見出し画像

新卒はこうしてポンジスキーム詐欺に騙される〜利回りの良い事業は自分で作れ。

これを書くの、相当恥ずかしかったんですが多くの方のためになると思ったので勇気を出して書きました…
無料部分の最後までは絶対に読んでください…


私が社会人として働き始めたばかりのころの話です。

所謂高給取りと呼ばれる企業に勤めていたこともあり、同年代の人たちよりも多少金銭的な余裕を持っていました。

そんなある日、街コンで知り合った知人から連絡があり、お茶をすることになりました。

その日は居酒屋でたわいもない会話をして普通に解散しました。今思えば、会話の節々に「投資をして稼いでいる」ことを匂わせる発言が多かったかもしれません…

その知人とは気が合ったので、それからちょくちょく飲みに行くようになります。そうして親交を深めていったある日のことです。

「そういえば、会社辞めたんだ~。」

それを聞いた私は驚きました。いつも遊んでいる中で会社に対して不満がある様子もなく、楽しく仕事をしていると聞いていたからです。

パワハラやセクハラなどの事件でも起きたのかと思った私は事情を聞いてみました。どうやら、不満などがあったわけではなく、知人曰く「働く必要がなくなったから辞めただけ」とのこと。

更に話を聞いてみると「投資が上手いこといって毎月100万円程度が入ってくるから」と。うらやましいと思う反面、彼女にできるなら私にもできるはずだと「何で儲けたのか?」と聞きだすことにしました。

どうやら、上場している企業の株式投資ではなく「豚肉の輸入を行う事業」への投資の配当金で生活しているとのことです。資産ポートフォリオが日本円に偏っていたので知人に私にも投資できないか?と聞いたところ「私も詳しい話は分かんないから」と、詳しい話をしてくれる事業者の人とのミーティングをセッティングしてくれました。

数日後、喫茶店ルノワールにて知人の紹介してくれた方と会うことに。待ち合わせの5分前に向かうと既に知人とびしっとスーツを決めた中年の男性が待っています。

「こんにちはプロコンさん、私は○○会社のサギ(仮)と申します。本日はどうかよろしくお願いします。」

天気の話や知人との関係などアイスブレイクもそこそこに鷺さんは”豚肉輸入事業”についての説明をしてくれました。

「豚肉の輸入事業が知人に100万円の配当金をだせるほど儲かるのか?」と疑問を抱いていた私でしたが、鷺さんの話を聞けばある程度納得ができました。

どうやら、輸入の際にかかる関税が関係しているようです。鷺さんが手掛ける輸入事業では「通常の豚と違い、関税が抑えることのできる方法」で輸入を行っているようで他の事業者とは比較できないほど利益率が良いとのことです。

また、豚肉という実際の商品を扱っている特性上、株式のように価格が乱高下するようなものではなくいざというときは在庫(豚肉)を全て売却することで元本を返すことくらいはできるとの説明もあり、心の中は出資したいという気持ちでいっぱいでした。

現在、出資を積極的に募っては居ないものの既に投資を行っている知人の紹介ということで私も出資させてもらえることに。

利回りなどの条件を聞くと、利回りは上下するものの「月利10%~20%ほどで、利益をそのまま再投資することもできる」とのこと。

出資したい気持ちでいっぱいとはいえ、当時の私は最初から数百万円の投資ができるほど余裕があるわけではありません。そんな私の気持ちを察したのか鷺さんは「最初から大金を出資するのは不安でしょうから10万円からでも大丈夫ですよ。実際に配当が回り始めれば増やすこともできますし。」と声をかけてくれました。

10万円からでも出資ができ、配当が回ってから再投資もできるという言葉に安心した私はその日の内に契約を結び、指定された口座に入金を行いました。

翌月25日、ドキドキしている私の銀行口座には”12万円”の振り込みが。それを確認した私は、鷺さんに連絡をして「追加で200万円の出資」を申し出ました。

その時私は、毎月大金を振り込むのが億劫だったので出資金は預けたまま、配当分だけを入金してもらえるように頼みました。

次の月は20万円、更に翌月は30万円の入金があったころ鷺さんからとある提案を受けました。

「大口出資者になっていただけると最低月利20%が保証されます。」

話を聞いてみると、元本として500万円以上の出資をした場合に限り配当金の利回り20~30%になるとのこと。その代わり、私のもとに入金されるのは配当金の10%のみで残りは再投資に回るというデメリットもありましたが、大口出資者になって6か月以降であれば全額入金が可能ということだったので条件をのんだのです。

紹介してくれた知人は100万円の元本と配当金の再投資なので条件を満たしてないから内密に…という情報も聞いた私はわずかな優越感と共に大口出資者になることを決めました。

当時の私にとって500万円は少なくない額でしたが、毎月の給料で十分生活できていたので貯金をかき集めて鷺さんの指定した口座に入金を行いました。

大口出資者になってから5か月間、毎月途切れることなく入金があり安心しきっていた私は、配当金のロックが解除される6か月目を心待ちにしていました。

ついにその日がやってきます。配当金が全額支払われるようになる6か月目です。これまでの運用報告からすると、300万円ほどが入金されているはず!

わくわくしながらネットバンクアプリを開き、残高を確認してみました。

あれ?おかしい。確かに振込があったものの、配当の約10%分、つまり大口出資者のロックがかかったままだ。おかしいと思い鷺さんに連絡してみると「6か月間ロックされており、7か月目からロックは解除されますよ」とのここと。

何だ、私が勘違いしていただけか。気を取り直して一か月後、今日こそ全額配当金が払われるぞ!

300万円が手に入ったら時計でも買おうか、と妄想を膨らませている私の目に映ったのは前月と同じ残高を示すネットバンキングの画面。

ん?配当金が振り込まれていない?なぜだ?

のん気に、オペレーションのミスがあったのかなぁ、と思い鷺さんに連絡をしてみる。

繋がらない…。時間をおいて何度連絡してもコミュニケーションが取れない。

本当にバカだと思いますが、この時になってさえ自分が騙されているという自覚はありませんでした。

鷺さんを紹介してくれた知人にも連絡がつかない事に気付いたときになってようやく「もしかしたら…」という考えが頭をよぎりましたが、気の合う知人と500万円を同時に失うかもしれないという恐怖から、しばらくは現実逃避していました。

投資を開始してから1年間弱の期間配当金は支払われていたという事実が余計に現実と向かい合うのを難しくさせていたのでしょう。

しかし、いつまでも現実逃避は続きません。1ヶ月経っても連絡が取れないことから国民生活センターに問い合わせ、愚かだった過去の自分と向き合う時が来ました。

詳細な情報を提供していった結果「ポンジ・スキーム」という詐欺に騙されたことを知りました。

ポンジスキームについて

最初に振り込まれた12万円を除き、配当金として支払われていたのは全て自分が出資したお金だったのです。

200万円出資していた二か月間に振り込まれていた20万円、30万円というお金は200万円の中から支払われていただけ…

大口出資者になってからのお金も500万円の中から支払われていただけです。

つまり、自分で自分にお小遣いをあげて「わーい」と喜んでいたに過ぎなかったのです。どこのバカだよ…。

話によると、消息不明になった鷺さんは有名な詐欺師だそうで、被害は上がっているものの警察も動向が追えておらず逮捕ができていないとのこと。連絡がつかない紹介してくれた知人がグルだったかどうかは分からず、騙された事に気付き申し訳なくて会えないのかもしれない。また、仮に鷺が捕まったとしてもお金が返ってくる確率は非常に低いという話をされました。

こうして、私は500万円というお金と気の合うと思っていた知人を同時に失いました。

あれ以来、自分は何をやっても「所詮は詐欺に騙される程度の人間」という気持ちが消えず、会社でのパフォーマンスも悪くなり同期が出世していく中、自分だけスタッフのままです…


まぁ、全部嘘ですけど。完全創作のストーリーを書くのって結構恥ずかしいですね。

定期購読マガジンを購読してくださっている皆様であれば、「嘘乙」と思ったかもしれませんね。

新年度が始まり、詐欺やマルチに騙される人が増える時期になってきたので注意喚起のために小説を書いてみました。

皆さま、是非SNSでシェアをしてください。シェアの際には

実際にお金がもらえるからポンジ・スキームを知らない人は信じ込んじゃうよな…でもマジ悲惨だわ。
無料部分の最後までは絶対に読むべき。
ポンジスキームは知ってたけど騙されたわ。

シェアの際の例

とか深刻な事件があったぽい感じでシェアしてくれると騙される新大学生や新社会人の方が減ります。徳を積みましょう。

こっちのnoteも中々に徳を積むことができる内容になっているので、是非読んでシェアして下さい。

ポンジスキームに騙される人はいまだに沢山いる

ポンジスキームは知っている人であれば「ポンジじゃーん」とすぐに気づけるかもしれませんが、知らない人は騙されてしまいます。

仮にポンジスキームを知っていても詐欺師側の能力値があなたよりも高ければ騙されます。間違いなく。

こういった詐欺は新社会人・新大学生というカモが毎年定期的に投入されるので無くすことはできません。観光地のぼったくり商店みたいなもんです。

とはいえ、ある程度の知能があれば知っておくことで騙される確率は減ることも事実です。逆に言えば、知識がなければ頭が良くても騙される確率は高いです。詐欺師たちは無駄に頭を使って騙してきますから。

実際、上のストーリー中の太字で表した部分などは詐欺師がよく使うテクニックです。


  • 身なりがキチンとしており儲かっていそう(権威性で勝手に信頼性が上がる)

  • 儲かる理由をある程度論理的に語る(実際にはロジックが通っていなくてもその場で気付くことは難しい)

  • いざというとき元本が保証されているロジックもある(ちなみに元本保証を謳う投資は全て詐欺)

  • 利益を再投資することができる(複利で増やせるという夢の話で出金させない)

  • 最初は小さい金額の実績を積んで信頼させる(このタイミングで辞めれば稼げる可能性がある)

  • より大きな金額が引っ張れそうな相手には更にうまい提案を内密に持っていく(自尊心をくすぐる)


テキストで見たあなたは、こんなの騙されるかよ!と思っているかもしれません。そういう人でも信頼してしまうようにできています。疑いの心を持っているということはその疑いを晴らしさえすれば騙せるのです。

ポンジスキームに騙されてもお金を取り戻す方法

ポンジスキームっていう詐欺があるから気を付けてね。で終わっちゃあ面白くない。

ここからは騙されてもお金を取り戻すための方法をお伝えします。

と言っても特別なことは何でもありません。「元本の出金をさせてください」と伝えるだけです。

え、それだけ?と思いました?それだけです。

ただし、前提条件としてポンジスキームの大本が拡大している最中である必要があります。資金が十分に集まって飛ぶ直前であれば悪い噂が広まったところでバックレるだけで良いのですが、拡大期に大きくわめかれるとうざいですよね?

そこでその詐欺団体には「並々ならぬ事情でお金が必要になったので元本を引き出したい」ということを伝えてください。ここで決して「ポンジスキームだよな?」みたいに圧力をかけてはダメです。

従順なカモを装ったまま、「お金が必要になったので出金させてください」と伝えるのです。

詐欺師たちは「契約で○○ヶ月間はロックされる決まりでしたよね?」とか「手数料で○○%かかる」とか言って引き出しを拒否してくるかもしれませんが、これまでの振り込み分も合計して元本だけを全額返してくれればいいと主張しましょう。

カモはあなただけじゃないので、別のカモの資金の中からあなたの元本分だけは返してくれる可能性が高いです。変に騒がれるよりも返金に素直に応じることで「やっぱり怪しいわけじゃないのか」と納得する人も多く、そういった点でもポンジスキームというのは発覚しづらいのです。

実際に出金ができることでもう一度、振り込む可能性も残りますしね。

何度言っても返してくれない場合に限って、「国民生活センターに相談するのは面倒」、「インフルエンサーを使って迷惑を掛けたくない」などオレは面倒なカモだぞ、という姿勢を見せましょう。ここでも決してポンジスキームに気付いてるわけじゃないけどね。という姿勢は崩さないように。

それでも返してくれない場合はその団体は飛ぶ直前の可能性が高いです。警察・国民生活センター、弁護士に相談しても無理ならどうしようもありません。

「怪しいかも…」と気づいたタイミングが重要です。不信に思ったらとりあえず「入用ができたから出金したい」と伝えましょう。被害を最小限に抑えることができる唯一の方法です。

月利10%の投資案件はあるっちゃある

多額の資金を運用したり、複利で回すことは難しいかもしれませんが、自分で商品を作って販売すれば月利10%の商売を作ることはできます(割と簡単に)。

普通の金融投資と何が違うのか?

ここから先は

2,030字 / 1画像
この記事のみ ¥ 980
期間限定!PayPayで支払うと抽選でお得

サポートしたつもりで身近な人にプレゼントして上げてください.