが、例文は前回と全く同じです。笑

例文の3行目と5行目で顧客に対して現状のままで良いんじゃない?と『現状に固定する』ことで、心理的リアクタンスが働き、現状への不満が出てきます。

そして、その現状への不満に対する解決策としてあなたの提案をしましょう!


まとめ

#7  心理的リアクタンス、いかがでしたでしょうか?

相手の本音(現状への不満)をヒアリングすることで、その解決策であるあなたの提案に価値が生まれます。

押し売りではない、問題解決型の営業には不可欠な要素ですのでぜひ、営業現場で使ってみてください。

では、また次回お会いしましょう!

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