見出し画像

#10 サンクコストバイアス

こんにちは、S&Mです。

みなさん、やめようと思っているのにやめられないことってありませんか?今日はその問題を解決する1つの方法として、サンクコストバイアスを紹介します。

前回の『#9 アドバイス・シーキング』で簡単に説明した用語ですが、概要を理解しておくだけで今後の人生における判断を変えることができるかも知れませんので、ぜひご覧下さい。

では、さっそくサンクコストバイアスの説明をします。


サンクコストバイアスとは?

皆さんはギャンブルで負けたお金を取り戻すために、さらにお金をつぎ込んでしまうなんてシチュエーションをどこかで見たことはありませんか?
(ちなみに私は小心者なのでギャンブルをしたことがありません。)

サンクコストバイアスとは『サンク=埋まった』『コスト=費用』『バイアス=偏り』という意味の単語を合わせたもので、

すでに使ったお金や時間など、もう取り戻すことのできないものに対してもったいないと思うことで、その行動をやめることができなくなるという心理傾向です。



なぜサンクコストバイアスが起こるのか?

では、なぜサンクコストバイアスがおこるのか?

それは、次のような心理効果が関係していると考えられます。

◆一貫性の原理
一度始めたことを最後まで一貫してやり通そうとする心理現象

◆ザイアンス効果(単純接触効果)
接触回数が増えることでその対象に対して好感度が上がる心理効果

◆現状維持バイアス
現状から変化することを避けようとする心理傾向

これらが組み合わさることでサンクコストバイアスは生じます。

ザイアンス効果現状維持バイアスに関してはまたの機会に説明させていただきます。(一貫性の原理は#6で説明していますので忘れた方は以下のURLから)
https://note.com/sales_sciencejp/n/n8d2c549d1d24



サンクコストバイアスの例

サンクコストバイアスと同じ意味でコンコルド効果という用語が使われることがあります。コンコルドとはイギリス・フランスの共同開発の超音波旅客機の名前です。今の半分ほどの時間で移動できるすごい飛行機だったそうです。

このコンコルドは開発の段階で大きな赤字になることが分かっていたにも関わらず、すでに巨額の投資をしていたことから開発を継続し、ついには採算が合わなくなり、失敗に終わったというものでした。

このようにすでに投資してしまった大きな労力・時間・お金などにより、人はその行動をなかなかやめることができません。



サンクコストバイアスの使い方

では、サンクコストバイアスを営業に応用する方法をお伝えします。

サンクコストバイアスを営業に応用する方法は、


『顧客にアドバイスをもらうこと』です。


どこかでみたことあるなと思われたんじゃないでしょうか?
前回の記事を見て頂いた方はご存知かも知れませんが #9アドバイス・シーキング の応用方法と同じです。

アドバイスをすることによって、時間というコストを使います。そのコストを使うことにより、アドバイスを与えた相手に価値を感じます。

前回の記事を踏まえ、アドバイスをもらうという行為は様々な心理効果が関与する効果的なテクニックということになります。



まとめ

#10  サンクコストバイアス、いかがでしたでしょうか?

アドバイスをもらうことで信頼を獲得し、あなたの提案に価値を生みます。

また日常生活においてもご自身の意見を通したい時には、その相手にアドバイスをもらいましょう。それにより相手はコストを費やし、あなたの意見に価値を感じることで、意見が通りやすくなるかも知れません。

『アドバイスをもらう』ぜひ、日常生活や営業現場で使ってみてください。

では、また次回お会いしましょう!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?