葛藤の後に
今日は半月ぶりに相談予約された方と朝一お話を聴きました。
既に学生さんという立場ではなく、多くの事を平行することに苦手意識があったため卒業後の就職活動を行ってきました。
私の関わっている”キャリアの相談”となると一般的なイメージでは
書類の添削をするとか、面接の練習をするとか、公共の就職支援の施設では仕事を斡旋してくれるとか。そんな感じということは以前から耳にしていますし、「ああ仕事紹介する仕事でしょ」「こうしなよ!とか言うんだよね」実際に言われたことがあります。
しかし、この方含め私の相談に入る方は
「履歴書の添削をお願いします」「就職活動の進め方を整理したいです」
相談内容にはそう言って入るのですが実のところは全然違う内容を話されることが多々。
今日の方も自分の持っているものをまずは相手に伝えるのか?とか
自分が生きるとは?何を大事にしていくのか。
最初に来た期間を含めると約1年、ずっと向き合ってきた方です。
今日の話は「現状の進め方と、このままで問題ないか」という主題だったのですが話す中で「当初大事にしているモノではないことが働く主軸」に変わっていったという話に展開していきました。
この一年振り返り、春先大いに揺れすごく落ち込んだ時期がありました
葛藤も苦悩の表情からひしひしと伝わります。
その葛藤を糧に、「大事にしたいものは実は違うな」と気が付いたんですとさっぱりした表情で話されていました。
コレって気がついても「今まで大事にしてきたから…」などサンクコスト的な考え方で手放すことが非常に難しいのです。
それを自分で受け止めて、手放す決断をして方向転換を自分でできたのです。
感情の揺れが大きい中でもしっかりつかんでいたんだなと思うと
そのたくましさがなんだか眩しく感じました。
随分前に「何となくもうこの人との相談は終盤だな、そろそろおしまい」という感覚があるとnoteにも書いたのですが、今日その相談の中で感じました。
それは気持ちが弱ることもあるけど自分で気が付いて選べる力を持てていると、表情・事実から感じたからかもしれません。
葛藤やしんどい波がありながらも、人ってここまで変われる。
この一年目の当りにさせてもらえた、とても貴重な時間だったと思います。
ありがとうございます、といつも丁寧に相談を終えるのですが
「こちらこそ、ありがとうございます」
私がお礼を言いたいな、というところです。素敵な瞬間に立ち会えたのですから。